目ん玉が飛び出るほど高額な損害を出してしまった失敗 5選
世の中の経済は、絶えずお金が回っており、もちろん私たちもその中に存在することで
お金を手にしています。
そして、その中には一般人はほぼ関わることがないような
大きな金額の失敗や成功の逸話があります。
今回は歴史上、超絶に高額な損害を出した人類の失敗を5つご紹介します!
火星探査機「マーズ・クライメイト・オビター」
1990年代後半、NASAは、火星の気候を研究するために、火星探査機、マーズ・クライメイト・オビターを開発しました。
この探査機を開発した目的は、純粋に火星を探索したいというものであり、
失敗に終わることなど誰も予想しませんでした。
それは、NASAが点検、また再度最終的な総点検するという前提による安心もありました。
しかし、小さなミスなのですが、大変重要な欠陥を見過ごしてしまったのです。
結果、1999年、9月23日、マーズ・クライメイト・オビターは、火星に衝突しました。
なぜ衝突したのでしょうか。
それは、数学が原因だったのです。
明確に言うと、単位変換の計算式のミスによるもので、
探査機を担当していた技術チームは、メートル法を採用していました。
しかし、第二技術のアメリカチームは、フィート・インチを使用していたため、
計算式が正確に変換されませんでした。
この時、世界中のほとんどが、メートル法を採用していたのですが、
アメリカはヤード・ポンド法を使用する数少ない国の一つだったのです。
これに気付くことなく計画が進み続けたことにより、探査機内の経路誘導が、
本来の位置よりも少し外れた地点に設定されました。
10か月近く宇宙飛行した後、火星探査機、マーズ・クライメイト・オービッドは、
火星周囲軌道に突入するはずであったその日、すでに惑星の表面にかなり接近していました。
NASAは、公式文書の中で、「人間は、時折ミスを犯す」と声明を出しています。
しかし、このミスにより、1億2500万ドル(約137億円)もの損害、
数え切れないほどの労力が犠牲となりましたが、学んだものも大きかったと言えるでしょう。
ミレニアムブリッジ
2000年6月、ロンドンに、ミレニアム歩道橋が開通しました。1820ポンド(約33億円)の建設費用をかけ完成した凛々しい、おしゃれな歩道橋は、
大変誇りに思われ、開通日にはおよそ80000人が橋を訪れたといいます。
しかし残念ながら、すぐさま閉鎖しなければいけない事態に陥ってしまいました。
なぜなら、歩行者がパニックになるほどの大きな揺れが生じたためです。
それは橋を歩き始める人が多くなるほど、揺れも大きくなりました。
人々が平衡感覚を保つため、足を開いて踏ん張り、また全員がほぼ同じ歩調で歩き始めます。
この橋の横揺れに適応しようとし、人々は、より一層歩調を合わせ、
一斉に歩き始めることになり、これが揺れをさらに増幅させる結果となってしまいました。
専門家によると、人が歩く際に生じる共鳴現象がこの橋の揺れの原因と指摘されています。
たくさんの人が、この橋の上を歩いた時、横揺れの共振と呼ばれる現象を引き起こし、
実際にこの橋は、ある一定間隔でたわみ、揺れていたのです。
そして開通からわずか2日でこの橋は閉鎖に追い込まれました。
その後、歩行者による共鳴現象から生じる横揺れを、
瞬時に吸収する衝撃吸収材を500万ポンドの追加費用をかけ設置し、
2002年に再度開通しました。
現在、ミレニアムブリッジが、揺れることはもうありませんが、
未だに、人々から、揺れる橋という名称で呼ばれています。
150年アンティークギターの破壊
クエンティン・タランティーノ監督の西洋作品、ヘイトフル・エイトが有名であるのは、幾つか理由があります。
しかし、私が考える、最も重要なシーンの1つは、
カート・ラッセルが演じる役柄が、ギターを破壊するシーンです。
そのシーンの俳優の演技になにか特別な箇所があるのではなく、
実はそのシーンに使用された音楽楽器が重要な点なのです。
映画の中で、ジェニファー・リー演じる役柄が
ギターをかき鳴らすシーンがありますが、その際、
ギターを丁重に扱うようよう彼女に伝えられていました。
そのシーンに使われたギターは、ペンシルベニア州の
マーティン・ギター・ミュージアムから借りた、
150年代物の貴重なギターだったのです。
ラッセル演じる役柄は、そのギターを俺に渡せ!と強く言い放ち、
彼女の手からギターをひったくり、柱に激しく打ち付けました。
タランテイーノ監督が、撮影時、必死に止めたようには見受けられず、ラッセル自身も、破壊したギターが、本物であったことが
知らされていなかったように見受けられます。
本来ならば、そのシーンの撮影を2回に分けて行うはずでした。
初めに、本物のギターをひったくった後、次のシーンの前に、
1870年代物の本物のギターを、安い複製ギターと入れ替えてから撮影を続けるはずでした。
カメラ越しに見る、彼の顔に浮かび上がった表情は、演技ではなく、
本物の表情であることが見て取れ、またそのシーンは、実際のシーンに採用されました。
カート・ラッセルは、大変申し訳なく思ったそうです。
役柄から外れた、本物の表情を引き出すために、タランティーノ監督が、
本物とわかっていながら、わざと彼に行わせたと主張する評論家もいます。
いかなる理由であれ、本物のギターを破壊したことにより、40000ドルの損害を被りました。
購入価格のみ保険適応となりますが、
お金に換えることができない音楽記念館の収蔵品が戻ってくることはありません。
これにより、いかなる状況であっても、映画撮影のために貴重な収蔵品を貸し出ししない
という決断をマーティン・ギター・ミュージアムが固く誓うことになったといいます。
句読点を打つ位置文法的なミス
文章を書く上で、句読点の位置は重要です。今回、なんと契約書に記載されている文章の、句読点を打つ箇所が間違えたられたことにより、
カナダドルでおよそ100万ドルの損害を被りました。
カナダの通信企業、ロジャーズ・コミュニケーションズと、
カナダの電話会社、ベル・アリアントは、ロジャーズの定期的な電話回線の使用において、
14ページにもわたる契約書にて、契約を交わしました。
ベル・アリアントは、句読点を打つ箇所の間違いにより、本来の契約内容と、
文章の意味が違ってしまった契約内容を合法化させ、
いつでも事前通知なしにロジャーズと契約を解除できると主張しました。
1年後、契約解消が決定された後、ロジャーズは、本来、少なくとも5年間は、
電話回線を使用できるはずの契約内容であったと主張しました。
当然ながら、ロジャーズは、ベル・アリアントを提訴しました。
実際、契約書には、二つの言語バージョンがあり、一つは、英語版、
もう一つは、フランス語版です。
英語版の契約書の文章の句読点を打つ位置の間違いにより、
契約内容が変わってしまったことが、今回の大損害を引き起こたのです。
スターウォーズ作品に関わる全ての権利
ジョージ・ルーカス氏が、配給会社、FOXに彼の映画、スター・ウォーズ「新たなる希望」を公開するよう交渉した際、
FOX社は、まだ軌道に乗った会社ではありませんでした。
実際、この映画は、失敗に終わるだろうとまで思い込まれていました。
そう思われていたにも関わらず、その映画の製作に踏み切ったところから
奇跡は始まっていたのかもしれません。
FOX社は、経費節約のため、その当時は賢明な解決策だと考えた策略を行いました。
わずか500,000ドルを、映画製作の監督料としてルーカスに支払うことに
合意するよう求めたのです。
しかし、ルーカスは、監督としての報酬を少なくする代わりに、スターウォーズの商品化権、
作品に関わる全ての権利を獲得する条件交渉を行い、権利を獲得しました。
その後、FOX社の予想は大きく外れ、映画は、世界的な大ヒットを叩き出すことになりました。
1978年、4億ドルものスターウォーズのフィギュアは店の棚から飛ぶように売れ、
総売上高1億ドル以上にまで達しました。
そして、この映画を悪評したり、絶賛したりする声は、時間が経つほど大きくなりました。
売り上げに関して言えば、スターウォーズの新しいエピソードが公開されるか否かは、
さほど重要ではないほど、スターウォーズのフィギュアは、売り上げを伸ばし続けました。
例えば、2011年を例にとると、新しい”スターウォーズ”エピソードの公開はない年でしたが、「スターウォーズ」の商品のみの売り上げで、30億ドル以上を叩き出しています。
FOX社にとってはあまり嬉しくない話ですが、
これにより、ジョージ・ルーカスは、億万長者になったのです!