梅毒の感染者数が激増 症状や感染経路は?
近年激増している梅毒の感染者。その症状や、感染経路についてまとめています。
そして、性感染症の増加は梅毒だけに限らず、クラミジアや淋病、エイズまで増加傾向にあるようです。
危険なのは、感染に気が付いていない人たちだそうです。
少しでも心当たりがある方は、一度検査してみるべきかもしれません。
梅毒とは
梅毒(ばいどく、Syphilis。黴毒、瘡毒(そうどく)とも)は、スピロヘータの一種である梅毒トレポネーマ (Treponema pallidum) によって発生する感染症、性病。
放置すれば、死に至る病気です。
梅毒に感染するとHIV(エイズウイルス)に感染しやすくなる
梅毒に感染し病変部分があると、HIV(エイズウイルス)などにも感染しやすくなります。梅毒に感染した場合は、HIV検査もあわせて受けることをおすすめいたします。
症状
梅毒に感染すると、感染から3週間から3ヶ月ほどで感染した部分に小さくて硬いしこりができます。 このしこりは放置しておくと自然に消えますが、病原菌は体内に広がっており病気が進行していきます。感染から3年ほどすると体中のリンパ節が腫れたり、熱がでたりします。 また、全身、特に手足にに特徴的な赤い発疹がでることもあります。
出典:梅毒の症状
特に気をつけたい初期症状
初期硬結(硬くなること)感染した部分に小さな硬結ができます。初期硬結が見られ少しすると、さらに硬くなり潰瘍ができます。この潰瘍ができたものを硬性下疳(こうせいげかん)と呼びます。初期硬結も硬性下疳もその多くは痛みを感じません。
好発部位は、男性では亀頭部、包皮など、女性では大小陰唇、子宮頸部などです。
太ももの付け根の腫れ初期硬結、硬性下疳が症状として現れたあと少しすると、太ももの付け根にあるリンパ節が硬く腫れることになります。
これらの初期症状が数週間で一度治まると、その数ヶ月後である2期まで無症状となります。
出典:陰部にかゆみや赤みが現れたら注意!梅毒の初期症状とは? - MEDLEYニュース
初期症状が出た後、数週間たてば自然と症状は消えます。ですが、それは治ったわけではありません。症状がない間も、病気は徐々に進行しています。
感染末期の症状
動画は、ショッキングな内容が含まれているかもしれません。閲覧される場合は、ご注意ください。
感染経路
梅毒トレポネーマという細菌に感染することによって起こります。この菌は人で増殖するほか兎の睾丸でしか増殖することが出来ず、低酸素状態でしか生きられません。
また低温や乾燥には非常に弱いのです。そのため感染経路は限定され、性交渉やオーラルセックスなどによって、菌は皮膚や粘膜の目に見えない小さな傷口から侵入します。
1回のセックスでうつる確率は15~30%と非常に感染力が強い細菌です。
強い感染力、恐ろしいです…
近年急速に増え続けている性感染症
性行為で感染する「梅毒」の患者数が増加している。国立感染症研究所が2016年4月12日付で発表した資料によると、16年1~3月に梅毒と診断されたのは、前年同期比2倍にのぼった。梅毒の感染者数は1967年から毎年減少していたが、2010年を境に再び増加に転じている。16年1~3月の感染者数は796人で、397人だった15年の同時期から倍増した。全国的に増えているが、東京都は350人で前年同期比2.4倍、大阪府は100人で同2.3倍、愛知県は37人で同2.6倍と、大都市での増加が際立った。
性別は男性1934人、女性764人だった。感染経路別に見ると、男性の場合、異性間性的接触が840人、同性間性的接触が585人だった。女性の場合は、異性間性的接触は555人と多数だった。いずれも異性間性的接触が多いのが特徴の1つだ。病型は、最も感染力の高い早期顕症梅毒が目立っており、男性1336人、女性422人だった。
年齢分布は、男性の場合、20~54歳が計1640人で、男性報告全体の85%を占めた。最も割合が高いのは40~44歳(313人、男性報告の16%)だった。一方の女性は、15~34歳が女性報告全体に占める割合が7割(538人)を占めていた。20~24歳が240人と多く、女性報告全体の31%に上った。
地方都市でも異常な増加
旭川市内で性感染症の一つである梅毒の感染者が急増している。年間確認件数は例年0~1件程度にすぎなかったものの、2015年に6件に急増。今年は13日現在で既に昨年と同数に達している。今後さらに増える可能性もあり、市保健所は「異常な増え方だ。今後の状況を注視したい」(健康推進課)と警戒している。
出典:旭川市で梅毒感染急増、今年既に6件 保健所「病院受診か相談を」 ただし、現在では、妊娠初期の妊婦健診に、梅毒の検査(梅毒血清反応)が含まれており、必要に応じて治療が行われるので、胎児に感染する例はほとんどありません。
梅毒は、第1期〜第4期へと進行していきますが、胎児に感染するのは、妊婦が第1期〜第2期梅毒で、治療を受けていないケースです。また、胎児が胎盤を通して感染するリスクは60〜80%とされ、かなり高確率と言えます。
治療方法
梅毒の治療法は、第一選択としてペニシリンの使用が勧められています。基本的な治療法は薬を用いた治療になりますので、自分で判断せず専門家と相談しながら治療に当たることが大事です。また同時に、性行為をもったパートナーに関しても、検査を行い治療することが必要になる場合が考えられますので、必ずパートナーも受診するようにしましょう。
早めに治療しないと、後遺症が残ることも
診断が遅れてしまうと神経梅毒などを発症し、後遺症が残る可能性もある。
出典:全文表示 また、少しでも違和感を感じた場合、すぐに病院で検査した方が良いと思われます。 なにせ、放置すれば死亡しますし、後遺症が残ってしまうこともあるようですので。 これだけ感染拡大していると、他人ごとではないかもしれませんよ?