【閲覧注意】横向ロッジ・新岩船トンネル・赤田公園【怖い話】

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赤田公園

その夜、営業マンの僕は友人と酒を飲んで、帰りは運転代行を頼んだ。

赤田公園そばの国道を通ったのは、もう午前0時を回っている。

車に乗ってうつりゆく景色を眺めながら、何気なくバックミラーをのぞくと、見知らぬ女が後部座席にいる知人の真横に座っているのが見えた。

「誰だろ?」

かなり酔っ払っていたので目の錯覚のようにも思える。

横をみたら運転代行の人が、ガタガタと震えている。

知人に後部座席を確認してもらったが、もちろん誰も乗っていない。

こんな心霊体験が初めてらしく、代行の人もまだ震えている。


熊本県荒尾市にある赤田公園は池の真ん中に島があって、赤い吊橋で行き来できるようになっている。

「橋を渡っていると、誰かがついてくる。」

「カンカンと橋を叩く音がする。」

「水面に顔が浮かび上がって手招きされる。」

など、とにかくうわさの絶えない場所として有名だ。

水辺は霊が集まる場所だと言われており、周辺には廃墟もあるので、霊がいる条件が揃っているということか。

周辺の雑木林では自殺もあり、数台の警察車両が止まっているのを見かけたこともある。

僕はその後何度か運転代行を頼んでいるが、なるべく赤田公園のそばを通らないようにお願いしている。

新岩船トンネル

四条畷から168号線に入ってしばらく行ったところに、その「新岩船トンネル」は存在する。

新岩船トンネルの隣には、川専用のトンネルが設けられている。

ここでは道がトンネルに入るのと同じように、川もトンネルに入るのだ。

自然の造形的に、とてもふしぎな光景である。


全国にトンネルの怪談は数多くあるが、その中でもこのトンネルはよく出ることで有名らしい。

この近辺の住民の中で、特に話に出るのが「市松人形を抱いた老人の霊」。

トンネル内に出没し、ものすごいスピードで追いかけてくるらしい。

さらに、トンネルを出ると首無しライダーが出現するという。

奇妙なことに、市松人形を抱いた老人の霊はトンネル内にしか出現しない。

そして首無しライダーはトンネルの外にしか出現しない。

それには何か理由があるのだろうか。


また、今は更地になっているが、このトンネルの脇には廃屋があり、昔はきのこ狩りなどをして営業していたらしい。

しかし、無断で営業していたのがばれて営業停止になったという話だ。

金券ショップに強盗に入った二人組が逃走中、パトカーの絵が描かれている看板に驚いてスリップし、事故死した場所もこのトンネルである。


このトンネルは、現在では綺麗に整備されている。

しかし古来から「死に地」という場所が存在し、どんなに綺麗に整備しても必ず不幸が訪れ、朽ちる場所があるという。

呪われた土地、死に地。

ここはそんな場所のひとつなのかもしれない。

横向ロッジ

「雰囲気出てるねぇ。」

車は猪苗代湖の横道を通り、地図を見ながら横向ロッジを目指して車を走らせる。

山奥に入ると周りはどんどん暗くなり、外灯すらなくなった。

道を進めること10分近く。

温泉施設みたいな大きな建物が、闇よりも黒くゆっくりと輪郭をおびていく。

路肩に車を停め、先輩と友人の3人は懐中電灯片手に車を降りた。

「思ってたよりでかいな。3手に分かれて散策しようぜ。」

と先輩。

「それじゃあ20分後にココ集合ね。写真撮っといてね。」

「え~あんまり気が進まないなあ…。」

怖いもの知らずの先輩は適当に中を歩き回り、バシバシ写真を撮っている。

建物の内部は確かに不気味だったが、特に何の変化も起こらず入口に戻ってきてしまった。

他2人もそれぞれ戻ってきたが、怖い体験はしていない様子。

車に戻ってデジカメを確認したが、心霊写真は1枚もなし。

「たいしたことなかったな。」


自宅に戻った先輩は、このまま寝るのもなぁと思って彼女を呼ぶことにした。

「来る途中コンビニで酒でも買ってきてくれ。」

彼女に電話でお願いして、自分は台所でつまみの用意をした。

しばらくするとチャイムが鳴った。

「早いな。」

ドアを開けると彼女は手ぶら。

「え?酒は?」

「あ、ごめん、急いで来たから忘れちゃった。」

「それじゃうちにあるビールでも飲もう。」


しばらくすると、またチャイムが鳴った。

「こんな遅い時間に怖くない?出なくていいんじゃない?」

彼女が言った。

ピンポーン。ピンポーンピンポーン。ピンポーンピンポーン。

しつこくチャイムが鳴る。

「しつこいなー。出てみる。」

「気をつけて。」

先輩は玄関の前で「どちら様ですか?」と尋ねた。

その瞬間ガチャリと鍵があき、ドアが勢いよく開いた。

なんと、玄関の前にはさっきまでリビングにいたはずの彼女がいたのだ。

「何でここにいるの?」

「何いってんの?電話で呼んだじゃん。お酒も買ってきたよ!何か話し声が聞こえたけど、誰か来てるの?」

先輩は混乱したまま立ちつくしたが、彼女がリビングに入っていった。

「誰もいないじゃん。電話してたの?」

そんなはずない。

今まで俺は彼女とここで一緒にいた。

テーブルには2人分の缶ビールと皿がまだ残っている…。


翌日、先輩は友人2人を連れてお祓いに行った。

「おかえり。」

住職は言った。

「あの、ここ初めてなんですが…。」と先輩。

「お前の後ろにいる女に言ったんじゃよ。」

先輩はその日以来、心霊スポットに行くことをやめたそうだ。





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Sharetube