世にも恐ろしい「殺人植物」ランキング
10.スカンク・キャベッジ(ザゼンソウの一種)
冷帯、および温帯山岳地の湿地に生育し、開花時期は1月下旬から3月中旬。開花する際に肉穂花序(にくすいかじょ)で発熱が起こり約25℃まで上昇する。そのため周囲の氷雪を溶かし、いち早く顔を出すことで、この時期には数の少ない昆虫を独占し、受粉の確率を上げている。開花後に大型の葉を成長させる。ザゼンソウの発熱細胞には豊富にミトコンドリアが含まれていることが明らかになっている。しかしながら、発熱の詳細な分子メカニズムは、現在のところ分かっていない。動物における発熱には、「脱共役タンパク質」(だつきょうやくたんぱくしつ)が関わっていることが突き止められているが、このタンパク質は、発熱しない植物にも幅広く存在しており、ザゼンソウの発熱に関与しているかは不明である。
発熱時の悪臭と熱によって花粉を媒介する昆虫(訪花昆虫)であるハエ類をおびき寄せると考えられている。全草に悪臭があることから英語では Skunk Cabbage(スカンクキャベツ)の呼び名がある。
9.キンポウゲ
キンポウゲ科(学名:Ranunculaceae)は、双子葉植物キンポウゲ目に属する科である。ウマノアシガタ科(ウマノアシガタはキンポウゲの別名、普通は前者を標準和名とする)の名も用いられる。多くは草本またはつる性。花は両性花で、花被としてがくと花弁を両方持つもののほか、花弁が退化し、がくが花弁状になったものもある。雄蕊は多数、雌蕊も複数ある、いわゆる多心皮である。雌しべは多数の心皮が根本まで分かれており、それぞれに柱頭があって、それが寄り集まった構造をしている。これは花の構造としては原始的なものであると考えられている。
虫媒花で、美しいため観賞用に栽培されるものも多い。キンポウゲ、トリカブト、クレマチス、アネモネなどの種類がある。アルカロイドを含み有毒植物が多いが、一部は漢方薬、医薬品としても用いられる。約60属、2500種が知られている。
8.ジャイアント・ホグウィード
フラノクマリンまたはフロクマリン(英: furanocoumarin, furocoumarin)類は、様々な植物によって産生される有機化合物の一種である。フラノクマリン類は、ジメチルアリル二リン酸 (DMAPP) および7-ヒドロキシクマリン(ウンベリフェロン)のカップリングによって生合成される。DMAPPおよびウンベリフェロンはそれぞれ、フェニルプロパノイド経路およびメバロン酸経路によって生合成される。多くのフラノクマリン類は毒性があり、植物は昆虫からほ乳類まで様々なタイプの捕食者に対する防御機構の一つとしてこれらの化合物を生産している。この種のフィトケミカルは、パースニップやジャイアント・ホグウィード (Giant Hogweed) の汁に曝された際に見られる植物性光線皮膚炎 (phytophotodermatitis) の原因である。
7.デス・カマス
アメリカ西部のオークウッドランドのような植物群落がある地域では、球根が食用になることで知られるカマス(ユリ科の植物)が草原に明るい色の花をポツポツと咲かせる。イヌイットなどの先住民族は、計画的な焼畑を行って積極的に畑を耕し、でんぷんの供給源としてそのじゃがいもに似た作物を生産する。しかしその一方で食用のカマスによく似た近縁種が存在する。その近隣種はToxicoscordion venenosum といい、その名前から現存する中でも最も毒性(toxic)のある植物の一つであることがすぐに分かる。デス・カマスはよく見れば、食用のカマスとほんの少し色が違う。そのほんの少しの区別が食するものの生死を分ける。ごくわずかな量でも摂取すれば、臓器不全や溶血作用によって急死することになるからだ。名前にデス(Death)がつくほどの破壊力を持つデス・カマスがどのようにして発見されたのかは察しがつくとおもう。その犠牲者に黙とうをささげよう。
6.エンジェル・トランペット
エンジェルトランペットという名前が綺麗。暑い日本の夏にも耐えて夏の間、花を咲かせます。エンジェルトランペットは花にも葉っぱにもアルカロイド系の毒を含んでいて、傷ついた手で触ったりしないようにしましょう。夏の高温多湿に若干弱く、冬は霜に当たると枯れるのですが、花のインパクトと春から夏にかけての成長の具合――すごい勢いで葉を茂らして花を咲かせる過程――は毎年見ても飽きません。
5.ヒマラヤン・ブラックベリー
4. ギンピーギンピー
オーストラリアなどに生える Dendrocnide属の植物には、猛毒の細かいトゲ(毛)が生えている植物が4種類あります。その中で、オーストラリア東部の、2mほどの高さと20cmほどの葉を持つDendrocnide moroides は、"The Gympie-Gympie plant"ギンピーギンピーやスティンガーと呼ばれ、その痛みの強烈さで知られています。
3.ニュージーランドのイラクサ
イラクサ属 (Nettle) は、30から45種の顕花植物を含むイラクサ科の分類群である。主に温帯地域の都市部に分布する。ほとんどは草本の多年生植物であるが、一年生のものや低木になるものもある。この属で最も有名なものは、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、北アメリカに自生するセイヨウイラクサUrtica dioicaである。またその他にも、以下に述べるような多くの種を含む。しかし、約100年前の文献でこの属に分類されている約100以上の種は、現在ではイラクサのシノニムとされている。またこの中には、現在でも亜種とされているものもある。
イラクサ属は、ミヤマウンモンヒメハマキやタテハチョウ科のチョウ等、多くのチョウ目の幼虫の餌となる。
2.ローレルジンチョウゲ
小さくて光沢のある葉を持つ控えめな感じに見えるローレルジンチョウゲだが、実はかなりの曲者だ。ローレルに非常に近い種だが、この樹木っぽい小ぶりの低木は、植物界の中でも非常に恐ろしい死をもたらす草木の一つである。強力な殺生物剤を含有するローレルジンチョウゲをうっかり切ったり摘み取ったりすると、水ぶくれや炎症を引き起こす。そしてこの植物は、内服すると大惨事を引き起こす。
興味深いことに、いくつかの部族は重度の感染者への"最後の手段"としてローレルジンチョウゲを処方していたが、きっとその治療は元々の病状を治すどころかもっとひどい容態にしただろう。
1.レッドタイド・アルジー
赤潮(あかしお)は、プランクトンの異常増殖により海や川、運河、湖沼等が変色する現象である。水が赤く染まることが多いため「赤潮」と呼ばれるが、水の色は原因となるプランクトンの色素によって異なり、オレンジ色、赤色、赤褐色、茶褐色等を呈する。赤潮を引き起こす生物は、色素としてクロロフィルの他に種々のカロテノイドを持つ場合が多く、細胞がオレンジ色や赤色を呈する為にこう見える。
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