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日本でも導入?「リフィル処方箋」とは

日本でも導入?「リフィル処方箋」とは

Author:
tamatama
Release Date:
日本でも導入?「リフィル処方箋」とは
政府の経済財政諮問会議は22日、社会保障分野の歳出効率化を議論し、民間議員が調剤医療費の適正化に向け、技術料の妥当性を精査・検証すべきとする一方で、診療報酬上の評価を調剤重視から服薬管理、指導重視へのシフトを具体的に検討すべきとし、一定期間内の処方箋を繰り返し利用できる「リフィル処方箋」の検討も提言。さらに、薬剤費の適正化に向け、スイッチOTCの推進を評価指標を設定して進めるべきとした。

出典:「リフィル処方箋」検討を‐薬剤師の業務範囲拡大も

	
今年4月、安倍晋三首相を議長とする経済財政諮問会議と産業競争力会議の合同会議で、「リフィル処方せん」という文言が飛び出し、その導入が提案されました。2010年に公表された厚労省「チーム医療の推進に関する検討会」報告書でも提案されたリフィル処方せん。
今回の提起で、制度導入に弾みがつくのでしょうか。

出典:IMEトピックス 2014年夏号 Vol.001

	

リフィル処方箋って?

主要先進国では既に導入

リフィル処方せんは、将来的に多くのメリットが期待できると考えられている新しい制度です。海外先進諸国ではすでに導入されており、実績も十分伴っています。

出典:日本でも導入されるかもしれないリフィル処方せんとは?|ファルマスタッフ

内容としては、一つの処方せんで複数回医薬品の処方が受けられるというものです。

導入されている国

一つの処方箋で複数回に渡り薬を受け取れる制度。先進国では導入している国も多い。

特に、アメリカは他国よりもいち早い1951年に導入しており、現在、リフィル処方箋と新規処方箋はほぼ同じ割合で発行されている。
「リフィル処方せん」とは、患者が医師の再診を受けることなく、処方せん1枚で繰り返し薬局で薬を受け取ることができる仕組みのことです。

出典:大事なのは立地より信頼へ!「リフィル処方せん」が導く薬剤師業務の未来 | 薬剤師ネット 公式ブログ

	
現在日本では、処方せんは一度限りの有効期限であるので、たとえ同じ薬が処方され続ける場合であっても、毎回医師の診察を受けてもらい、処方せんを発行してもらわなければ、調剤を受けることが出来ません。

出典:リフィル処方箋がもしかしたら日本でも導入されるかも? | 薬剤師が執筆【健康TIPS】

	

薬剤師によるモニタリングを前提とした仕組み

リフィル期間中は、患者は医師の診察なしで「リフィル処方せん」を薬局に持っていけば薬を処方してもらうことができます。

その際、薬剤師は、薬物療法の経過を観察し、副作用の発現をチェックします。もし、問題があれば医師の診断を仰ぐよう患者にアドバイスをするのです。
例えば、慢性疾患の治療薬で30日分処方、3回までリフィル可能となった場合、1回の受診で最大3回まで処方薬を受け取ることができます。

出典:リフィル処方せんが導入されるとどうなるの?【ファーマシスタ】薬剤師専門サイト

	

長期処方における不安

10年以上前までは、お薬を長く処方できない規制がありました。たとえば、高血圧などの慢性疾患でも30日分までが制限でした。しかし、2002年の法改正により投与期間の見直しがなされ、これらの規制は廃止となっています。

出典:薬の処方日数に制限はあるの?処方箋に関するマメ知識 | michill(ミチル)

現在では、一部のお薬(睡眠薬や特別な管理が必要なもの、新薬)を除いて、処方日数に関する規制はありません。
投薬は基本的に患者の症状を把握しながら行うべき、という考えから1ヶ月程度の処方にとどめるのが普通です。

出典:薬は、3ヶ月までは出してくれるのですか? - 最長3ヶ月まで... - Yahoo!知恵袋

	

長期処方は増えているが、問題も

長期処方(他院での長期処方を含む)が原因として考えられる問題事例として、「大病院で3カ月投与(降圧剤)されて、低血圧になった」「降圧剤の長期処方により、血圧のコントロールが不良となった」「過量服薬して救急搬送、または友人に譲渡」「患者が薬をなくしてしまい、次回予約よりも前に再診」「コスト削減のため投与量や飲み方を自己調整する患者が増加」などをあげた。

日医では調査の総括として、「長期処方が増加しているが、長期処方には問題もある。患者の理解も得て、是正していく必要があるのではないか」と指摘している。
慢性疾患で安定している病状とはいえ、3~6ヶ月もの間、誰もチェックしないまま同じ薬を飲ませ続けることに問題はないのか?
先日、アメリカでも働いた経験を持つ医師と話す機会があり、その時「先生も日本で長期投薬をされていますか?」と尋ねると、「いやいや、怖くて日本ではとても出来ません」という意外な返事が返ってきました。

出典:長期投薬の現状と課題

アメリカでの長期処方は「リフィル制度」があってこそ成立するそうです。
アメリカのリフィル処方箋は、薬の種類によって期間が分かれています。糖尿病薬や高脂血症薬は3か月間、降圧剤は6か月、胃薬や骨粗しょう症薬は1年間など、副作用が少ない薬ほど有効期間が長くなっています

出典:患者を苦しめる医薬分業に対しリフィル処方箋に注目集まる│NEWSポストセブン

	

今でも「分割調剤」があるけど、どう違うの?

長期保存が難しい薬もあります。そこで導入されたのが「分割調剤」という制度です。

出典:大事なのは立地より信頼へ!「リフィル処方せん」が導く薬剤師業務の未来 | 薬剤師ネット 公式ブログ

数日分を「ジェネリックのお試し」として分割調剤することも可能になっています。薬剤師がより患者さんの話に耳を傾け、薬を提案できる制度といえるでしょう。
すでに日本で導入済みの「分割調剤」との違いは、あらかじめ医師が指定した日数、量の範囲内で分割して患者に渡す、という点である。

出典: 専門家5人に聞く、リフィル処方箋導入の是非 | 薬キャリPlus+

	
日本の分割調剤は、処方せん内の量、日数範囲で分割するものでリフィルとは少し違います。

出典:リフィル処方せんやテクニシャン制度の意義とは? | 薬剤師業界の現状・動向を紹介するサイト

	
分割調剤については、現在は長期保存が困難な薬剤や、後発医薬品を初めて使用する場合に限って認められている。

出典:日医、リフィル処方せん反対明言|医療維新 - m3.comの医療コラム

	
分割調剤はそもそも処方薬の長期保存が難しい場合を想定して設けられたもの。医師から薬剤師の「権限委託」を前提としたものではない。

リフィル処方箋のメリットとデメリット

メリット

毎回診察を受ける時間や労力を削減することができるので、医療費の削減や医師の慢性的な忙しさを解消することができるのではないかと期待が集められています。

出典:リフィル処方箋がもしかしたら日本でも導入されるかも? | 薬剤師が執筆【健康TIPS】

	
患者の利便性が向上するほか、医療機関の再診料などを削減できることから医療費抑制効果を期待し、導入推進の声には根強いものがあります。

出典:IMEトピックス 2014年夏号 Vol.001

	
無駄な受診を抑えることで、医師は本当に治療が必要な患者さんに集中することが可能となります。

出典:リフィル処方せんが導入されるとどうなるの?【ファーマシスタ】薬剤師専門サイト

	
病院に毎回行かなくていいので手間と時間、医療費が少なくてすみます。定期的に薬局で薬を受け取り、問題があれば医療機関に行く仕組みです。

出典:リフィル処方せんやテクニシャン制度の意義とは? | 薬剤師業界の現状・動向を紹介するサイト

医師は、安定した患者は薬剤師に任せます。そして、本当に診るべき患者に向き合えるのです。
常にDo処方であるため予製作成が容易です。さらに来局日も予想がつくため医薬品の在庫管理も想定できますので、欠品の頻度も減るでしょう。

出典:リフィル処方せんが導入されるかどうか:おじさん薬剤師の記憶(調剤薬局勤務):So-netブログ

	

デメリット

・医師が診察を行う頻度が減るため、病状の悪化に気づけない恐れがある。
・不正(転売目的など)に医薬品を貯めこむ人が現れる可能性がある。
・調剤を行う薬剤師に対する、診察に準じた知識レベルまで高める教育コストが生じる。

出典:リフィル処方箋がもしかしたら日本でも導入されるかも? | 薬剤師が執筆【健康TIPS】

	
現状の長期処方でもいえることですが、患者さんの容態変化に気づくチャンス(回数)は限られていますので、そのタイミングでアンテナを張り巡らせて患者さんの健康状態を把握する作業は不可欠となります。

出典:リフィル処方せんが導入されるかどうか:おじさん薬剤師の記憶(調剤薬局勤務):So-netブログ

	

導入されると、どうなる?

薬局による定期的な残薬・体調の確認ができる

「リフィル処方せん」を導入することにより、定期観察などによる薬剤師業務の拡大や、患者からの薬剤師個人への信頼度が重視されるようになっていくという期待があります。

出典:大事なのは立地より信頼へ!「リフィル処方せん」が導く薬剤師業務の未来 | 薬剤師ネット 公式ブログ

導入されれば、薬を提供する際には「フィジカルアセスメント」が必須となります。
フィジカルアセスメント(ふぃじかるあせすめんと)とは、問診・視診・触診・聴診・打診などを通して、実際に患者の身体に触れながら、症状の把握や異常の早期発見を行うことである。

出典:フィジカルアセスメント | 看護用語辞典 ナースpedia

	

あれ?「薬剤師は患者の身体に触れてはいけない」って聞いたことがあるけど・・・

薬剤師によるフィジカルアセスメントは、厚生労働省の「チーム医療の推進に関する検討会」をきっかけに、医療行為ではなく、「薬剤師が患者に対して必要な情報を提供するために必要な薬学的管理の一環」とされました。
医師に代わって薬局の薬剤師が、患者の服薬状況や副作用の発現等を継続監視しなければなりませんので、薬剤師には今まで以上の臨床情報・知識が求められることになります。

出典:IMEトピックス 2014年夏号 Vol.001

	
薬局の薬剤師も、薬物療法の経過をチェックし、副作用、相互作用、重複投与などを確認し、必要に応じて受診勧告をしなければなりません。今まで以上にアカデミックな知識、臨床経験、意思決定力、対人能力が求められると思います。

出典:リフィル処方せんが導入されるとどうなるの?【ファーマシスタ】薬剤師専門サイト

	

ただし、医師からの反発も・・・

リフィル処方箋は日本でも導入が検討されていますが、再診料が収益となっている医療機関(医師会)の反発もあり、容易ではありません。

出典:なぜ日本の薬剤師の地位は低いのか | 薬剤師の仕事研究室

	
リフィル処方箋の導入はかなりの大事ですから穏便な話し合いで解決なんて100%できるはずがありません。医師会は全身全霊を持って反対するでしょう。

出典: 薬剤師会はリフィル処方箋にホントに賛成なのか? - ライター薬剤師の黒いブログ!!

仮に薬剤師会がリフィル処方箋の導入に積極的だと医師会とは激しい権力闘争になるでしょうから現職の薬剤師会の偉い方々は君子危うきに近寄らずとでも思っているのでしょうか。
日本医師会副会長の中川俊男氏は、リフィル処方せんについて、薬剤師が患者の体調を確認することが想定されることから、「体調確認はかかりつけ医の業務」「議論する状態にない」と強く反対

出典:日医、リフィル処方せん反対明言|医療維新 - m3.comの医療コラム

	

参考リンク

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著者プロフィール
tama

気ままに働く薬剤師。 医療情報を中心にまとめています。