20世紀初頭、世界一有名な大量殺人者と呼ばれた男「エルンスト・ワグナー」

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エルンスト・アウグスト・ワグナー

妻と娘4人を殺害した後電車と自転車で近くの村に行き、そこで銃を乱射、逃げ出してきた人々を射殺した。津山事件の際に引き合いに出された。事件後、ワグナーは精神病院に収容されてそこで25年を過ごし、一生を終えた。その間ずっと、「死刑にしてほしい」と希望し続けていた。

出生

エルンスト・アウグスト・ワグナー/エァンスト・アオグスト・ヴァグナー(Ernst August Wagner)は、1874年9月22日、バーデン=ヴュルテンベルク州のエグロスハイム(Eglosheim)という村で、貧農の家の10人中9番目の子として生まれた。

出典:ワグナー事件 - Wikipedia

	

エルンスト・アウグスト・ワグナー

1874年9月22日、バーデン=ヴュルテンベルク州のエグロスハイム(Eglosheim)という村で、貧農の家の10人中9番目の子として生まれた。
20歳で彼は優秀な成績で教員試験に合格し、各地の国民学校で教鞭をとることになった。彼は洗練された物腰、穏やかで上品、礼儀正しかった。その反面、「田舎者の言葉」でしゃべるのを嫌って、訛りのない標準ドイツ語のみを使ったり、無神論の知識人を気取るなどの高慢な面も見せている。概して周囲の評判は良好だったが、酒癖だけは悪かった。

 彼はこのときすでに、非常勤教員として各地を回らされることに対して「不当な扱いを受けている」と感じ不満をつのらせていたようだったが、誰も気づいた者はいなかった。

出典:

	
1903年12月29日、ワグナーはアンナと渋々ながらも籍を入れる。長女のクララは既に10ケ月になっていた。その後もエルサ、ロベルト、リヒャルドと〆て4人の子をもうけるが、彼は妻のことを全く愛していなかった。教養がないことを小馬鹿にし、使用人程度にしか思っていなかったことだろう。

出典:殺人博物館〜エルンスト・ワグナー

	

犯行(ワグナー事件)

1913年9月4日の朝5:00頃、デガーロッホの自宅で、ワグナーは最初に妻を、それから自分の4人の子供を次々と刺殺した。

その後、自転車でシュトゥットガルト市に向かったワグナーは、午前8:10分発の列車で、そこから12km程北にある都市ルートヴィヒスブルク市に向かった。自転車は手荷物として預けたが、銃3丁、実弾500発以上、拳銃2丁、革のベルト、縁なし帽などを旅嚢内に、さらにリボルバー1丁を上着の内側に携行していた。

ルートヴィヒスブルクで軽い食事を済ませたワグナーは、午前11:00頃、そこに住む親戚の家を訪れ「これからミュールハウゼン村に行っている子供たちを迎えに行く」と告げている。その後、近くの駅から、午後1:00発の列車でビーティッヒハイム市(de: Bietigheim-Bissingen)に到着したワグナーは、夕方7:00頃には自転車でビーティッヒハイムを出発、夜11:00頃ミュールハウゼン村に到着した。

村に到着したワグナーは、村のあちこちで放火、炎から逃げ出して来た人々を無差別に銃撃し、9名を殺害、12名に重傷を負わせた。ワグナーは男性のみを殺害しようと考えていたが、死者に女性が含まれていることを後に知って非常に後悔したという。また、村の家畜数匹も負傷した。被害者の大半は心臓を射抜かれていた。ワグナーは、警官2人と怒り狂った村の住人達に打ち倒され、重傷を負って捕らえられた。この時の負傷により後に、ワグナーは左腕の切断手術を受けている。

ワグナーはハイルブロン市の未決監に拘留された。そこでの尋問で、ワグナーがさらに自分の姉とその一家も殺害しようとしていたこと、そして最後にルートヴィヒスブルク城(de:Residenzschloss Ludwigsburg)で銃により自殺しようとしていたことが明らかになった。

出典:

	

責任能力の欠如により免責

判事は偏執病により責任能力がないことを認め、ワグナーは免訴された。ワグナーは1914年2月4日、ヴィンネンデン(de:Winnenden、シュトゥットガルトの約20km北の都市)の療養所の一人部屋に収監された。バーデン=ヴュルテンベルク州の司法史上、被告人が責任能力の欠如により免訴されたのはこれが初めてであった。

ワグナーは死刑を望んでいたため、自分の精神鑑定を行った精神科医を憎悪したという。

出典:ワグナー事件 - Wikipedia

	

逮捕後

かくして、お縄になったエルンスト・ワグナーは死刑を望んでいたのだが、偏執病と診断されて癲狂院送りとなった。そして、獣姦男という生き恥に苛まれながら、1938年4月27日に死亡した。

 なお、1938年5月21日、岡山県津山市で都井睦雄が村民30人を殺害した事件(いわゆる津山事件)が発生した折り、ワグナーの事件との類似性が識者から指摘されたという。たしかに、両者はよく似ている。恰もワグナーの魂が都井に乗り移ったかのようだ。

出典:殺人博物館〜エルンスト・ワグナー

	

「パラノイア人間」エルンスト・ワグナー

エルンスト・ワグナーという人物も精神鑑定の結果パラノイアと診断されている。彼は極度の被害妄想によって周囲の人間に憎しみを抱くようになり殺害につながったとされている。(19人もの人間を殺している)

このワグナーという人物は犯罪という形でパラノイアが現れた不幸なケースですが、文学者のルソーやニーチェ、夏目漱石、三島由紀夫などの人物もパラノイア傾向があったのではないかと言われています。

出典:ADHD当事者の悩み部屋 - FC2 BLOG パスワード認証

	

<オマケ> パラノイア人間チェックテスト

1、自分が受け入れたくない事が起こったとき、自分以外に責任を押し付けようとする傾向がある。

2、常に疑り深く、物事の裏を読みすぎる傾向がある。


3、自己流の確信(思い込み)に基づいて、現実を判断したり行動する傾向がある。


4、些細な事にも敏感に反応し、大げさに物事を拡大して捉えすぎる傾向がある。


☆非常に当てはまる  4点

☆やや当てはまる   3点   

☆どちらとも言えない 1点

☆ぜんぜん違う    0点  


     

合計点が12点以上ならパラノイア性格に該当!

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