【上町断層】 大阪には南北に走る活断層あり!地震の可能性は?

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上町断層とは?

上町断層(うえまちだんそう)とは、大阪府を南北に貫く活断層である。日本の活断層の中では地震の発生確率が(相対的に)高いグループに属している。

右手前から左奥へと南北に延びる阪神高速1号環状線に沿って走る上町断層帯付近。
生駒断層の分岐断層であると考えられており、大阪北部の豊中市から大阪市内の上町台地の西の端を通り、大阪府南部の岸和田市にまで続く。長さは約40キロメートルになる。断層の東側が西側に乗り上げることで、千里丘陵や上町台地を形作った。

過去の活動は?

多くの調査が行われているが活動間隔や活動歴に関し分かっていない部分が多い。しかし、杉戸信彦らは、堆積物の調査から断層主要部の最新活動時期は約2300年から2200年前頃と推定し、さらに弥生時代中期末頃に発生したとされる河内湖沿岸の水没と離水に関与した可能性を指摘している。
上町断層帯の平均的な上下方向のずれの速度は、約0.4/千年であったと推定されます。最新活動時期は、約2万8千年前以後、約9千年前以前出会った可能性があり、平均活動間隔は8千年程度であった可能性がある。

もし上町断層による地震が起きたときの被害は?

標高の低い周辺地域は近年の埋め立て地であることから地震時の液状化などが懸念されており、断層自体も吹田市の江坂や大阪市の都心部・天王寺公園の真下など、都市の重要な施設や人口密集地を通っており、地震が発生すると大きな被害が予測されている。
上町断層帯では、断層帯全体が一つの区間として活動した場合、マグニチュード7.5程度の地震が発生すると推定されます。また、そのとき、断層近傍の地表面では東側が西側に対して相対的に3m程度高まる段差が生ずる可能性があります。本評価で得られた地震発生の長期確率には幅がありますが、その最大値をとると、本断層帯は、今後30年の間に地震が発生する可能性が、我が国の主な活断層の中では高いグループに属することになります。
地震発生確率:30年以内に、2~3%
上町断層帯はこれまで8千年間隔で活動するとされ、最近地震が起きたのは少なくとも9千年以上前とみられていた。岩田教授たちのグループでは、2500年ほど前に動いたらしい痕跡があると指摘している。







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Sharetube