<悲惨!> 復興住宅 孤独死11人…1年間 交流支援が課題

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 東日本大震災後に岩手、宮城、福島の3県で主に津波被災者向けに整備が進む災害公営住宅(復興住宅)で、誰にもみとられず亡くなる「孤独死」が16人に上ることが毎日新聞の調査で分かった。復興住宅への入居は2013年度に本格化したが、うち11人が今年1月1日までの1年間で亡くなった。復興住宅での孤独死は阪神大震災で社会問題化したのを教訓に、東日本大震災の被災地ではコミュニティー作りを進めてきたが、より一層の対策が求められる。

 毎日新聞は津波被災地を抱える3県33市町村を対象に昨年12月〜今年2月、復興住宅に関するアンケートを実施、全市町村が回答した。1月1日現在、31市町村で2万3525人が入居し、1年前(7833人)の約3倍に増えている。


 孤独死は岩手県5人、宮城県9人、福島県2人の計16人。入居ペースを上回る増加傾向は出ていないが、3県の復興住宅の高齢化率(65歳以上の入居者が占める割合)は昨年1月1日現在より1ポイント上昇し37%。3県平均より11ポイント高く、孤独死の増加が懸念される。県別では岩手38%(県平均30%)、宮城37%(同24%)、福島35%(同28%)だった。4自治体(岩手県山田町、宮城県塩釜市、女川町、福島県広野町)の高齢化率は50%以上となり、コミュニティーの将来的な存続が困難とされる「限界集落」状態になっている。


 1年間で孤独死が確認された11人のうち1人は、宮城県気仙沼市の「南郷住宅」の80代男性。6〜10階建ての3棟に155世帯269人が暮らす。入居の2カ月後、新聞を取り込んでおらず不審に思った自治会長の藤原武寛さん(50)が、市社会福祉協議会のスタッフに知らせ、死亡しているのが見つかった。この復興住宅は高齢者や要介護者を優先的に入居させたため、高齢化率は53%となっている。


 市の担当者は「近所と交流があり、死後ほどなく発見された」として孤立事例と見なしていないが、危機感を募らせた藤原さんはボランティアを募り見回り活動を始めた。「いきなり高層の団地ができて住民が一気に入居した。コミュニティーを作り上げていくのは難しい」と指摘する。


 仙台市太白区の「あすと長町第3復興住宅」(65世帯)でも70代男性が孤独死した。勤務先を無断欠勤し、同僚が警察らと室内に入ると既に死亡していた。立ち会った飯塚正広さん(54)は復興住宅に移る前の仮設住宅で自治会長を務め、孤独死防止に取り組んでいた。仮設住宅に比べて復興住宅は防音性が高く、エレベーターの待ち時間くらいしか顔を合わせる時間がないという。「入居者の事前交流会があればよかった」と話す。


 復興庁によると、復興住宅(福島の原発避難者向けを除く)建設の進捗(しんちょく)率は3県で52%(昨年12月末現在)。残りは18年度までに大半が整備される。【伊藤直孝、山本有紀】

出典:http://mainichi.jp/articles/20160304/k00/00m/040/108000c

	

【復興住宅 1年間で孤独死11人】東北3県の復興住宅で孤独死が16人にのぼることが毎日新聞の調査で判明。うち11人は今年1月1日までの1年間で亡くなった。

	

紙面【総合】被災3県 仮設孤独死 5年で188人。退居後も交流希薄に。ほか 詳しくは本日(3月1日付)東京新聞朝刊にて。

	

あああ、最悪や。。。東京新聞:大震災、仮設の孤独死188人 5年間、毎年増加:社会(TOKYO Web)

	




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