【閲覧注意】廃病院・魔の踏切・自殺の名所【怖い話】
自殺の名所
あるスキューバダイビングのインストラクターの話。それが過ぎた今となっては、おかしなものなんですが。
その頃、昼間はみんなでダイビングして、夜は自殺の名所へ肝試しに行くのがはやっていたんです。
流行ってほんと怖いもの知らずですよね。
その日も大阪からお客さんが来て昼はスキューバダイビング、夜は自殺の名所めぐりの予定だったんです。
和歌山にある自殺の名所は、高さ数十メートルの断崖絶壁。
目の前には広大な海。
落ちれば一巻の終わりなのは一目瞭然です。
外灯などはなく真っ暗で、夜は足を踏み入れる場所じゃないんです。
ちょっと離れたところに薄暗く光る電話ボックスと、自殺を思いとどまらせるための看板があるだけ。
その日もみんなで肝試しを楽しんでいたのですが、一人だけテンションの低い子がいました。
「名所」をグルっと見て回り、また車で宿泊施設に戻る間中、やっぱりその子だけは下を向いてテンション低めでした。
宿泊施設に戻ってからその子に聞きました。
「途中から元気なかったけど大丈夫?体調悪いの?」
「もう大丈夫、心配ないです。」
「よかった。」
「ただ…。」
「ただ…なに?」
「あの場所に着いた時から、インストラクターさんの足首を知らない腕がずっと掴んでたんです。」
魔の踏切
検証1日目:残念ながら霊らしきモノは写らず。ただあわただしく踏み切りを横切る人の波が写っていただけだった。
検証2日目:この日もあわただしく行き交う人が写るだけ。
2日たっても何も写っていないため、撤収して他を当たったほうがいいのでは、ということになった。
テレビ番組の企画で心霊スポットを検証する取材があり、中央線の立川駅と国立駅の駅間にある踏み切りのひとつに人身事故が多発した場所があり、そこに定点カメラを数台設置して検証することになった。
ディレクターは落胆した。
今日まで撮った映像をチェックしつつ、
「ほかにどんな候補地があるんだ。」
とスタッフたちは話し合った。
横目でチラチラと流れる映像をみていたスタッフの一人が
「ん?」
何かに気づいた。
1日目の通行人の動作と2日目の通行人の動作に共通点がある!
「ほら、踏み切りで待っている時、通行人のだれかが必ずよろけてない?」
しかも踏み切りが上がり渡り始めると、皆一様につまずくかのような動作で歩き始める。
これを見たディレクターはすぐにカメラの再配置をさせた。
そして3日目。
定点カメラはおぞましい光景を映し出した。
そこに写っていたのは、おびただしい数の人の手。
その無数の手は、踏み切り待ちの通行人が集まると背中を押しつづけ、別の手は線路に引き込もうと引っ張りつづけていた。
この映像記録は、その衝撃的な内容からお蔵入りになってしまった。
もちろん、その踏み切りは今も立川駅と国立駅間に存在している。
廃病院
俺達3人は、東京都の山奥にある廃病院の駐車場に車を停めました。あたりは雑草が生い茂り、立ち入り禁止のフェンスもボロボロです。
フェンスの破れたところを潜ったら廃病院がありました。
闇の中にもいっそう濃く黒々と建っています。
当然外灯もなく、明かりと言えば3人が持っている懐中電灯のみ。
「玄関から行ってみるか。」
「いきなりかよ…。」
俺は少々弱気。
「じゃあ、初心者のために建物の周りを歩いてから入るか?」
「まず慣れることが肝心だからな。」
ふたりはからかうように笑いました。
しばらく建物の周りを歩いていると
「上を見てごらん。」
その声につられて、俺は懐中電灯を建物の3階にある窓へと光を向けました。
窓ガラスに光が反射して見えにくいのですが、どうも女の顔のようなものに見えるのです。
友人ふたりも懐中電灯を当てて、
「やっぱり見えるよな。」
と顔を合わせました。
しかも白い手のようなものが見えて、手招きしているようにも見えます。
「行ってみるか。」
「今夜は止めておいたほうがいい…かな。」
どうしようかと話し合っていたその瞬間、
「ガシャーン!」
突然凄い物音が廃病院内で響きました。
まるで大量のガラスが床に落ちて割れたような音。
俺達は逃げるように廃病院を後にしました。
そしてその一週間後。また3人で集まる機会があり、廃病院の話をしました。
「最後に聞こえた、あの音…怖かったよな。」
「あんなの物音だろ?それより窓に映った女だよ。」
「あぁ、懐中電灯照らしたあの窓だろ?」
「そうそう、さすがだよな、霊感あるとわかるんだな。上を見てって言われて何事かと思ったけど。」
「はぁ?俺言ってねえし…。」
「じゃあ、お前?」
「いや…俺じゃない。」
じゃ…誰だよ!!
俺ら3人は真っ青になりました…。