夕張メロンや神戸ビーフが登録されている地理的表示保護制度(GI)とは!?
地域には長年培われた特別の生産方法や気候・風土・土壌などの生産地の特性により、高い品質と評価を獲得するに至った産品が多く存在しています。これら産品の名称(地理的表示)を知的財産として保護する制度が「地理的表示保護制度」です。農林水産省は、地理的表示保護制度の導入を通じて、それらの生産業者の利益の保護を図ると同時に、農林水産業や関連産業の発展、需要者の利益を図るよう取組を進めてまいります。
地域で育まれた伝統と特性を有する農林水産物食品のうち、品質等の特性が産地と結び付いており、その結び付きを特定できるような名称(地理的表示)が付されているものについて、その地理的表示を知的財産として保護し、もって、生産業者の利益の増進と需要者の信頼の保護を図ることを目的として、「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律」(地理的表示法)が平成26年6月に制定されました。
登録された農産品は商品包装や宣伝にGIマークを使ってブランド名を独占的に名乗ることができる。違反者には国が排除命令を出したり、罰則を科したりすることで手厚く保護する。あまり知名度が高くない農産品も対象で、隠れた地域の特産品を消費者に知らせるきっかけになる。
夕張メロン
夕張メロンの場合、山や丘陵に囲まれて昼夜の気温差が大きく、水はけの良い火山灰土壌といった地理的条件に加え、長年培ってきた栽培技術で生産していることなどが評価された。
神戸ビーフ
神戸ビーフは約1200年前から地域に根づいているほか、良質な肉質が認定の決めてになった。
江戸崎かぼちゃ
全国に先駆けて完熟後の収穫に取り組み、出荷前の全品検査などで、品質にこだわる態勢が評価された。
鹿児島の壺造り黒酢
地域との結びつきについて、1800年代初期には生産が開始された伝統製法による黒酢の発祥の地で、一年を通じて温暖で寒暖の差が小さく、薩摩焼の壺が身近に得られる土地柄は黒酢造りに最適な地であるという点が評価されている。