ムハンマド・エル・ダイク / シャディ・アル・バディヤの夕辺

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ムハンマド・エル・ダイク / シャディ・アル・バディヤの夕辺。


インフォによれば「シリアはアレッポのムアッズィンの息子にして、スーフィー歌手〜カシーダ、マワール、マルーフといった古い詩を即興的に詠唱する様々なスタイルを縦横にこなし、個人芸と言ってもイイような境地に達した歌い手、ムハンマド・エル・ダイク(1938-2003) の代表的な “マワール” 歌唱LP&ボーナス2曲の計4曲(45分35秒)」。


60年代野外で録音されていて、節回しの(おそらくコーランの)一節一節に聴衆からの相槌とも聞こえる多数の声が入ってる。もともとイスラム・コーラン詠唱と繋がることから、このマワール詠唱自体が大衆性を持っていたと思われるため、60年代録音時と過去からのマワ―ル歌唱変節があまりなかったのではないかとも思える(推測です)。録音は当然悪いのですが、それが当時に雰囲気をプンプンに醸し出し、音と歌唱の豊饒な相乗効果をもたらします)。したがって70~80年代更に90年代とワールドミュージック化(西側産業音楽化)としてテクノロジー導入の音像と比べ、極めて保守・鎖国化しているけれど、それがこの時代とその過去のイスラム音楽の実相に触れることが出来るし、なによりムハンマドの歌唱・節回しの素晴らしさが際立つ。なんらかの宗教的な思い入れが歌唱に作用しているし、それに答える聴衆との一体化もここに記録されている(8分しかありませんが、本番では倍以上の16分に及ぶようです。スーフィーの代表的大歌手ヌスラファット・アリ・ハーンも異常に曲が長いのも宗教音楽の即興性が関わりますので、この曲も頷けます。ちなみに原理宗教上、女性は歌えません)。












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Sharetube