熊本地震の震源域の移動による川内原発への危機と原発停止した場合のリスクも見る
生き物のような今回の地震群
いつまで続くこの地震。まるで地下で「地震群」という生き物が「次はどこで暴れてやろうか」と決めかねて余震を続けているかのようです。
4月24日までに、、、
◆九州3震源の分析3
4/14熊本M6.4から丸5日
震源は3つ、熊本・阿蘇・大分
先ほど南側でM5.5
宇津則から阿蘇・大分でM6.5±の可能性あり
発生はGR則で、4/24までに確率98%のまま
(注)確定的な情報ではありませんpic.twitter.com/vdf9KYZBev
BOPPOさんによれば、震源域が「布田川断層帯」から「日奈久断層帯」に到達しており、今後移動する可能性があるとのことです。
逆に川内原発を止めた場合のリスクはどうか?
ところで、川内原発に地震が及ぶ恐れは誰しもが抱く事でしょう。稼働させるよりは一旦停止した方が危険度は下がります。
しかしながら、確かにリスクは下げられるものの、それ(稼働停止)によって別のリスクが浮かび上がる事も指摘されています。
原子炉を事前に停止すれば確かにリスクは下げられるという話 - 生物物理計算化学者の雛
http://masa-cbl.hatenadiary.jp/entry/20160419/1460995135
熊本を中心とする九州地方での地震多発を受けて、川内原発を停止すべきとする意見が持ち上がっています。www.asahi.comこの件を受けたツイッターやブックマークコメントを見ると、「原発を止めても核燃料が入っている以上はリスクは変わらない」という内容のコメントが散見されます。実際のところ、もし原発に甚大なダメージを与える事象が予見されているのであれば、事前に原発を停止しておけばかなりリスクを下げることができます。 運転停止後の原子炉崩壊熱は原発停止後に急速に減少する 原子炉は核分裂による膨大な熱エネルギーにより蒸気を発生させ、発電機のタービンを回すことで発電を行っています。この核分裂を制御棒の…
上記によれば、原発停止により想定できるシナリオのまとめは以下のとおりです。「1. 南北を繋ぐ送電線は熊本を経由しており、仮に川内原発を停止した後に熊本での再度の大地震が起こり送電線が切断されると、九州南部の電力量が不足して大規模停電が生じる可能性がある
2.川内原発以上の発電量を有する新大分火力発電所付近で大地震が発生した場合、新大分火力発電所が停止すると川内原発を止めていた場合は電力量が不足して、九州全体に大規模停電が生じる可能性がある
他にも、仮に川内原発を停止するのであれば、電力安定供給を目的とする休止火力発電所再開のために九州電力社員のマンパワーが使われることになり、熊本などへの支援に割ける人員にも影響がでることになると考えられます。
以上の原発の稼動、停止両者が内包するリスク、コストを考慮しつつ、総合的な視点から川内原発の停止をどうするのかを考慮する必要があると考えます。」