【第15弾】「意味が分かると怖い話」ゾッとする衝撃の結末6選。(解説付き)
1.アイドルオタク
男は、アイドルのAに夢中だった。仕事の給料は安いし、生活に余裕もなかったけどほとんどのお金をAにつぎこんでいた。
写真集に、DVDなど、もちろん全部買っていたし、発売イベントや撮影会にも必ず顔を出していた。
その日はアイドルAのバースデーイベントだったので、男はプレゼントを手にやってきた。
男はもう、マネージャーや関係者とも顔見知りになるくらいだった。
「いつもありがとうございます。」Aのマネージャーは男に気付き挨拶した。
「いえいえ…」
「Aもほんとに喜んでるんですよ!」
「あ、そうですか…」そっけない返事だが男は嬉しいのかニヤニヤしていた。
そして、ようやく握手する番がきた。
「わぁ!ありがと~!」とAはプレゼントを受け取った。
それを見て、男も嬉しそうだった。
数日後、アイドルAは自宅前の路上でメッタ刺しにされて殺された。
犯人はあの男だった。
「なぜあんなことをしたんだ?」
刑事からの追求に男はボソリとつぶやいた。
「ずっと暗かったから。」
解説
プレゼントの中身に小型カメラを仕掛けていた。
いつになっても、何も映らず真っ暗なカメラ。
Aがプレゼントを、全くあけていないことに気が付いた。
2.交通事故
この前、間近で交通事故を見てしまったんだ。地元の横断歩道で、そんなに大きくない道のわりには交通量の激しいところがあってさ、
前から事故も多かったみたいで、同級生から悲惨な目撃談とかきいてた場所があるんだ。
事故にあったのは結構若めの男性。
一緒に信号変わるのを待ってる時にチラッと見ただけだったんだけど、
若そうなのに杖を持ってた。
もしかしたら足が悪いのかな?
なんて考えながら、ボーッと信号待ってたら、俺の携帯電話がいきなり鳴り出したんだ。
ピーコンピーコンみたいな電子音がすごい音で鳴って止まらないから、ちょっと恥ずかしくて、慌ててカバンの中から携帯を探してた。
そしたら、いきなりブレーキの音と鈍い音。
えッて思って前を見たら、血のついたサングラスが割れて足もとに飛んできてたんだよ(泣)
その先には杖もってた男の人が血まみれになって倒れてた。
トラックの運転手さんも「どうして急に飛び出してきたんだ!」って怒鳴ってて…。
…自殺だったのかな?
解説
杖を持った男の人は、盲目だった。
「私」の携帯電話の着信音の「ピーコンピーコン」という音が、
信号が青に変わった時の音だと勘違いして道路へ出てしまった。
3.窓ガラス
一人暮らしをしてから、しばらく経った。俺が今暮らしているアパートって、小学校の通学路にあるからか、
しょっちゅう、悪ガキたちからのイタズラを受けるんだ。
今日もバイトから帰ってくると、外の寒さで曇った窓ガラスに
指でなぞった跡が無数に付いていたんだよ。
これ意外と跡残るんだよなぁ。面倒くさ。
解説
曇った窓ガラスに、指で落書きできるのは内側からだけ。
ということは…
4.新しい家
親の仕事の都合で、住みなれた家から引っ越すことになった。俺は友人と離れるのが嫌で反対したんだけどさ
「2:1で多数決だから」とかいう理由で引っ越すことになっちまった。決定した。
引越しして初日は、荷物運びばかりで疲れが溜まっていた。
湯船に浸かってのんびりしてたら2階から誰かが降りてくるん音がした。
(うるさくて、起こしちゃったかな?)
とか考えてたら、その足音が脱衣所に入ってきた。
「お兄ちゃん、お風呂入ってるの?早く上がってよぉ~」
え?と思って黙ってると続けて、
「もぉー、上がらないんだったら一緒に入るよ!」
言うか言わないかするうち戸が開かれる
ビビって戸を渾身の力をかけて押さえて
「あっち行け!」って叫んだ。
そうする内に向こうの力が弱くなって
「もうちょっとだったのに…」
って声と共に足音がどんどん離れて行ったんだ。
でも俺の大きな声で父さん母さんが起きて来て
「夜中に騒ぐな!迷惑だろうが!」
「引っ越してきたばかりなのに御近所に迷惑掛けないでよね。」
って叱られてしまった。
でも俺は、それどころではなかった。
解説
「2:1で多数決だから」という言葉と、最後の「父さん母さん」という言葉から
3人家族であることが推測できる。
「俺」には妹なんていない。
5.受話器
最近、誰かに後を付けられているような感じがする。今日なんて家に帰ったら、
家の電話の受話器が外れて置かれてたん。俺一人暮らしなのに怖すぎる。
そのとき酔っていたから何となく受話器取ってみたの。
(しーん…)まぁそうだよな。声聞こえたりしなくてよかった。
まあ、いいやテレビでも観ようかな。
解説
受話器が外れている状態ならば「ツーツーツー」の音がなるはず。
「しーん…」という状態は、電話がどこかにつながっているのかもしれない。
6.父の部屋
ある日、離れて暮らす父の元を訪ねた。父と母の関係があまりよくなくなったのは、少し前からのこと、
家を出た父は、ホテル暮らしをしているらしい。
あらかじめ部屋番号を聞いていたので、直接部屋へ向かった。
鍵が空いてて、無用心だなと思いつつ中に入ると、何故かいつもと雰囲気が違う。
朝だからだろうか。寝室を覗くと差し込む日差しが眩しくて、よく見えない。
見知らぬ下着姿の女が父のベッドで眠っていた。
誰、この女の人。まさか、父の不倫相手?。信じられなかった。
別居の理由はこの女かもしれない。きっとそうだ。
パニックになった私は、近くにあった重い灰皿で女の頭を何度も殴ってしまった。
汚らわしくして耐えられなかった。
女はすぐに動かなくなった。
我に返り、怖くなった私は逃げ出した。
それから父の元へは行かなくなった。父が犯人となり逮捕されるかもと思ったが、
不倫する父など逮捕されればいいとも思った。
怖くてニュースは見られなかった。
怯え続けて数か月、母と父が仲直りをしたようだった。
母に誘われ、父の部屋へ行くことになった。
行くか迷ったけれど、やっぱりあの女の事が気になり、母と一緒に父の部屋に行った。
父は以前と変わらず、元気そうだった。
もしかしたら、あの日のことは夢だったのかもしれないと思った。
そろそろ帰るかという頃、覗きこんだ寝室に射し込む夕日を見て、
私は、とんでもない事をしてしまったことに気が付いた。
解説
同じ窓から、朝日と夕日両方が見えることはない。
つまり、「私」は父の部屋を間違えていた。
まったく無関係の女性を殺してしまった。