【第20弾】ありえないほど怖い「意味が分かると怖い話」まとめ(解説付き)
1.睡魔
「11時頃着くから待っててね。」付き合っている彼女からのメールで目が覚めた。
徹夜明けで眠い。けどやっぱり彼女には会いたい。
しばらくするとインターホンが鳴り彼女が到着した。
11時10分前。
レンタルビデオショップの袋を持っている。DVDを一緒に見るつもりらしい。
見始めて30分ぐらい経った頃、寝不足だった俺はいつの間にか眠りに落ちていた。
彼女がほほを撫でる感触で目が覚めた。
あのまま夜まで寝てしまったようだ。
薄目を開けるともう外は真っ暗だった。
無視して寝ようとするとバサッバサッと髪の毛を顔に当ててくる。
よほど相手をしてほしいらしい。
しかしまだ寝たりない俺は心の中で謝りつつ再び眠りに落ちた。
俺がちゃんと起きた時には、もう夜の12時だった。
「寝すぎたなぁ…」
電気をつけてふとテーブルを見ると晩御飯と置き手紙があった。
『私16時から居酒屋のバイトがあるから起こさず帰るね。今日は通しだから終わるの5時くらいになると思う。起きてたら連絡ちょうだい。DVD一緒に見たかったのになぁ。』
はぁ、彼女に悪いことをしてしまった…。
解説
彼女は16時には帰っている。
ほほを撫でられた時、外は真っ暗だった。16時は、まだ外は真っ暗ではないはず。
いったい頬を撫でた女は誰だったのか…。
2.幽霊トンネル
あるところに、幽霊が出ると噂の廃トンネルがあった。近所の中学校に通う女子3人で、そのトンネルへ行ってみようという話になった。
軽い肝試しみたいな感覚で行ったのに、真っ暗で前が見えないし、
3人して怖くなって、「手を繋いで走り抜けよう」ってことになった。
3人で手をつなぎ、トンネルを走り抜けると
息を切らしながら3人は言った。
「「「真ん中で良かった」」」
解説
3人が真ん中であることはありえない。
この中で最低でもふたりは、何者かと手をつないでいたことになる。
3.ミカちゃん
娘のミカは五歳になったばかり。無口でおとなしい子だけど、ご近所のタカシ君と遊んでいるときはとても楽しそう。
タカシ君は今日もうちにお泊り。
ミカも喜んでるわ。
旦那が仕事から帰ってきた。
「今日は何して遊んだの?」
旦那はいつもこの質問をする。
「ミカちゃんとね、おままごとしたの!」
いつもタカシ君が一番に答える。
「ミカは楽しかった?」
私の言葉にうなずくミカ。
「おい!いい加減にしろよ!」
「え?なにが…?」
「…隆志、パパとお風呂に入ろうか」
「うん!」
解説
この夫婦の本当の子供は「タカシ」のみ。
ミカは単なる人形であって、この語り手である妻は気が狂っている。
4.水仙
5月5日、こどもの日。うちは男の子がいなかったので、特に何もせずゆっくりと家で過ごしていた。そしたら、庭の方から変な物音が聞こえたので覗きに行くと、
そこには近所の奥様がいて、水仙の葉をハサミで切っていた。
「あっ」
慌てて庭に飛び出すと、気が付いたその人はその水仙を抱えて逃げていった。
あせって逃げていったからか、ハサミを置いて帰ってしまった。
時期的に菖蒲湯にでも使う気なのかな…と思って、
とりあえずハサミだけ届けることにした。
車はあるから絶対に家にいるはずなのに、いくらチャイムを鳴らしても出てこない。
電話番号を知っていたので電話もしてみたがつながらなかった。
私は諦めてハサミをポストの中に入れて帰った。
それ以来、連絡なければ見かけることもなかった。
解説
水仙は毒がある植物。おそらく自殺かなにかに使われたのだろうか…。
5.オウム
俺は、最近一人暮らしを始めた。寂しさを減らす為一緒にオウムを飼い始めた。
オウムは俺の言ったことを真似して挨拶をするようになった。
朝は「オハヨー」と挨拶してくれるし、寝る前は「オヤスミ」、
俺が帰ってきたら「オカエリ」と挨拶して迎えてくれる。
本当に賢い子だ。
解説
一人暮らしの語り手が「オカエリ」と発する機会はあるのだろうか?
もし言っていないのであれば…
6.質屋
質屋が質流れ品をショーウィンドウに飾り付けていた。トランペット、サックス、トロンボーン、チューバと並べ、最後にショットガンを何挺か飾った。
「おかしな取り合わせだな」と知り合いが言った。
「こんなんで売れるのか?」
「売れるとも。」と質屋が言った。
「まず誰かが、トランペットとサックスを買っていく。それから二日ぐらいすると、その隣近所のやつがショットガンを買いに来るんだ。」
知り合いは首をかしげていた。
解説
銃を所持できる国の話。
トランペットやサックスを買った人の騒音に耐え切れず、
隣近所の人がショットガンを買っていくだろうということ。