放射能は300年消えず、「食品汚染の今」 原発事故から4年、あの問題はどうなった?
危機感が薄まりつつあった中、汚染は終わっていないという事実をまた突きつけられた。私たちは、食品のリスクとどう向き合えばいいのか――。
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この米を持ち込んだ、5歳の長女がいる女性(45)は、判定結果を見て少し表情を和らげた。
「少なくとも自分の目で確かめたので、納得して子どもに食べさせられます」
出典:放射能は300年消えず、「食品汚染の今」 福島県産米は全量全袋検査をし、基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超えたものは市場に流通していない。福島県が2月末までに調べた14年産米の約1090万袋すべてで、基準値超えはなかった。それでも女性は、不安を感じて持ち込んだという。 2015年3月9日号 11年3月。東京電力福島第一原発事故により、84京(けい)ベクレル(京は兆の1万倍)もの放射性物質が大気中に放出された。これはチェルノブイリ原発事故(1986年)による放出量の16%余に当たる。人々の間に食品の放射能汚染への不安が一気に広がり、水や食べ物に対する関心が高まった。 事故から4年経ち、人々の関心は薄まっているように見えていたが、2月下旬、2号機原子炉建屋から、放射性物質を含む雨水が排水路を通じて海に流出していたことが明らかになった。東電は昨年5月頃、排水路での値が他の調査地点より高いことに気付いていながら十分に対策を講じず、公表もしていなかった。これに対し、地元漁業者からは「情報隠しだ」などと批判が相次ぎ、信頼関係を揺るがす事態になった。 いま、食べ物に含まれる放射性物質はどうなっているのだろうか。 出典:放射能は300年消えず、「食品汚染の今」 AERA 東洋経済オンライン AERA 東洋経済オンライン