3・11後のサイエンス <こんな悠長な現実が本当にあるのだろうか?>5年経て考える測定の意義=青野由利

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 今月8日、福島県立福島高校3年の小野寺悠(はるか)さんと東京大理学部の早野龍五教授が日本外国特派員協会で記者会見した。テーマは個人線量計「D−シャトル」を使ったプロジェクトの成果。英専門誌「放射線防護」に掲載された論文には高校生を中心に共著者233人が名を連ねる。

 「他の地域と比べて被ばく線量が高いのかを知りたい」。小野寺さんら福島高校の生徒が考えたことをきっかけに、県内外の12高校131人、フランス、ベラルーシ、ポーランドから85人の計216人が2014年の2週間、D−シャトルを身につけて生活した。


 ここからわかったのは、線量の中央値やばらつき方はほとんど変わらないということだ。放射性セシウムによる土壌汚染はあるのになぜかといえば自然放射能が低いため。「客観的な事実に基づいてリスクを評価する重要性がわかった」。英語でしっかり受け答えする小野寺さんの言葉に福島市民としての思いを感じる。


 「最初は内部被ばくに注目していた」。プロジェクトを支援した早野さんがこの5年を振り返る。本職は反物質の実験物理学者だが、人々の不安に応えようと行動を起こしてきた。ホールボディーカウンター(WBC)による3万人以上の内部被ばくの測定に協力し13年に英文論文に発表。12年秋には福島県三春町の小中学生全員を対象にしたWBC測定で検出限界を上回る子どもがいないことを示した。給食のセシウムも測ってきた。検出限界が通常の5分の1〜6分の1の乳幼児用WBC「ベビースキャン」を開発。15年春までに延べ2700人以上を調べ、検出限界以上の被ばくがないことも示した。


 さらに「何を食べたか」を聞いて対応できるWBCと違って、行動と線量を結びつけにくい外部被ばくにも注目。1時間ごとの積算線量が読み出せるD−シャトルの利用を後押ししてきた。数値が高ければ「この時どこにいた?」と聞くことで対話ができる。高校生のプロジェクトでも生活圏のどこで線量が高いかがわかった。


 こうした調査から、普通に生活している限り「内部被ばくは無視できる。外部被ばくも自然放射能を含め年1ミリシーベルト内外の人が多いことがわかった」と早野さんはいう。ただ、はっきりしないのは放射性ヨウ素による初期被ばくで、当時、きちんと測定しなかったことの弊害は今も尾を引く。


 とにかく測定し、公表すること。早野さんが実践してきたことの重要性は今後も変わらない。(専門編集委員)=次回は3月24日

出典:http://mainichi.jp/articles/20160225/ddm/016/070/024000c

	
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学問的に、あるいはデータとしての社会的価値はよくわかる・・・!

ところもっと大事なことを忘れてないだろうか?

福島では隣接する千葉や栃木でも・・・少年少女たちが日々の被ばくにより

日々健康被害を深刻に不可逆的に悪化させている現実を、どこかに忘れてないか?

この原点を忘れて建前論で茶を濁すアクションには賛同できない!!

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「放射能汚染の高い地域に住んでいる子どもたちは、染色体異常誘発性の原因となる染色体破壊レベルが増加している」 → 【チェルノブイリの長い影 現場のデータが語るチェルノブイリ原発事故の健康影響】Behind the Days

	

放射能汚染の現実をもっとデータとして広げる必要がある。  福島の動植物に付着した放射性物質を可視化した写真集「放射線像」が発売

	

反原発の重鎮・安斎育郎氏
「福島原発事故による被曝はたいした事はないと印象を与え良くないという人もいるが、科学的・客観的なデータを踏まえることは大事」

	

放射能汚染の有無、東日本で調査 協力者募集
「東日本土壌ベクレル測定プロジェクト」
「原発事故から4年がたったいま、冷静なデータを基に放射能の影響の現状を広域的に捉えることが必要」17都県でそれぞれ100カ所以上をまずは測定。

	




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Sharetube