この異常にあなたはまだ気が付けないの・・・、鈍感なの? 「たった62人」の大富豪が全世界の半分の富を持つ 〜あまりにも異常な世界の現実

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大富豪が巨万の富を握り、庶民は重労働と薄給にあえぐ。そんな100年前の世界に、私たちは逆戻りしている。富める者はますます富み、一度落ちれば這い上がれない。これでいいわけがない

ユニクロ柳井社長もその一人

もし、日本国民の半数が持っている資産と同じ額を、たったひとりが独占しているとしたら—多くの人は「いくら何でも、それはおかしい」と思うだろう。

実際には、日本でこのようなことは起きていないが、スケールを地球全体に広げてみると、あながち絵空事でもない。


世界経済に不穏な影が差し始めた今、国際貧困支援NGO「オックスファム」の報告が、各国に衝撃を与えている。


「世界のトップ62人の大富豪が、全人類の下位半分、すなわち36億人と同額の資産を持っている」


大ざっぱに言えば、1台の大型バスに収まる程度の金持ちが、世界の人口の半数を養える額、約180兆円を持っているということ。気の遠くなるような話だ。


現在、世界の総資産額ランキングのトップは、マイクロソフト創業者、ビル・ゲイツ氏の約9兆1000億円。以下、メキシコの通信王カルロス・スリム氏の8兆9000億円、投資家ウォーレン・バフェット氏の8兆3000億円……という具合に続く。


日本のトップであるファーストリテイリング・柳井正社長は、資産総額約2兆3000億円で第41位と、日本人ではただひとり、この「金持ちバス」の乗客名簿に名を連ねる。

出典:「たった62人」の大富豪が全世界の半分の富を持つ 〜あまりにも異常な世界の現実 ピケティ、クルーグマンも警告

賢者の知恵

「『カネを持っている』ということが、『休暇のあいだに贅沢をしたり、豪華なヨットや自家用飛行機を持つ権利がある』ということだけを意味するのであれば、あまり大した問題ではないでしょう。


でも実際には、高度な教育、手厚い医療、安全な暮らしといったものも、金持ちほど手に入れやすいわけです。政治権力への影響力もカネ次第です。事実、大富豪がやると決めた戦争で、今も庶民や貧困層が死んでいる」(前出・サンデル氏)


サンデル氏が教えるハーバード大学でも、学生の親の平均年収は約5000万円。金持ちの子は最高の教育を受けてエリートになり、ますます富と権力を得る。貧乏人の一族は、何代経っても貧乏なまま。今や、それが米国の常識だ。


金持ちと貧乏人の格差が、日に日に大きくなってゆく。すでに日本も、そんな「超格差社会」へ突入していると、前出のピケティ氏は警告する。


「日本の場合、少子化で人口が減っていることが大問題です。子供の数が少ないということは、これからは相続のとき、一人の子供に多額の資産が集中するということ。当然ながら、金持ち一族に生まれた子と、庶民の家に生まれた子では圧倒的な差が出てきてしまう。


出生率を上げない限り、日本国内の格差は今後、広がり続けます」


日本では今、上位1%の富裕層が、国富のおよそ1割を持つようになった。豊かな「1億総中流社会」が終わりつつあることは、国民も気づいている。何かと外国人を非難したり、かと思えば「日本はやっぱりすごい」と自画自賛したりする近年の風潮にも、もうすぐ「繁栄の終わり」がやってくるという心細さがかかわっているのだろう。


不安を紛らわそうとするように、日本政府は「トリクルダウン(富の浸透)が起きるから、心配はいらない」と連呼してきた。グラスタワーのてっぺんに注がれたシャンパンは、グラスのふちから溢れ出し、やがて最下層まで流れ落ちる。同じように、大企業が潤えばカネは末端まで行きわたり、庶民も豊かになる、と。


だが、アベノミクスの主唱者の一人、元経済財政担当相の竹中平蔵氏が、この年明けに突如「トリクルダウンはない」と発言。安倍総理以下、政権幹部もトリクルダウンを否定するようになり、国民を唖然とさせた。


ノーベル経済学賞受賞者の、ポール・クルーグマン氏が解説する。


「トリクルダウン説を支持する保守派の政治家や学者は、『富裕層の税金を軽くして、貧困層への福祉は削るべきだ』『さもないと、富裕層は働くのがバカバカしくなり、経済全体の成長が妨げられる』と主張してきました。


しかし、時が経つにつれて、トリクルダウンなど起きないということが次第に明らかになってきています。かくなる上は、高額所得者に重税を課し、その税収を貧困層支援に回すしか手はありません」

出典:「たった62人」の大富豪が全世界の半分の富を持つ 〜あまりにも異常な世界の現実 ピケティ、クルーグマンも警告

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(経済格差の拡大は) 裕福でない人の機会を奪い、潜在的な力を封じ、政治プロセスをゆがめ、公的な教育、研究、技術開発への投資を遅らせる。富裕層は膨大な所得のうち使う分が低いので、消費がのびず需要が足らないという状況をもたらした。(ジョセフ・スティグリッツ氏・読売新聞3月25日)

	

若者の大半が経済格差に不満!
18~19歳の59%が「行き過ぎている」と回答!
「努力が報われない」も半数に!

『どの調査でも若者の半数は格差が拡大していると感じており…』
それが現政権の思惑だもの…
選挙でひっくり返さないと…

	

「資本主義や競争社会は文明の原動力で、科学技術は大きく進歩し、人間の寿命も延びた。しかし、資本主義の拡大を誰も止めることはできず、経済格差は広がる一方だ」/「世界一貧しい」前大統領:「富に縛られず、幸せの道を」 - 毎日新聞

	




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Sharetube