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【洒落怖】爺さんの戒め(山・中編)

【洒落怖】爺さんの戒め(山・中編)

Author:
ankouankou
Release Date:
【洒落怖】爺さんの戒め(山・中編)

『爺さんの戒め』

360 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/02/02 22:35
遅レスだけど、自分も『ヨウコウ』と同じような体験をした事がある。 
その時は、じいさまの子供への戒めだと思っていたけれど、 
『ヨウコウ』を読んで、もしかしたら自分もそうだったのかと思うと、(((((((;゚Д゚)))))) 


361 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/02/02 22:54
詳細キボンヌ


376 :360:04/02/03 22:37
>>361
私が小さい頃の話です。 

ある晴れた日。 
じいさまは私を連れて、裏山へ山菜取りに行きました。 
鋪装された道が終わり、もう少し奥へ入ったところに、
ひょろっとした杉の木が道の脇に生えています。 
じいさまはその杉の木の根元に、コップに入った酒を置きました。 
その杉の木も、ちょうどいい具合に根元がコップが置けるよう窪んでいました。 
そして酒を置いて、じいさまは私にこう言いました。 
「山では喋ってはいけない。喋るとバケモノがきて、お前を喰ってしまうぞ」 
じいさまが恐い顔で言うので、私は言う事を聞いて、黙々と山菜取りをしていました。 

しかし子供のこと、時間が経つにつれ、山菜とりに飽きてきた私は、
小川のようなところでイモリを見つけました。
そして、すっかり戒めのことを忘れていたのです。 
「じいちゃん。こんなところにイモリがいる」 
私がそう言った瞬間、まるで時間が止まったかのようでした。 
辺に音が全く無くなってしまったのです。 
風の音、鳥の声、何も聞こえません。 
私は訳も分からず、立ちつくしていました。 

一拍おいて、何が起こったのか察したじいさまは、
物凄い勢いで私を小脇に抱えると、ふもとを目指して走り出しました。 
走り出して間もなく音が戻ってきました。 
戻ってきたと言うよりも、追ってきた、と言ったほうが正しいかも知れません。 
ザワザワザワザワザワザワ。


378 :360:04/02/03 23:02
薮を渡る風の音を、何十倍にも大きくしたような音でした。 
それがどんどん近付いてくるのです。 
音の正体が知りたかった私は、じいさまの腕にしがみつき、
無理矢理首をねじって後ろを振り返りました。 
最初、道が消えているように見えました。
薮が押し寄せてきている?
違うのです。
薮のように見える、『なにか大きなけむくじゃらのもの』が、押し寄せているのです。 
私は無闇に恐くなり泣き出してしまいました。 
じいさまは何も言わず走り続けます。
ザワザワザワザワザワザワ。

私達がその何ものかに追い付かれようという時、急に視界が開け、青空が見えました。 
私の記憶はそこで終わっています。

気がつくと私は家にいました。
じいさまもいましたが、私はなんとなくその事を口にしてはいけないような気がして、
二十数年経ってしまいました。
しかし『ヨウコウ』と違い、うちのじいさまはそれから間もなく死ぬなどということもなく、
そんな事があったにも拘らず、また山へ入り、山菜取りをしていました。
(勿論、コップ酒を持って)
私はこの日を境に、何故か毛虫が異常に嫌いになり、山へ入る事をしなくなりました。

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著者プロフィール
ankou

怖い話を中心にしてまとめています。