映画「アイヒマン・ショー」歴史を映した男たち

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「悪の凡庸」とアイヒマンを称したのが、「アイヒマン裁判」を傍聴したハンナ・アーレントだった。人類に対するナチスの事務処理の犯罪・民族大量虐殺、ユダヤ人に対してホロコースト・ジェノサイドが行われたことを、アイヒマン本人は「知らなかった。上からの命令に従っただけ・ただ事務処理・をしただけ」と。罪の意識のかけらもなく、私は悪くないということを述べる。ドキュメント映像では「スペシャリスト・アイヒマン裁判」では、アイヒマンの表情は何一つ変化がない。たとえホロコースト生存者が、虐殺の実態を証言してたとしても・・・。ハンナ・アーレントは、アイヒマンを「家族を大事にする普通でただの平凡・凡庸な小男に過ぎない」とたとえ、誰しもが・アイヒマン・に成り得るという。つまり、ナチスのような状況で、上からの命令に何も考えず従っていれば、誰でも大虐殺を実行するアイヒマンに成る、我々の中に・アイヒマン・が存在するのだ。だから、あらゆる状況において思考を停止してはならない、・考えることだと・。この映画は、その裁判を映像として映し出したテレビ局側の人々の労苦を描いている。様々な圧力をかけられながら、世界に映像発信した内幕である。同時に忘れてはならないことがある。1948年ユダヤ人とアラブ人の争いから、デイル・ヤシーンの虐殺を経てパレスチナの土地を奪っていったイスラエルの建国とその時代背景にある。ホロコーストを逃れたユダヤ人の人々全てがイスラエルを建国したのではない。61年当時、イスラエルは、「アイヒマン裁判」映像を世界配信させ、ユダヤ人の人々をホロコースト・負の記憶からユダヤ民族の場、シオニズム・イスラエルに結束させるため、政治的に利用した。ハンナ・アーレントの素晴らしさは、当時NYでアインシュタインと共にイスラエルがパレスチナの土地を奪ったことの抗議する意見広告を出している。残虐極まりないユダヤ人虐殺・ホロコースト・はあった。ナチス状況下では、どこにでもいる普通の人が、ホロコーストに加担した。同時に、そのユダヤ大虐殺を政治利用して建国したのがイスラエルである。イスラエルはパレスチナ人を虐殺して今でも成り立っている(明確にしたいのが、ユダヤの世界陰謀説は実にくだらなく、ありません。惑わされてはいけない。これこそ政治利用されると)。

デイル・ヤシーンの虐殺。
デイル・ヤ―シンの虐殺。
動画より・・・2016/02/08 に公開

1961年、元ナチス親衛隊(SS)将校アドルフ・アイヒマンの裁判が開廷された。ナチス戦犯を前に生存者たちが語る証言は、ホロコーストの実態を明らかにする又とない­機会だった。“ナチスが、ユダヤ人に何をしたのか”TVプロデューサーのミルトン・フルックマンとドキュメンタリー監督のレオ・フルヴィ­ッツはこの真実を全世界に知らせるため、≪世紀の裁判≫を撮影し、その映像を世界へ届けるという一大プロジェクトを計画する。様々な困難が立ちはだかる中、撮影の準備は進められ、ついに裁判の日を迎える……。世界初となるTVイベントの実現のために奔走した制作チームの想いとは―


傑作映画、アイヒマンは「思考不能・悪の凡庸」とたとえ、同胞ユダヤ人社会から徹底的に批判を浴びる。動画から・・・誰からも敬愛される高名な哲学者から一転、世界中から激しいバッシングを浴びた女性が­いる。彼女の名はハンナ・アーレント、第2次世界大戦中にナチスの強制収容所から脱出­し、アメリカへ亡命したドイツ系ユダヤ人。1960年代初頭、何百万ものユダヤ人を収­容所へ移送したナチス戦犯アドルフ・アイヒマンが、逃亡先で逮捕された。
傑作ドキュメント・アイヒマン裁判。動画から・・・ナチスの戦犯アドルフ・アイヒマンの裁判を捉えた350時間にも及ぶテープを、ハンナ­・アーレントの著作「イェルサレムのアイヒマン 悪の陳腐さについての報告」を踏まえて編集した幻の傑作。ユダヤ人追放のスペシャリス­トとして頭角を現したある男の、その実像をあぶり出す。
当時、日本のテレビ報道。







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Sharetube