八王子通り魔事件の「菅野昭一」とは

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八王子通り魔事件

八王子通り魔事件(はちおうじとおりまじけん)、または八王子市内ショッピングセンター内における通り魔殺人事件(東京地検による呼称)、八王子市内ショッピングセンター内通り魔殺人事件(法務省法務年鑑による呼称)とは、2008年7月22日に東京都八王子市のショッピングセンター内で発生した通り魔事件。


本件は東京地方検察庁が公式サイトで平成20年の著名事件として挙げているほか、法務省の法務年鑑(平成20年)においても、「平成20年中の主要事件」として挙げられている。

出典:八王子通り魔事件 - Wikipedia

「京王八王子ショッピングセンター」は地下2階地上12階建て。飲食店や服飾店、雑貨店、生鮮食料品店など70店舗が入居する。9階には「啓文堂書店」があり、午後10時まで営業している。現場は、JR八王子駅から北東約500メートルで、八王子中心部の繁華街にある。

東京・八王子の通り魔事件を伝える新聞

			

概要


2008年7月22日午後9時40分頃、東京都八王子市の京王線京王八王子駅の駅ビルである京王八王子ショッピングセンターの9階啓文堂書店にて、当時33歳の男性が文化包丁を用いて、中央大学文学部4年生でアルバイト店員をしていた当時22歳の女性と当時21歳の女性来店客を刺した。その後男はエレベーターで1階に下りて外に逃亡。アルバイト店員は死亡し、来店客は全治3ヶ月の重傷を負った。事件現場には現金や身分証明書が入った財布が、エレベーターには凶器の包丁が放置されていた。

同日午後10時頃、男は事件現場300メートル離れたJR八王子駅北口近くの路上で、警察官に職務質問された際に犯人と認め、八王子ターミナルビル1階に所在する八王子駅北口交番にて目撃者の立証が取れたため緊急逮捕された。パトカーや警察用自転車(所謂白チャリ)を用いて20人近くの警察官が事件現場と逮捕現場である交番前に集結し、周囲は騒然と化した。


男は「仕事でうまくいかず、親が相談にのってくれなかったため、無差別で人を殺そうと思った」、凶器の包丁は八王子市内の100円ショップで買ったと供述する。


父親は自宅に来た報道各社の取材に応じ、被疑者である子はフリーターとして職を転々とし、所謂パラサイト・シングルであったとされる。


2008年8月12日に男は殺人罪と殺人未遂罪と銃砲刀剣類所持等取締法違反で起訴された。


2009年2月12日に初公判が行なわれた。9月10日の論告求刑公判で、検察側は無期懲役を求刑する。10月15日に東京地裁立川支部は求刑通り無期懲役の判決を下した。被告は控訴し、2010年4月14日に東京高裁は一審の無期懲役判決を破棄し、懲役30年を言い渡した。

出典:八王子通り魔事件 - Wikipedia

	

八王子通り魔事件

			

菅野昭一容疑者(33)

菅野昭一容疑者(33)

			
見ず知らずの若い女性2人を無言で突き刺した菅野昭一容疑者は、内向的で引きこもるタイプだった。唯一、仲が良かったとされる家族とも、ここ7年ほどは、ほぼ音信不通だった。菅野容疑者は「家族が相談に乗ってくれなかった」と供述。一方で父親(69)は「変わった様子も悩み事もなかったように見えた。相談もされていないんですが…」と困惑気味に語っている。

 菅野容疑者は地元の小・中学校を卒業した。だれもが「おとなしい」「内向的」と口をそろえるが、別の素顔ものぞかせていた。知人は「休み時間に同級生にからかわれると怒って教室を飛び出し、次の日は登校しなかった」と明かす。

 こうした性格から友達はおらず、教室ではいつも1人だった。中学2年になると不登校に拍車がかかり、進学した高校は1日も行かずに退学。その後は職を転々とした。

 唯一の理解者は家族だった。母親は「昭くん、昭くん」と言ってかわいがっていたという。学校に行かないことを周囲から指摘されても「うちは教育テレビを見ているからいいの」とかばっていたと、近くの女性(64)は証言する。

 20歳を過ぎても母親と仲良くコンビニに買い物に行く姿も見られた。だが7年ほど前に「彼女ができた」として家を出て以降はほぼ音信不通。その後に彼女と別れ、1人暮らしをしていたというが住所は家族にすら話さなかった。

 父親は「犯行原因は思いつかず、頭が真っ白」と頭を抱えた。一方、知人からは「甘やかした結果じゃないか」という声も漏れた。

出典:

	

犯行動機


●仕事関係でむしゃくしゃしていた。両親にも相談したが、乗ってくれなかった

●あちこちで通り魔事件が起きて、刃物なら簡単に人を殺せると思った


●大きな事件を起こせば自分の名前がマスコミに出て(家族に)犯行を示せると思った


出典:【八王子通り魔事件】模倣犯と彼らの未熟さ


被害者:斎木愛さん

			
「なぜ、あの子が」。凶刃の犠牲となった中央大文学部4年、斉木愛(まな)さん(22)はしっかりした性格で、アルバイト先の書店でも大学のゼミでも頼られる存在だった。東京都八王子市の書店で女性2人が死傷した通り魔事件。惨劇の舞台となった書店の入り口は一夜明けた23日朝も閉じられたまま。通勤客らが不安そうな表情で足を止めていた。

 斉木さんは宇都宮市出身で、進学校として知られる県立宇都宮中央女子高を卒業後、中央大に進学。西洋史学を専攻し、主にヨーロッパ中世史を学んでいた。来春に卒業を控え、専攻責任者の見市(みいち)雅俊教授(61)は「ゼミでは15人くらいが学んでいたが、斉木さんはまとめ役の一人でもあった。こんなことになるなんて…」と言葉を詰まらせた。

 大学側は報道で事件を知り、斉木さんの家族と連絡を取ったが、母親は大学側の気遣いに感謝を述べるなど取り乱した様子をみせず、気丈に振る舞っていたという。

 「まじめできちんとした子だった。ショックです」。斉木さんが住んでいたアパートの管理人の女性は、インターホン越しに疲れ切った声で話した。

 女性によると、斉木さんは音楽が好きで、イヤホンを着け、さっそうと歩いている姿が印象的だった。女性は「就職の内定もひとつ出ていたのに」と声を詰まらせた。

 斉木さんの下の階に住む女性会社員(41)は「元気がよく、髪が短いボーイッシュな感じの子。アウトドア派だった」。昨年、一緒に食事をした際には「音楽が好き。ロックを聴く」と話していたという。

 宇都宮市内の住宅街にある斉木さんの実家はカーテンが閉められ、ひっそりとしていた。向かいに住む男性は「愛ちゃんは優しい子で、みんなに慕われていた」とショックを隠しきれない様子。子供が幼なじみで、斉木さんが弾くピアノの調べが流れてきていたという。

 一方、斉木さんが勤めていた書店関係者によると、斉木さんは2年くらい前からアルバイトとして働き始め、店舗ではキャリアの長い「頼れる存在」だった。書店が入居するビルの入り口には臨時休業を知らせる紙が張り出され、周辺には立ち入りを禁じる警察の黄色のテープ。通勤客らが通り過ぎる中、警視庁の捜査員だけが慌ただしく出入りしていた。

出典:

	

その他


この事件が発生した2008年には、土浦連続殺傷事件(3月19日・23日、茨城県土浦市)や秋葉原通り魔事件(6月8日、東京都千代田区外神田)が発生しており、理由なき通り魔事件の続発として報道された。

この翌日に、逮捕現場である八王子駅北口交番から至近距離にあるくまざわ書店八王子店で、「ハリー・ポッターと死の秘宝」の早朝販売と翻訳者である松岡佑子を迎えての発売イベントが催される事になっており、それを前夜からコスプレ姿で待つ徹夜組ファンの模様を撮影するために居合わせたフジテレビの取材班が、偶然にも在京民放で唯一被疑者が連行される模様のスクープ撮影に成功している。徹夜組のシーンは当日のスーパーニュースで放送された。


京王八王子ショッピングセンターは7月23日のみ全店臨時休業となり、8月上旬まで被害者を偲ぶ献花台が路面に設置された。


事件現場となった啓文堂書店は、同年中にリニューアル工事を行い、事件発生時とは本棚の配置などレイアウトを変更している。

出典:八王子通り魔事件 - Wikipedia

	

被害者を偲ぶ献花台が路面に設置された

			

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Sharetube