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バイト版【珍百景】紀州弁矯正インストラクターってなんですか??  #珍バイト #就活

バイト版【珍百景】紀州弁矯正インストラクターってなんですか?? #珍バイト #就活

Posted date:
Update date:2018年05月26日
バイト版【珍百景】紀州弁矯正インストラクターってなんですか??  #珍バイト #就活
「最近は日本語の乱れが著しい。」と懸念する声を良く耳にします。

特に、敬語丁寧語といった対人関係をスムーズにする言葉の用法が、サービス業を中心に、「二重敬語」と言われる過剰な表現や、謙譲語と尊敬語が混用されているケースなどが多いようですな。

これを「日本語の乱れ」と取るかどうかについては、言語学者の中でも意見が分かれるところで、言葉は常に時代とともに変化してするものだから、今は新しい言葉に変化しつつある過程と見る向きもあります。

近代社会の民主化は、敬語をも民主化しているそうです。

もともと、古い社会制度の上下関係から生まれた敬意表現は、現代の平等な市民社会においては、時代や風俗、世相などの社会環境の変化に対応して、変わっていくのも当然だと思います。

この状況を如実に表している地域が、実は関西にあります。その関係の珍バイト実体験としてご紹介したいと思います。

紀州弁矯正インストラクター...?

和歌山県の南部、特に田辺新宮串本周辺で話される方言(紀州弁)には、敬語が存在しないという特徴があります。

この地域では、年長者と若輩者の会話はもちろん、学校や職場の先輩と後輩、さらには会社の上司と部下の関係であっても、目下や格下の人間が、目上や格上の人物に対して敬語を使用しない事が、
なんと、当然の慣習として了解されております。

この状況は、全国的に見ても非常に珍しい傾向で、文化人類学的にも、「紀州では古来より上下関係の無い平等の思想が確立されていたことの証明」として言語学上の貴重な事例とされているそうです。

作家の司馬遼太郎氏も、この紀州弁の特徴を、戦国時代雑賀一揆の例にも見られるとおり、古来より平等な社会が築かれた証として、非常にポジティブに捉えております。

そうした紀州弁の敬語に関する特徴は、まだ他にもあります。

よく私たちは、会話の中で相手を見下す際に、「お前」と言いますが、これは本来は、「御前」という、相手に敬意を表わす言葉でした。

これは、目の前に相手に対する怒りが心頭に達した際に発せられる「貴様!」という言葉が、文字表現では、尊称となっているのと同じですね。

ところが、紀州弁では、この 『御前(おまえ)』を日常会話での二人称の尊称として使用される事も多いそうです。

しかし、こうした会話が、和歌山県人の間で交わされている間は問題ありませんが、他府県者との会話で出てしまうと、自ずとトラブルの元となってしまいます。

事実、進学や就職などで他府県に移住した紀州出身者は、まず、日常会話で「失礼な奴だ!」と周囲に判断され、大変な苦労をします。

しかも、本人はまったく、悪気はなく、普通に日常会話をしているつもりですから、そこには無用の摩擦が生まれ、和歌山県出身者はネガティブな印象を持たれてしまいます。

とはいえ、もともと、生まれ育った土地に「敬語」というものが存在せず、それがその本人にとっての「正しい日本語」である以上、「敬語」が使えないことによるトラブルは、本人にとっては、まったくの「濡れ衣」に他なりません。

特に、初めて一人暮らしを始めた学生などは、いきなり、外国に放りだされたようなカルチャーショックに見舞われ、この言葉の問題からノイローゼに陥ったりするそうです。

このように、たかが「敬語」ですが、その文化を持ち得ない当事者にとっては、深刻な問題です。

そうした問題をなんとかしたいと考えた和歌山出身のOBが、標準語関西弁を身につけた若者を雇って、「紀州弁矯正プログラム」を行なうアルバイトがあるんです。

このバイトは、クチコミでしか、広がらない間口の狭いバイトですが、私は比較的、標準語も関西弁も自由に操ることが出来ておりましたので、白羽の矢が立てられました。

バイトの内容は、英会話のレッスンのようでした。
マンツーマンの場合は、ファミレスなどで日常会話をしながら、少しづつ敬語を教えたり、希望者が複数の場合は、カラオケBOXに行って、教室形式で教えるなど、いろいろなスタイルを取りました。

今では、私の教え子たちが、教える側になって、後輩の指導に当っているそうです。

珍バイトの中でも、こういうバイトは、本当に世の中の役に立っているようで、やっていても気分が良かったですね。

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著者プロフィール
 Pride of the Japanese

国際ボディガード歴20年。世界を飛び回るSharetubeトップキュレーターの一人。護身術師範。悪質なクレーマーや反日左翼と戦う某公的コンサルティング団体顧問。喧嘩上等。「I'm proud of the fact I was born in Japan.」