【閲覧注意】ホテルにて・公園の怪・不審な男【怖い話】
不審な男
昨晩、仕事で疲れて帰ってきた私は、自宅のマンションに入ってエレベーターを待った。エレベーターに乗ろうとすると、帽子を深くかぶった男がせわしなく降りてきた。
肩がぶつかったが、男は謝りもせずに行ってしまった。
(すみませんくらい言えよ…)
次の日の朝、インターホンが鳴った。
「あーもう忙しいのに」
いら立ちながら、チェーンをかけたままのドアを少し開けると、警官が立っていた。
その日は大事な会議があるため、急いで支度をしていた。
「警察です。朝早くからすみません。実はきのう、このマンションで殺人事件があったんです。不審な人物を見ませんでしたか?」
(昨夜のあのエレベーターの男、怪しかったよな…。しかしもう出かけなくては。)
「いいえ、見てないです」
「そうですか…わかりました。朝早くから失礼しました」
数日後、何気なくテレビをつけていると自宅マンションが写っていた。
「殺人事件のニュースか。」
そして次の瞬間、逮捕された殺人犯の顔写真が映された。
「このあいだの警官だ…」
公園の怪
離れてふたつある階段はどちらも13段。公園の上にかかっている通路橋はよく見ると浮いている…。
船橋市のある団地の側に、専用の公園が隣接されているマンションがあります。
霊感が強いわけでもない私でさえ、その公園の方向に向かって行くだけで、「頭痛」「吐き気」「悪寒」を感じます。
うちの子どもがその公園に行った時も「寒気がする」と言って、すぐ家に帰ってきたこともあります。
奇妙なのは、その公園で誰かが遊んでいるところを一切見かけたことがないこと。
マンションには誰が住んでいるのでしょうか?
ホテルにて
長崎にあるそのホテルは高台にあり、ベッドから寝ていても海が見え、クーラーもよく効いて快適でした。深夜2時頃、火事の中で熱くてもがいている夢を見て、自分自身の「熱い!」という寝言で飛び起きました。
ああ夢か。
起き上がろうとして私の着ていたゆかたが、びしょ濡れになっているのに気づきました。
一緒にホテルに泊っていた彼も、私の寝言で目を覚ましたようで心配していました。
目が覚めた時、まだ照明をつけていなかったのですが、目が暗闇に慣れてきて、だんだん部屋の様子が見えてきたんです。
私は思わず息をのみました。
私の足元で、軍服をきた兵士が窓の方を指差して立っていたんです。
顔は窓の方を向いていたのですが、体は私の方を向いていました。
さっきまで起きていたはずなのに、彼はまた泥のように眠っています。
仕方なく、兵士が消えてくれるまで目を閉じたまま、朝が来るのを待ちました。
その朝7時のニュースで、今日は原爆が投下された日であることを知りました。