【閲覧注意】湖に連れてって・葬られた写 真集・助手の死体【怖い話】
助手の死体
ある雪山に助手と雑誌の仕事で撮影に行った。撮影が始まってまもなく助手がケガをした。
撮影がまだ終了せず、私は撮影を続行しなければならなかった。
雪山での過酷な撮影はつづいた。
そのあいだに助手のケガは悪化し、2日後に死亡した。
私は遺体を山小屋のそばに埋め、一人で撮影を続けた。
埋葬した翌朝に変なことが起きた。
朝、目を覚ますとなぜか助手の死体が横にある。
「埋めたはずなのに……」
私はふたたび助手の死体を埋めて撮影へでかけた。
しかし、次の日にはまた自分の隣に埋めたはずの死体があった。
不思議に思いながらも、また山小屋のそばに埋めることにした。
いよいよ明日は下山という夜、おかしいことが続くので自分の寝姿が写る位置で連続写真が撮れるカメラを設置して寝た。
次の朝、やはり助手の死体は自分の横にあった。
下山して事務所に戻ると、昨夜山小屋に設置したカメラのフィルムをさっそく現像してみた。
そこに写っていたのは、起き上がり、寝袋から出て、山小屋から出て、助手の死体を担ぎ、自分の横に置く、私の姿だった。
葬られた写真集
撮影が終わって、フィルムの現像やプリントが済んだ頃になってもまだ、カメラマンからの連絡はなかった。しびれを切らした担当者はカメラマンに電話した。
「今回の撮影はなかったことにしてくれないか」 カメラマンがそう答えた。
「なぜだ?わざわざ南アフリカまで行って撮影したんだぞ。理由を聞かせてくれ」
カメラマンは口を閉じたままだった。
担当者は仕方なくカメラマンのオフィスを訪ねた。
出迎えたカメラマンの顔にはかなりの疲労の色がにじみ出ていた。
カメラマンを問い詰めると、
「自分ではどうしようもできない。写真を見てくれ。そして君がこの写真集をどうするか決めてくれ」
そう言って、写真の束を持ってきた。
写真集の企画は、南アフリカの美しい湖にある高い断崖絶壁をバックにモデルのセクシーな姿を撮るというものだった。
さまざまなポーズをとるモデルの後ろには湖と断崖絶壁。
その構図で写真を撮っていると、撮影中に異変が起きた。
突然ファインダーの中に一人の人間が湖に落ちていく姿が飛び込んできたのだ。
思わず、カメラマンは湖に落ちていく人間の方を追いかけてシャッターを押し続けた。
撮影はそこで中止し、すぐに警察に連絡したが、湖に落ちた人は助からなかった。
断崖絶壁の上から湖に身を投げた自殺者だった。
警察の話では、この湖は自殺の名所として地元では有名だということだった。
モデルもショックを受けていたが、なんとか撮影は完了した。
「偶然に自殺者を写してしまったんだろ。そのことは分かってるよ」
そう言いながら、担当者は渡された写真の束を一枚一枚めくった。
写真には美しい湖をバックにセクシーなモデルが写っており、バックの断崖絶壁も素晴らしい。上出来じゃないか!
しばらくめくっていると、自殺者が湖に落ちる連続写真があらわれた。
「これが例の写真だろ?」
自殺者の体が湖に触れそうな写真をめくった瞬間、 担当者は叫び声を上げて気を失った。
その写真に写っていたのは、 湖から突き出た無数の手だった。
湖に連れてって
「ごめんね、ごめんね」そう言いながら、若いカップルは生まれたばかりの赤ん坊を湖に沈めた。
同棲中だった若いカップに子どもができた。
二人で育てる覚悟もお金もなく、どうしようか悩んだあげく産むことにした。
しかし、まだ若い二人は結局育てることもできず、その子を殺すことにした。
二人は夜中に湖へ行き、ボートに乗って湖の真ん中までこいで行った。
「ごめんね、ごめんね」
赤ん坊はしばらく湖面に浮かんでいたが、やがて吸い込まれるように湖底へ沈んでいった。
それから数年。そのカップルはようやく正式に結婚できた。
二人の間に女の子が産まれ、幸せな毎日が続いた。
その女の子が5歳くらいになったある日、突然「湖に行きたい」と言い出した。
あまりにしつこく言うので仕方なく親子3人で出かけることにした。
湖に着くと、今度はボートを指さして「パパ、あれ乗りたい」と言った。
しぶしぶボートを借りて湖の真ん中あたりに来たところで、
「パパ、おしっこしたい」と言う。
がまんができないというので、周りに誰もいないのを確認して湖にさせようと、娘をだっこした。
娘の両足を持って、湖に向ける。
すると、娘は首をクルッとひねり、父親を振りかえった。
「今度は落とさないで…」