難民キャンプで子どもに性的暴行、男に禁錮108年 トルコ(氷山の一角)

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スプートニク記事から引用。ニジブ難民キャンプで性的暴行被害を受けた子供の証言文書。
2015年9月11日に、平和維持活動担当であるエルベ・ラドソウス国­連事務次長の記者会見で質問した際の映像。
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AFPによれば、難民キャンプで、少なくとも8人のシリア人の子どもに性的暴行を加えたとしてトルコ人の男に対し、禁錮108年の有罪判決を言い渡した。少し前のスプートニク報道(引用)では、

「ニジプにあるキャンプで10〜14歳の少年30人が4ヶ月間にわたり性的暴行を受けていた。スプートニク特派員が犠牲者から証言を得た。

27歳のトルコ人清掃員E.E.から暴行を受けた30人のうち、両親に事情を話したのは8人のみだった。

ある少年は次のように述べた。

「E.E.は僕をトイレに呼び、僕とちょっと楽しみたいと言い、10リラ(3ドル)くれると約束した。そのあと、ちょっと物を取りに行くと言って出て言った隙にぼくは逃げた」

犯人は性的暴行および多数の未成年者を強姦した罪で懲役230年を科せられる可能性がある。」


これには、レイプされた子供たちの証言がある(画像参照のこと)。

難民キャンプでの女性・子供たちに対するレイプ報告は数多くある。PKO兵士、作業員、NGO関係者まで報告されているが、その全てで証言・証拠が難しいとされる。アルジャジ―ラ報道・報告によると難民のほとんどイスラム系であり、仮家族で難民となり、その家族の女性・子供が性的暴行を受けた際、イスラム特有の?家族の恥として沈黙する場合(証言拒否)が少なくないという。つまり泣き寝入りである。国連関係者も後を絶たない性的暴行報告に対し、毅然とした対応をするにも、その証言・証拠を得られない場合があるので、今回のトルコ人の性的暴行・レイプ事例は「氷山の一角」となってしまう。女性は、特に夜のトイレが狙われ、その後、トイレに関しては何らかの工夫が施されている(暴行を受けないための)。


AFPには、「裁判でエルダル被告は、他の難民キャンプ関係者らによる犯罪行為を隠蔽(いんぺい)する目的で、自身が「スケープゴート」にされたと主張した。日刊紙ヒュリエト(Hurriyet)によると、被告は「虐待の罪を犯した大勢の管理職やキャンプ職員の名前を知っているが、私自身の家族が傷つけられないようにするため、名前は明かさない」と話したという。

 難民支援団体は、シリア難民の子どもたちが受け入れ国で性犯罪者の標的となることが非常に多いものの、この問題を議論することは大きなタブーだとして警戒感を示している。」


と書かれている。容疑者は、「性的暴行をした他の多くの容疑者を知っている」と述べている訳で、報復を恐れ、証言を拒絶。つまり被害の側も性的暴行に対し、証言をしにくく拒否、加害の側も報復等、何らかの理由により、証言拒否。加害・被害が証言しない。これでは、せっかく・死・を逃れ、命からがら難民キャンプに到達したのに(生を保障されるはずが)、ここで2重の被害、人間の尊厳を冒涜されると言う行為がもはや日常的行われているとしたら、本末転倒。何よりも被害の側は何も悪くない。加害をあらゆる方法で暴行阻止、厳重チェック・処罰することをしなければ、逃げて来た難民が報われない。




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Sharetube