【第14弾】「意味が分かると怖い話」死ぬほど怖い話だけ厳選しました。(解説付き)
1.夜中
わたしの家にA子が遊びにきた。時間を忘れておしゃべりに夢中になってたら、辺りはすっかり暗くなってしまったので、
A子は私の部屋に泊まっていくことになった。
わたしはベッドに、A子はベッドの脇に布団を敷いて寝ることに。
部屋の中はすっかり静まりかえり、私がうとうとし始めた頃、
A子が突然起き上がって、私の体を揺らした。
「もー…なに?」
「急にアイスが食べたくなっちゃった。一緒にコンビニまで買いに行こうよ。」とA子。
私は、眠かったし、アイスも食べたくなかったから
「えーいいよ。一人で行ってくれば?」と冷たく返した。
A子はかたくなに「夜道を一人で歩くのは心細いから!」と言って聞かない。
面倒くさかったけど、仕方なくA子について外へ出た。
すると、家を出た途端にA子は私の手を強く引き、なぜかコンビニとは逆方向に向かって走り始めたのだ。
いったいどうしたというのだろう。
解説「私」のベッドの下に、男が隠れていた。
2.社長
俺は前の会社で、2億円もする機械を壊してしまったんだ。かなり落ち込んだんだけど
社長は
「君に怪我がなくてよかった。機械はまた買えばいい。」
と言ってくれたんだ。
その時、俺はこの社長に一生ついて行くと決意したよ。
解説
「前の会社」」とあるので、
この会社ではもう働いていない。
3.見てる男
女の子は、駅から家に帰るまでの道が大嫌いだった。帰り道に、古いアパートがぽつんと建っている。
その2階の窓からニタニタと笑いながら女の子を見ている男が毎日いるからだ。
女の子はそれが怖くて、いつもアパートの前を走って通り抜けていた。
そしてある日、また同じように女の子はその道を歩いていた。
アパートの2階にはまたあの男。
しかしこの日はいつもと様子が違った。
こっちを見ながら何か言いたげに口をパクパク動かしていた。
女の子はあまりにも気味が悪くて、アパートの前にある角を曲がって遠回りして家に帰ることにした。
その日、女の子は死んでしまった。
解説
女の子の後ろに、刃物を持った不審者がついてきていた。
見ている男は、それを女の子に伝えようとしていた。
4.白い服の女
この前、友達がウェイターをやってるレストランに、一人で夕飯を食べに行ったんだ。ウェイトレスに案内されてテーブル席に着くと、
俺の前と、向かいの席にメニューを置いて行った。
何だ?と思っているうちに友達が水と紙おしぼりを持って来た。
そして友達は、
「おい、お前!珍しいなぁ。」
なんてニヤつきながら、向かいの席にも水とおしぼりを置きやがる。
いい加減薄気味悪く感じながらも注文をすると、
「で、お連れさんは何にする?」と友達が聞くものだから、いや、一人だよと俺は言った。
すると友達は眉間にしわを寄せながら
「あれ、店に来た時、女連れじゃなかったか?」などと小声で言う。
「お前が髪の長い、白いワンピースの女を連れて入ってくるのを見たよ。」と。
「今はいないのでトイレにでも行ってるんだろうけど、
てっきり彼女なんだろうと思った」と。
もちろん俺に心当たりはないから否定したら、
逆に向こうが気味悪いものを見るような目でこちらを見る始末。
なんなんだよ…。とうとう何だか寒気がしてきた。
すると、友達は「プッ」と吹き出して
「いや、わりーわりー!」と笑いながら謝り始めた。
「お前がびっくりするかと思ってさ。
でもお前本当に青い顔しだすから、ふきだしちゃったよ。ごめんごめん。
こんな遊びしてたってバレたら店長に怒られるから、他の店員には言うなよ。」
お詫びにと、友達は食後のコーヒーやらなんやらサービスしてくれた。
あーびっくりした。
ちょっと腹立つけど、まぁ嘘だったならコーヒーも飯も美味しかったしいっか。
解説
友達は「俺」をだまそうとしていた。
けれど、一番最初に対応した店員が、いないはずの席にメニューをおいていたのはなぜ…?
5.黄色いパーカーの青年
ある日、友達が住むアパートに遊びに行ったんだ。そのアパートは、一階に共同トイレがあって、友人の部屋は一階の一番奥だった。
その日は、友人の部屋で朝まで飲んでいたんだけど、
途中でトイレに行きたくなったので、その共同トイレまで行った。
朝方、うす暗いし気味悪かったんだけど、まぁ仕方ない。
トイレで用をたしていたら、
黄色いパーカーを着た青年がキョロキョロしながらやってきた。
俺のことを見るなり、大きな声で「オハヨウゴザイマス!!」と言ってきたので
俺は「おはようございます。」と返しておいた。
その数分後、一人の友達がトイレに行き帰って来ると
そいつも「変わった青年が挨拶してきた。」と言ってた。
あの人まだいたんだ。その友達もとりあえず「おはようございます」って返したらしい。
その後、みんなで眠っていたんだけど
「おい!これ見ろよ!」
友達の声で起きた。
テレビを見ると
「白昼堂々!通り魔」
ニュース番組の速報だった。
犯人は、黄色いパーカーを着た青年。
そして逮捕された青年の動機は「挨拶をしたのに返さなかったから刺した。」。
解説
もしもあの時、挨拶を返していなかったとしたら…。
6.ストーカー
大学に通うために、一人暮らしを始めてしばらく経った。けれど、最近なんだか不審な出来事が起きている。
大学から帰ってくると、カーテンの閉め具合とか、ゴミ箱の位置とか
そういう小さなことが微妙に変わっている気がする。
しかも、最近は誰かに後をつけられているような気もするんだ。
なんだか気味が悪かったので、大学の友人に相談してみた。
「もしかして…ストーカーかな?警察に言うのが一番良いと思うけど…
警察は実際に被害が無いと動いてくれないって聞くしな…どうしよ…。」
と俺が相談すると、
「…じゃあ大学に行ってる間ビデオカメラで部屋を撮影しておいて、
もしそこに誰か侵入したりしてる様子が映れば、その証拠を持って警察に行こう。」
と友人が言った。
いいアイデアだと思ったので、
早速次の日の朝、部屋にビデオカメラを設置して録画状態のまま大学へ行った。
その夜、大学から帰ってきて焦った。
久々に部屋に違和感がある。
ゾッとしたけど、これでやっと証拠がつかめる!と少し期待している自分がいた。
早速、録画したビデオを再生してみた。
しばらくは何も写らなかった。
しかし早送りをして、夕方になると、知らない女が包丁を持って部屋に入ってきたのだ。
「……!?」
俺は青ざめた。
思わず、友人に電話をかけた。
「やばいよ!ストーカー映ってた!はっきりと!」と
怖い反面、興奮状態だった。
その後は、ビデオを観ながら友人に動きを伝えた。
「ゴミ箱漁ってる…」「今度は服の匂い嗅いでる…きも!」
今までも知らない間にこんなことをされていたと思うと
本当にゾッとした。
でも「これで警察も動いてくれるなぁ」と少しホッとしていた。
一通り、ビデオを再生すると、やがて画面の中の女は押入れに入った。
「うわ…押し入れの中入ったよ、しかもなかなか出てこない…」
などと友人と喋っていると、また誰かが部屋に入ってきた。
「……。」
男は言葉を詰まらせた。
部屋に入って来たのは自分だった。
そしてビデオの中の自分はカメラに近付き録画を止めた。
そこでビデオは終わっていた。
解説
ということは、今も押入れの中に…。