【恐ろしすぎる自民党の改憲案】・・・自民党改憲草案を読まずに「改憲賛成」なんて、いいんですか?
参院選が終わって、改憲勢力が国会発議に必要な「3分の2」議席を確保した今、〝改憲〟への動きは、確実に加速しています。京都新聞の調査では、有権者100人中75%が自民党改憲草案に目を通したことがないという結果が出ています。また、改憲に好意的な人の80%が改憲草案を読んでいません。自民党がどんな改憲を考えているのか知らないまま「改憲賛成」? それでいいんですか?
恐ろしすぎる自民党の改憲案
弁護士、大前 治さんのツイッターです。
【恐ろしすぎる自民党の改憲案】
表現の自由は保障するが「公益に反する表現活動は認めない」。
緊急時は、国会で審理せず国民に命令と義務を負わせる「緊急事態宣言」も可能にするという。
この改憲案を支持することは、恐ろしい結果をもたらす。pic.twitter.com/Tgt7inTjW2
憲法の目的は少数者の人権を保障すること
憲法は国民が守るべき法ではありません。国民が国家に守らせるべき法です。国家が国民の人権を不当に侵害してトンデモナイことをやらかさないように、予め歯止めをかけておくのです。つまり、憲法は国家権力に歯止めをかけて、個人の人権を保障するものです。そして、ここでいう国家権力は、民主主義の国であれば、国民の多数派によって創り出されたものです。したがって、国民の多数派に歯止めをかけて、少数派の人権を保障することが憲法の目的だということになります。
立憲主義とは、支配者の恣意的な権力を制限するための制度です。自民党改憲草案は、この立憲主義に反したものになっています。憲法とは本来、国家が守るべき法であるはずなのに、それを逆転させている、憲法と呼ぶことさえできないシロモノなんです。例えば、下の条文。
自民党改憲案 百二条1全て国民は、この憲法を尊重しなければならない。
憲法を守る義務があるのは、国民ではなく国家です。ところが改憲案は、国民のほうに憲法を守ることを強いています。これは立憲主義とは正反対の考え方であり、改憲案は近代国家における憲法のあり方を根底から無視しているといわざるを得ません。
出典:立憲主義と自民党改憲案―憲法の本質を問う
《PHP新書『憲法問題 なぜいま改憲なのか』より》
基本的人権をうたった現憲法九十七条を削除
自民党改憲案では、基本的人権をうたった現憲法九十七条をまるっと削除しています。
現憲法 九十七条この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。
この条項は基本的人権の本質を示したものだといわれています。本当なら国民の権利と義務について規定した現憲法三章(十条~四十条)に入れるべき条項ですが、現憲法が人権を保障する憲法であることを強調するために、憲法が最高法規であることを規定した現憲法十章(九十七条~九十九条)の先頭に置かれています。この条項を削除したということは、基本的人権を軽視すると宣言していることに等しいと思います。
出典:立憲主義と自民党改憲案―憲法の本質を問う わたしたちは、わたしたちの何よりも大切なものを、今、捨ててしまおうとしているのかも知れません。
自民党がどんな改憲をしようとしているのか? それを知らずにいるなんて、もう考えられません。
憲法改正誓いの儀式自民党の中枢を牛耳る面々の恐ろしき式典の全貌が今明らかに!
『国民主権、基本的人権、平和主義を削除しよう!』 『尖閣諸島軍事利用しよう!』など驚愕の宣言続出