アンビリーバボーで紹介”ポンペ病”について簡単にまとめてみた
今回はアンビリーバボーで紹介されたポンペ病を自分なりに調べてまとめてみました。
ポンペ病とは
ポンペ病は酸性マルターゼ(酸性アルファグルコシダーゼ)という酵素の働きがないためにおこる遺伝性の筋肉の病気です。 ポンペ病は発症年齢や症状によって乳児型と遅発型に分けられます。 心不全の症状が強く、9割の方が2歳までに亡くなります。遅発型は小児期あるいは成人後に症状があらわれ、うでや脚の力が弱く階段の昇降や立ち上がりや、高いところにものを持ちあげる動作が困難になります。これに加えて呼吸に使う筋肉が悪く、起きた時の頭痛や動く時に息切れなどが現れます。
また、遅発型ポンペ病の診断はむずかしく、症状が筋ジストロフィーに似ているために、肢帯型筋ジストロフィーと診断されていることが多いです。
先天代謝異常疾患の総称である「ライソゾーム病」として特定疾患に指定されており、酸性マルターゼ欠損症(AMD)とも呼ばれます。
症状
・筋力がなく歩きにくい ・呼吸が困難で、息苦しい・風邪をこじらせやすい ・朝、頭痛がする
・全身のさまざまな臓器・器官に症状が現れる、などがあります。
ポンペ病は、酸性α-グルコシダーゼ酵素の遺伝子に変化があり、乳児期から全身のさまざまな臓器・器官の細胞にグリコーゲンという物質が蓄積し続けグリコーゲンが蓄積した部位では、さまざまな症状が現れ、徐々に進行していきますが、症状が現れる時期や程度には個人差があります。
ポンペ病は大きく3つに分かれる
乳児型生後6ヵ月までに症状が現れ、病気が急速に進行します。体重があまり増えず成長が遅れ、心臓の働きが悪くなり、骨格を支える筋肉の力が弱くなります。
小児型
生後6~12ヵ月以降に症状が現れ、乳児型に比べ、病気はゆっくり進行し、骨格を支える筋肉や呼吸に使う筋肉の力が弱くなりますが、心臓の働きが悪くなることはあまりありませんが、2歳以前に症状が現れた場合は、心臓の働きが悪くなることもあります。
成人型
成人以降に症状が現れ、乳児型や小児型に比べ、ゆっくりと進行します。骨格を支える筋肉や呼吸に使う筋肉の力が弱くなりますが、心臓の働きが悪くなるのはまれになります。
小児型、成人型を合わせて、遅発型と呼ばれることもあります。発症時期が早いほど、症状が重くなり急速な進行がみられます。
”ポンペ病”日本でのは発症率
ポンぺ病の発症率は世界的に見ると、大体人口1,000,000 人に2.5 人位が平均的な値になっています。しかし、台湾で実施された新生児スクリーニングによると、遅発型と乳児型を合わせて18,108 人に1 人と非常に高い値になっています。日本ではどうかというと、日本でのポンペ病の正確な発症頻度はよく分かっていません。現在患者数は300 ~ 500人ではないかとかと言われています。
約ポンペ病と診断がついている患者は一部にすぎないと思います。
治療について
ポンペ病は酸性マルターゼが遺伝的に欠損しているためにおこるので、欠けている酵素を補充することで症状の改善が期待できます。 最も劇的に改善するのは乳児型で、酵素補充療法を行うと2歳ではほとんど死亡しなくなり、遅発型の効果はこれほど劇的ではありませんが、階段が昇れなかった方が昇れるようになったりした例があります。