【 原子力産業界の崩壊が始まった!西側先進各国 】
アレバ社が発行済み株式の総額を上回る規模の損失を計上、フランス、原子力産業の崩壊を警告
西側先進各国では、稼働中の原子力発電所を段階的に廃止していく流れがもはや明白
23日、世界の代表的原子力企業であるアレバは今期の実績について前年度5億ユーロ上回る、49億ユーロの損失を計上する見込みであると発表しました。
これを受けフランスのセゴーレ・ヌ・ロワイヤル・エネルギー大臣は記者団に対し、フランスの主な原子力発電企業について、
「フランス国内の主要な企業と連携し、自らは核となる事業に改めて集中し、国際レベルでの入札の場での受注獲得を実現するため、業界の再編成を行う必要がある。」
と語りました。
他の先進国が原子力発電に対し懐疑的、あるいははっきりと反対の立場を取る中、フランス政府は原子力発電の支持者であり続け、アレバ社の株の87%、そしてかつてはエレクシリシテ・デ・フランスの名で知られていたEDF社の約85%の株式を保有しています。
EDF社の方は主力原発として国の北西部に建設中の、フラマンヴィル原子力発電所の工期が繰り返し遅れ、建設コストが急激に膨らみ続けているという問題に直面しています。
さらにはEDFとアレバの両社が参加することになっている、イギリスの原子力発電所建設プロジェクトが進行するのかどうかも、大きな懸念材料の一つになっています。
両社の先行きを暗くしているのは、2011年3月に発生した福島第一原子力発電所の事故以降、世界が原子力発電に向ける目が全く違ったものになったことがはっきりと影響しています。
さらには自他ともに世界のリーダーと認めてきたフランスの原子力企業自身が犯した誤りも、その地位を脅かす原因になっています。
新興国市場における原子力設備の新たな供給者としての中国の台頭、そして西側先進各国がメリットよりも、原子力発電所が宿命として抱えている数々の危険に目を向け始めたことに、フランスの原子力産業は容易には対応できませんでした。
アレバ社が月曜日に公表した37億ユーロという金額は、同社の発行済み株式の評価額の総額を大きく上回っています。
これは現存の原子力発電所の費用超過と資産としての評価減に苦しむ同社が、今後も事業を継続するのであれば新たな資金源を確保しなければならない状況にあることを示唆するものです。
出典:原子力産業界の崩壊が始まった!西側先進各国.前篇 しかし西側先進国では現在稼働している原子炉を段階的に廃止して行く方針がとられ、それに代わる原子炉建設の計画はほとんど無いという状況にあります。 「ヨーロッパは今後、電力市場における原子力発電のシェアが徐々に低下していくことを目の当たりにすることになるでしょう。」 ロンドンに拠点を置く研究組織であるチャサム・ハウスのアナリスト、アントニー・フロガットがこう語りました。 これとは対照的に今後20年から30年の間、原子力発電の中心は東に向かって移動することになるでしょう。 中国、インド、ロシア、韓国では工業生産量の増加に応じ、原子力発電が活発化すると見られます。 業界団体の世界原子力協会によれば、アメリカは建設中の原子力発電所はほとんどありませんが、それでも原子力発電の発電割合は高く、フランス、ロシアに続く規模となっています。 しかし何と言っても中国の原子力発電産業の発展が群を抜いています。 現在世界で計画中建設中の原子力発電所の約半分が中国に集中しています。 インドでも一定規模の原子力発電所の開発計画がありますが、中国同様可能な限り国内の原子力産業への依存を心掛けています。 しかし現在のところはフランスが発電量の最も多くを原子力発電に依存しています。 フランス政府がアレバにさらなる資本注入を行うのかどうか尋ねられると、ロワイヤル・エネルギー大臣は 「結論を出すには、まだ時期尚早です。」 と答え、次のように続けました。 「しかし、あらゆる選択肢がすでに用意されています。」 出典:原子力産業界の崩壊が始まった!西側先進各国.前篇 デイリー 146_k is out! http://paper.li/146_k?edition_id=904cb0c0-f287-11e5-8985-0cc47a0d15fd … Stories via @5TZtopic @telecas3 @asa_rin