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稲川淳二さんがツイッターで語った怖い話

サムネイル出典:

稲川淳二さんがツイッターで語った怖い話

Author:
うぃぐうぃぐ
Posted date:
Update date:2017年09月05日
稲川淳二さんがツイッターで語った怖い話
日本で怪談をメジャーにした人物とは、誰でしょう?
もちろん、多くの有名人の方が怖い話や怪談を得意としています。
その中でも、最も怪談をメジャーにした人物は稲川淳二さんではないでしょうか。
独特の語り口で、聞く人を恐怖の世界へと引き込んでくれます。
この方なくして、現在の2ちゃんねるの洒落怖はなかったのではないかと思われます。
それくらい、偉大な怪談師です。

また、ファンを大事にすることでも有名な方です。
稲川の人柄の良さは業界内では有名で、「稲川の悪い話は聞かない」と言われるほどである。すこぶる温厚、ユーモアのある人柄でありつつ、壮大なサービス精神を持ち前にしており(生来のサービス精神と場持ちのよさから、学生時代から「コンパ屋」の異名をとっていた)、他人のためなら自分を傷つけていいと思っており(リアクション芸において垣間見ることが出来る)、絶大なるお人好しだという。ファンに対するサービス精神も旺盛で、頼まれもしないのにファンに怪談をエンドレスで聞かせ、マネージャーに止められることもしばしば。かなりの確率でファンレターに返事をすることでも有名。インターネット上では、ライブの際に控え室で記念撮影をしてもらったことなどが記されたブログもある。

出典:稲川淳二 - Wikipedia

	
なんて素敵な方なのでしょう。
筆者も、稲川さんファンの一人です。

このページでは、そんな稲川さんがツイッター内で「つぶやき怪談」をしてくれた内容をご紹介したいと思います。

稲川さんの公式ツイッターアカウント

まずは、稲川さんの公式アカウントの紹介からです。
まだフォローしていないファンの方は、要チェックです。
以下、怪談に入ります。

つぶやき怪談

画像はイメージです。
建設会社に勤める、岡本さんっていう四十代の男の人の話なんです。
公共施設関係の物を作るので、役所に打ち合わせに行ったんです。
	
話を終えて、帰ろうと思った時に、あの突発的な大地震に遭遇したんです。
鉄道はストップするし、高速道路は倒れて崩壊している。
その日のうちに広島に帰りたかったけど、とても帰れない。
	
ただ、運が良かったのは、岡本さんがいた場所は、
大被害のあった所からは、少し離れていたんです。
	
ある程度は、車で身動き出来る場所だったんです。
(こうなりゃ仕方がない)
(どこか温泉にでも行って、ゆっくり浸かって帰ろう)
と思って、地元のタクシーを拾ったんです。
	
タクシーに乗って、運転手さんに、
「温泉のある所へ行ってよ」
	
でも、運転手さんが、
「この辺りに、温泉はありませんよ」
「だったら、どこでもいいから、どんな旅館でもいいからさ」
	
「うーん、近くにはないんやけど、
まあありそうな場所を、走りながら探してみますわ」
そう決まって、探したんです。
	
あっちこっちを走って行って、
やっとさびれたような、古い旅館を探し当ててくれたんです。
	
ところがこの旅館も、突発的な大地震で、
どこかの団体が既に押さえてしまっていたんです。
	
番頭さんに話して、
「こんな状況なんです。頼みます、もうどこにも泊まる所がないんですよ」
必死でお願いしたんです。
	
番頭さんも同情して、
「こんな事態ですし、ないことはないんですよ」
	
「ただ・・・そこは風呂場が改装中で、部屋の風呂は使えないんで、
大浴場を使うことになるんですが」
	
岡本さんは、最初から、小さな風呂には入ろうと思っていないから、
「それ、ちっとも構わないよ」
	
番頭さんが、安心した顔になって、部屋に案内してくれたんです。
	
普段は静かな旅館なんですが、
その時期はお客で結構、賑わっていたんです。
長い通路を奥へと進んで行ったんです。
	
すると急に、シーン!と静まりかえったんです。
さっきの賑わいとは大違いです。
そこは離れだったんですね。
	
その離れは、なんともいえない、陰気なムードが漂っていたんです。
離れの部屋の襖を開けると、部屋も薄暗いんです。
	
番頭さんは、
「急なお申し込みなので、
お床の方はまだ敷いていないんですけど、すぐにお休みになりますか?」
	
「タクシーに長く乗っていたし、ゆっくり風呂に浸かりたいんだ」
「それではその間にお床の方は、準備しておきますので」
	
「そうだ、その前に、ビールを飲みたいや」
でも、その部屋には冷蔵庫がないんです。
	
「じゃあ、お風呂から上がる頃にはお部屋に用意しておきます」
岡本さん、ゆっくりと風呂に浸かって、
疲れも取って、部屋に戻ってきたんです。
	
座布団に座って部屋をあらためて見回してみて、
「それにしても、薄暗い部屋だなぁ、ここは」
	
造りはなかなか凝っていて、数寄屋造りなんです。
	
でも、とにかく陰気なムードを漂わせる部屋なんです。
	
くつろいでいるんだけど、いやーな匂いが鼻を突くんです。
生臭いようなカビ臭いような、嫌な匂いなんです。
	
そこへ仲居さんが現れて、
「お待たせしました。ビールをお持ちしました」
	
岡本さんは仲居さんに、
「どーも、この部屋、暗いよねぇ」
「それに、生臭いような匂いが鼻を突くんだけどねぇ」
	
仲居さんが困ったような顔をしていたんです。
	
「この部屋、よどんでいるんだよね。しばらく使ってないんじゃない?」
	
「はぁ、それは・・・」
なんだか答えづらそうな顔なんです。
	
岡本さんも疲れていたから、
「まあいいや、休めるだけでもついているんだから」
	
仲居さんは、そそくさと部屋を出て行ったんです。
	
いろんなことがあった日だから、
岡本さん、あっという間にビール二本を飲んだんです。
そのまま、うつらうつらして、眠りだしたんですよ。
	
でも、何故かのどが渇いて、目が覚めたんです。
それで部屋を出て、板の間になっている洗面所に行ったんです。
	
そこでコップに水を入れて、飲み干してから、周りを見たんです。
すると風呂場のガラス戸が閉まっているんです。
	
番頭さんが、改装中と言っていた風呂場です。
	
元々、岡本さんは建設関係の人だから、
(どんな風呂場に改装してんのかな?)
	
元々、岡本さんは建設関係の人だから、
(どんな風呂場に改装してんのかな?)
	
真っ暗だから、明かりをつけようとスイッチを押したんですが、
明かりがつかないんですよ。
	
「あっ、つかないや」
でも、洗面所の明かりが、
うっすらと差し込むと、風呂場の中が少し見えてきたんです。
	
床も壁もコンクリートが剥き出しなんです。
「なんだぁ、こりゃ?」
	
床のタイルも剥がしたままなんです。
その床には、すっかり埃が積もっているんです。
浴槽も壊れたままなんです。
	
「なんだよ、こりゃ改装中なんかじゃないよ。
ずいぶん前からほったらかしだよ」
呆れながら中を見ていたんです。
	
その時、何かがペラペラ、と揺れたんです。
正面の壁で、何かが揺れている。
	
よーく見たら、色のあせた古いお札が貼ってあって、
そのお札がペラペラ揺れていたんです。
	
「なんだよ、気持ちが悪いなぁ」
「なんでこんな所へお札を貼るんだよ?」
	
そしたら急に岡本さん、
「なんかこの風呂、いわくでもあるのかよ?」
	
怖くなったけど、今更部屋を替えるわけにはいかないんです。
もう、空いている部屋は、ここしかないんですから。
	
それでも気になるから、もう一度よく風呂場を見てみると、
床の上に、何かが置いてあるんです。
	
「なんだぁ?」
そこにはドンブリのような、ツボのような物が置いてあるんです。
	
ジーッ、と見ていたんです。
その中には、灰が入っていて、線香の残りカスが残っていたんです。
	
それを見て、ゾクーッ、としたんです。
	
(なんでこんな所で線香を焚くんだよ)
(もしかして・・・この部屋、なんかあるのか?)
	
そう思っても、無理をお願いして泊めてもらっているから、
気にしたって仕方ない。
そう自分に言い聞かせて、
ガラガラ、と扉を閉めて、部屋に戻って布団に潜り込んだんです。
	
でも、目を閉じて眠ろうとするんですけど、眠れない。
なんとか眠ろうと、自分に言い聞かせているけど、
ちっとも眠れないんです。
	
岡本さんのいるその離れ、深夜になって物音一つしないんです。
シーン、とした離れなんです。
	
そんな静寂の中、イ〜ッ、イ〜ッ、と音がした。
	
部屋の中で、何か戸の開く音がしたんです。
	
部屋の中には古い三面鏡があったんです。
その三面鏡が、いつの間にか開いているんです。
	
岡本さん、
(そうか、この部屋、傾いてるんだ)
(だから、勝手に三面鏡が開いてるんだ)
そう思ったんです。
	
でも、なんだか気になって、
上半身を起こして、その三面鏡をジーッ、と見ていたんです。
	
イ〜ッ、ゆっくりと三面鏡が開いてゆくんです。
	
ゆっくり、ゆっくり三面鏡が開いて、鏡の部分が段々と見えてきたんです。
そして、三面鏡の鏡に自分が映って見えたんです。
	
鏡を見ている自分の姿が。
岡本さん、なんだか妙に気分が悪くなったんです。
	
這って三面鏡の所まで行って、バタン、と閉じたんです。
	
閉じた瞬間、鏡に何かが映っていたんです。
	
(今、何かが見えたぞ!)
そこで変な考えが浮かんだんです。
	
(閉じた三面鏡の右側を、もう一度開けると、
今見えた何かが映っているんじゃないのか・・・?)
	
でも、背筋がゾッ、として、
(やめやめ、やめておこう)
再び布団を被って、眠りについたんです。
	
でも・・・やっぱり気になって眠れません。
	
(仕方ない、小便でもしてくるか)
怖いもんだから、襖をパーッ、と開けて、
長い板張りの床の上を、ヒタヒタ、歩いて行ったんです。
	
トイレを見つけて、ギギーッ、と木戸を開けたんです。
明かりがついてても、中は薄暗いんです。
	
開けたドアを閉めて、用をたそうとするんだけど、
どうしてもその気になれない。
	
酔っていたので、なんだか少し揺れている。
どうしても出ないんです。
それでも、頑張って用をたそうとしていたんです。
	
すると、ガラガラ・・・
誰もいないハズの、風呂場のガラス戸が開いた音なんです。
	
(そんなバカな!)
(誰かがやってきて、開けてるんだ)
	
背筋がゾクーッ、として、息を殺して様子を見守ったんです。
	
ピタッ、ピタッ、ピタッ。
板張りの床の上を歩いている音がしてきた。
	
それも自分の方へ向かってきている!
	
(きた、きたぁ、こないでくれぇ)
必死で願ったんです。
	
でも、足音はどんどんこっちに向かってきているんです。
	
岡本さんはトイレの中で、木戸を閉めているんです。
	
ピタッ、ピタッ、ピタッ。
足音が、確実に木戸の前まできているんです。
	
冷や汗と脂汗が出たまま、身じろぎも出来ないでいる。
するとその足音が、少しずつ遠ざかっていったんです。
	
(ふーっ・・・)
こわばった身体から、力が抜けていったんです。
	
(逃げよう)
(もう何があってもここから逃げよう!)
	
そう決心したんです。
でも、トイレの木戸を開けて、廊下に出るのも怖い、
	
息を殺して、木戸をゆっくりと・・・
絶対に音が出ないようにしながら、ゆっくりと木戸を開けた。
	
ソーッ、と廊下に出て見たんです。
すると、誰もいないはずの風呂場の扉が開いているんです。
	
(やっぱり開いてるーっ!)
足音は、自分の寝ていた、離れとは逆の、母屋の方へ行ったんです。
	
でも、このまま、母屋の方へは逃げ出せないと思った。
そっちへ行くと、得体の知れない物に見つかってしまう気がしたんですね。
	
足音を建てないで、自分の部屋の方へ戻り、ソーッ、となかを見たです。
	
(よかったぁ、誰もいない)
すると・・・
	
さっき閉じておいた三面鏡が、またゆっくりと開いてるんです。
	
イ〜ッ・・・
ゆっくりと三面鏡の開く音がする。
鏡がだんだん見えてきたんです。
	
スローモーションのように動く三面鏡。
	
岡本さんは、身動き出来ないまま、その鏡を見ている。
その内に、鏡は室内の景色を映し出してゆく。
	
(お、女だ!)
まだゆっくり開いてゆく三面鏡。
	
その女は頭から水を被って濡れていた。
	
(違う!)
よく見たら、
それは頭から血を流して、血だらけになっている女の姿だったんです。
	
その女がいる場所、それは鏡を見ている自分のいる部屋の襖・・・
襖を開けて立っている、その後ろに女が立っていた!
	
(わっ、自分の後ろに血だらけの女が立ってたんだ!)
	
その時、岡本さんは女との位置関係が解った。
	
けど、もう怖くて身動きも出来ない。
イ〜ッ、鏡はますます開いてゆく。
	
すると女がいて、自分の姿も鏡に映し出されたんです。
	
鏡の中で、互いの目があったんです。
	
女は頭からベットリ血を流して、
目だけが真っ白に浮かび上がった、もの凄い形相のまま、自分を見ていた。
	
突然、背後から物凄い力で、首筋を押さえられて・・・
女が、
	
「うわーっ!」
岡本さん、女の手を振り払った。
	
絶叫して襖を蹴飛ばした。
後は混乱して、何一つ覚えていない。
	
転げるようにして逃げ出して、母屋にたどり着いた。
	
恐怖と怒りで番頭に食ってかかったんです。
「ふざけるなっ!この旅館はいったいなんだっ?」
	
番頭は、
「申し訳ありません」
と丁寧に謝りながら、事情を話し出したんです。
	
「実は・・・あの部屋」
「昔、男女が密会に使っていた場所なんです」
	
今で言うと、ラブホテルみたいなものですよ。
	
「ある時、あの離れに不倫のカップルがきたんです」
女の方は、あの離れにある、小さめの風呂にはいってたんです。
男の方は、母屋の大浴場に入っていたんです。
	
そこへ女の亭主が押し掛けて、
離れの風呂に入っている女にナタを振り上げた。
そしてナタで女の頭を何度も殴りつけたんです。
	
逃げ回ったけど、結局、女は死んでしまったそうです。
	
風呂場の中が、血だらけになった。
実に凄惨な殺害現場だったんです。
	
その後、風呂場を改修することにしたんです。
でも、どうやって修理しても、直らないんです。
	
何度タイルを剥がしても、壁を塗り替えても、
その時の血痕が浮き上がってくる。
	
修理にきた職人や大工も、怖がって逃げ出してしまいましたよ。
	
結局、あのまま放置しておくしかなかった風呂場なんですよ。
	
番頭がしんみりした顔で話しました。
「本来なら、誰もお泊めしない部屋なんです」
	
「今回は、特別事情で困ったことがあったので、
お泊めしてしまいましたが・・・」
	
「あの離れは・・・開かずの間、なんですよ」
	
大地震があって、どこにも宿がなくて、
たまたまタクシーで探し当てた、さびれた旅館。
そこで起こった、岡本さんの体験談なんです。
	
「つぶやき怪談」いかがでしたか?
怖・楽しい時間を、楽しんで頂けましたでしょうか?
喜んで頂ければ、何よりです。
	
稲川さんは、さすがに恐怖を感じさせるプロフェッショナルですね。
筆者は、思わず背筋がゾクっとしてしまいました。
これからも、怖い話の第一人者としてご活躍されることを期待しております。
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著者プロフィール
うぃぐ

釣りと食べ歩きが趣味の会社員(♂)です。