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基金が支援する子どもの甲状腺がん、がんの原因は原発事故では。

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基金が支援する子どもの甲状腺がん、がんの原因は原発事故では。

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基金が支援する子どもの甲状腺がん、がんの原因は原発事故では。

福島の小児甲状腺がん患者はすでに184人。従来の日本の平均よりはるかに高い「多発」。それでも「放射線の影響とは考えにくい」のか。

東京電力福島第一原発事故の後、この6年間で甲状腺がんを患った福島の子どもたちは184人となった(がん及びその疑いを含む有病者数。2017年2月20日現在)。約38万人の子どもを対象にした検査での有病率は従来の日本の発症率よりもはるかに高く「多発」と指摘されている。ところが子どもたちの甲状腺がん健診を行う福島県はその原因を「放射線の影響とは考えにくい」として抜本的な対策に及び腰だ。そのため甲状腺がんの急増を憂慮する市民が子どもたちを支援する基金を寄付によって設け、2017年3月までに72人に給付を行なった。放射性降下物の高い影響を受けたと見られる東北、関東、中部などの住民と避難者で甲状腺がんを患った子どもの家族に給付の申請を呼びかけている。
福島県民健康調査でも、多くの子どもたちが甲状腺がんと診断され、手術を受けました。リンパ節転移や遠隔転移、再発など、深刻な症例が報告されています。福島県外においても、自治体や民間の自主的な検診により、子どもたちの甲状腺がんが報告されています。政府は、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響による健康被害は起きないとしており、包括的な支援策が一切とられていない状況です。
(中略)
治療費や通院費などの給付を含めた経済的支援はもちろん、多様かつ継続的な支援体制が欠かせません。また被曝による健康影響には、甲状腺がん以外の甲状腺疾患や白血病などの血液系のがん、乳がんを含む固形がん、非がん系の疾病など、様々な病気があり、これらの健康被害を見据えた上での、調査や対策が必要です。
 「3・11甲状腺がん子ども基金」は、独立性の高い資金によって、甲状腺がんの子ども等を支援するとともに、原発事故による健康被害状況の調査・把握を行っていきます。

出典:3・11甲状腺がん子ども基金

	

原発事故で放出され甲状腺に蓄積する放射性ヨウ素との関係を否定できない小児甲状腺がんはすでに多発している。

 放射線のエネルギーは大きいので、たとえわずかであってもそれなりの影響は免れない。誰にとっても、特に年少者にとって被ばくは少なければ少ないほどいい。健康を第一に考えるならば事故直後の緊急時に被ばくさせられた線量以上に追加で受ける被ばくは避けるに越したことはない。低線量放射線被ばくの影響は時間経過とともに明らかになる可能性が高いので、それが明らかになってから対策をとっても遅い、そうなる前の防護が重要なのだ。

 しかし、小児甲状腺がんはすでに多発している。事故後早い時期の被ばくが関係している可能性は否定できないだろう。原発事故は、甲状腺に特に集積する放射性ヨウ素をまず大量に放出するので、大人に比べて放射線感受性が高い子どもに、甲状腺がんが顕著に検出されやすい。甲状腺がん以外についても、長期にわたる他の被ばくの影響は識別しにくいというだけで、さらに深刻な可能性がある。

出典:深刻化する甲状腺がんの多発 - 崎山比早子(医学博士、高木学校メンバー)|WEBRONZA - 朝日新聞社

	

崎山比早子氏 

3.11甲状腺がん子ども基金代表理事

JBpress/鎌田 實  問題は1巡目の検査で問題なしとされた子どもが2巡目ではその多くが「甲状腺がんまたは疑い」と診断されたことだ。

 これは異常な数なのか。甲状腺の専門医たちもおそらく想定外だったと思う。国立がんセンターによると、2010年の福島の小児甲状腺がんは2人と試算している。
 1巡目の検査は、2011~2013年にかけて、2巡目は2014~2015年にかけて行われた。現在は3巡目。

数年で「正常」が「甲状腺がん」になるか

 大事なポイントはここ。2巡目の検査で「甲状腺がんまたは疑い」とされた子供は68人の中に、1巡目の検査で「A判定」とされた子供62人が含まれているということだ。  62人のうち31人は、「A1」で結節やのう胞を全く認めなかった。全くの正常と言っていい。「A2」は、結節5.0㎜以下、甲状腺のう胞 20.0㎜以下のごく小さな良性のものである。  甲状腺がんの発育は一般的にはゆっくりである。これが1~3年くらいの短期間に、甲状腺がんになったことは、どうしても府に落ちない。

出典:福島県で急速に増え始めた小児甲状腺がん 「臭い物に蓋」をしては後で大問題に、チェルノブイリの経験生かせ | JBpress(日本ビジネスプレス)

	

福島県は放射線の影響を不明とするが、チェルノブイリの研究ではいくつものデーターが福島の甲状腺がん多発は放射線の影響であることを示している。

●チェルノブイリも福島も甲状腺がん増加は翌年から
日本では、「チェルノブイリでは事故の4〜5年後に小児甲状腺がんが発症し始めた」という説が、政策決定に関わる専門家の間で共通認識となっている。そのため、報道によって世間一般にも広まった。
「検討委員会」もこの説を前提にして、根拠③の「福島では被曝からがん発見までの期間が1〜4年と(4〜5年後よりも)短いので、チェルノブイリとは異なる。だから、放射線の影響とは考えにくい」としている。
しかし、実際はチェルノブイリでも、事故の遅くとも翌年から増加していたことが報告されている。
いくつか例を挙げよう。
チェルノブイリ原発事故後、ベラルーシ国立甲状腺がんセンターで医療支援活動に従事した菅谷昭氏(現・松本市長)の著書「原発事故と甲状腺がん」には、「翌年から増加」とある。
2011年発行の「ロシア政府報告書」を読み解いた尾松亮氏によると、ロシアでも2年目からの増加を明示しているという。
アメリカ疾病管理予防センター(CDC)が「小児甲状腺がんの最短潜伏期間は1年」としていることも、「翌年から増加」と一致する。
資料によっては、チェルノブイリ事故が起きた1986年の発症が確認できるものもある。図1に、放射線医療総合研究所(以下「放医研」)発行の文献中にあったWHOの集計グラフを示す。
ドイツ国立環境・保健研究センターの報告書にも、「ウクライナで1986年に18歳以下の19名が甲状腺がん手術をした」というデータ(図2)がある。
このように、「検討委員会」が5年目に述べた「福島では被曝からがん発見までの期間が1〜4年」は、チェルノブイリとの相違点ではなく、むしろ共通点であると言えるだろう。

出典:311緊急シリーズ「福島第一原発事故から6年」   「甲状腺がん多発 − 被曝の影響は本当に無いのか?」前編 | 認定NPOアイ・アジア since2013

	

フランスの研究機関IRSNは福島の小児甲状腺がんの被曝影響は2014年までのスクリーニングでは見出せないとする。

フランスで権威ある放射線防護・原子力安全研究所IRSNは、福島の小児甲状腺がんの被曝影響は否定的だが日本の環境省のデーターを元にした研究で間違いも多い。放射線影響を過小評価したがる日本政府の調査データーをそのまま用いて評価しているもので、公正・中立と言うものの原発推進国の研究機関であるだけにやはり過小評価の傾向がある。
Thus, during the period 2011-2014, four systematic screening campaigns for thyroid cancer were carried out in children under 18 years of age in prefectures not affected by the Fukushima accident, including the prefectures of Aomori, Hiroshima and Yamanashi. The data from these studies shows that the annual incidence estimated on the basis of systematic screening of thyroid cancer in children is between 23 and 130 out of 100 000 in these prefectures that were not affected by fallout from the Fukushima accident. This data therefore shows that there is no significant difference between the annual incidence of thyroid cancer in children from the Fukushima Prefecture and the incidence values estimated on the basis of systematic screening carried out between 2011 and 2014 in prefectures not affected by fallout from the Fukushima accident.

このように、青森、広島、山梨の都道府県を含む福島原発事故の影響を受けていない都道府県では、2011年から2014年の間に、甲状腺がんの4つの組織的スクリーニング調査が18歳未満の小児で実施された。これらの 研究データは、子どもにおける甲状腺がんの系統的スクリーニングに基づいて推定された年間発生率が、福島原発事故による放射性降下物の影響を受けなかったこれらの都道府県で100,000人中23〜130人であることを示している。 このデータから、福島県の子どもの甲状腺がんの年間発生率と、福島原発事故の影響を受けていない都道府県で2011年から2014年の間に実施された体系的スクリーニングに基づいて推定された発生率との間に有意差はない 。

出典:福島県住民の福島事故の健康への影響の疫学研究のまとめ 2016年3月の状況報告

	

この研究は日本の環境省の3県調査などを引用したもので、間違いもあり信頼できるものではない。

まず、福島原発事故の影響を受けていないとする環境省の3県調査は青森、山梨、長崎で行われたもので広島では行われていない。そのほかの3つの調査は、岡山大学生、東京の女子高校生、千葉大学生の甲状腺検診のことと思われる。これらの検査では、まず参加者数が福島県と比べると圧倒的に少ない。対象年齢も福島県が0歳からだが他の調査は3歳以上。男女比も女性が多く、全体に甲状腺がんに罹りやすくなった集団を調査していることから福島県と同程度の結果となってしまったのであろう。権威があり影響力が大きいとされる研究機関だけに実際に調べることが重要である。

福島県以外の子どもたちの甲状腺がん検査

検査対象となった子どもの人数、年齢、性別が福島とは大きく異なる。

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