知ると楽しくなる☆中国由来のことわざ・故事成語

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知ったら使ってみたくなるような、中国のかつての有名な史実から成立したことわざや故事成語の数々をご紹介。

燕雀いずくんぞ鴻鵠之志を知らんや(えんじゃくいずくんぞこうこくのこころざしをしらんや)

ツバメやスズメのような小さな鳥には、オオトリやコウノトリのような大きな鳥の志すところは理解できない。小人物には大人物の考えや志がわからない、というたとえ。

出典:燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや(エンジャクイズクンゾコウコク...

	

鶏口となるも牛後となるなかれ(けいこうとなるもぎゅうごとなるなかれ)

大きい団体の配下として服従(ふくじゅう)しているよりも、独立した小さいの団体の長である方がよいということ。


戦国時代、秦(しん)の国が強くなり、他の国を圧倒しつつある時に、蘇秦(そしん)と言う人が韓(かん)・魏(ぎ)・趙(ちょう)楚(そ)・斉(せい)・燕(えん)の六か国の王に、秦(しん)に従うのではなく、独立した一国の王として連合して秦(しん)に立ち向かうべきだと唱えたことから、この語ができた。

出典:鶏口となるも牛後となるなかれ|故事成語|国語の部屋|学習...

	

青は藍より出でて藍より青し(あおはあいよりいでてあいよりあおし)

青は藍より出でて藍より青しとは、弟子が師匠の学識や技量を越えることのたとえ。


「藍」とは、染料に使う藍草のことで、藍草で染めた布は藍草よりも鮮やかな青色となる。

その関係を弟子と師匠にあてはめて、弟子が師匠の学識や技術を越えるという意のことわざ。

荀子の言葉で、学問や努力により持って生まれた資質を越えることができるということ。

「青は藍より出でて、藍より青し。氷は水これをなして、水より寒し」に基づく。

出典:青は藍より出でて藍より青し - 故事ことわざ辞典

	

臥薪嘗胆(がしんしょうたん)

臥薪嘗胆(がしんしょうたん)とは、復讐を成功するために苦労に耐えるという意味を持つ、中国の故事成語である。紀元前6-5世紀の呉と越の国家間の戦争に由来する。


『史記』によると、紀元前6世紀末、呉王闔閭は先年攻撃を受けた復讐として越に侵攻したが敗れて自らも負傷し、まもなくその傷がもとで病死した。闔閭は後継者の夫差に「必ず仇を取るように」と言い残し、夫差は「三年以内に必ず」と答えた。夫差はその言葉通り国の軍備を充実させ、自らは薪の上で寝ることの痛みでその屈辱を思い出した(臥薪、この記述は『史記』には存在せず、『十八史略』で付け加わっている)。


まもなく夫差は越に攻め込み、越王勾践の軍を破った。勾践は部下の進言に従って降伏した。勾践は夫差の馬小屋の番人にされるなど苦労を重ねたが、許されて越に帰国した後も民衆と共に富国強兵に励み、その一方で苦い胆(きも)を嘗(な)めることで屈辱を忘れないようにした(嘗胆)。その間、強大化したことに奢った呉王夫差は覇者を目指して各国に盛んに兵を送り込むなどして国力を疲弊させた上、先代の闔閭以来尽くしてきた重臣の伍子胥を処刑するなどした。ついに呉に敗れて20年後、越王勾践は満を持して呉に攻め込み、夫差の軍を大破した。夫差は降伏しようとしたが、勾践が条件として王への復帰を認めなかったために自殺した。

出典:臥薪嘗胆 - Wikipedia

	

先ず隗より始めよ(まずかいよりはじめよ)

先ず隗より始めよとは、遠大な事業や計画を始めるときには、まずは手近なところから着手するのがいいというたとえ。また、物事は言い出した者から始めよというたとえ。


「隗」とは、中国の戦国時代の人物、郭隗のこと。

どうすれば賢者を招くことができるかと燕の昭王に問われたときに郭隗が、「まず私のような凡人を優遇することから始めて下さい。そうすれば優秀な人材が集まってくるでしょう」と言ったという、『戦国策・燕』にある故事に基づく。

出典:先ず隗より始めよ - 故事ことわざ辞典

	

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Sharetube