【洒落怖】山にまつわる話(Part5)

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『収録話』

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『ある高原で撮影』

244 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/26 22:20

知り合いの話。


彼は写真を趣味にしていて、何度かコンクールで賞も取っている。

春先に、ある高原で撮影していた時のことだ。

花一面の高原を見ていると、どうしても人の姿がほしくなった。

たまたま居合わせたカップルに、花をバックにしてモデルを頼んだのだという。

若い二人の笑顔に、自分でも良い写真が撮れたという自信があった。

写真の送付先を聞いて別れたそうだ。


家に帰り、写真を現像した彼は言葉を失くした。

二人の写真には一枚残らず、そこにあるはずの無い物が写っていたのだ。


二人の背後に、大きな黒い鳥居が浮かび上がっていた。


写真は失敗作ということにして二人に謝ろうとしたが、

教えてもらった連絡先の電話は不通になっており、

出した手紙も送り先不明で返ってきたという。

彼は今でも二人のことを心配している。

『石の思い出』

282 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/02/28 00:10

昔の話

石の思い出


同僚と3~4人で山に登ったときのこと。

なだらかな山道をみなでワイワイ言いながら歩いていたところ、

路傍に大きな岩があり、その平らになった表面に仏様が彫ってあった。

長年、風雨にさらされて、表情もなんとか目鼻だちがなんとか分かるぐらいになっていた。

ふと、ほぼ線だけだけになった目鼻の顔をみていると、

急に何ともいえないような心をつぶされるような気持ちになってきた。

その顔が表情を持ち始めたように見えてきた。

しかも、それが最後まで和解することなく死に別れた父の顔に見えてきた。


下山後、同僚の一人が「あの仏様、昔、死んだ友達に見えた」と言うや他の同僚も、

あるものは死別した母に見えたと言い、またあるものは可愛がってた犬に見えたと言う。

みんな驚いていたが、そんなこともあるのだろうということで終わったが、

ある時同じような体験をした人に会った。

しかし、その人が見たのは、夕暮れせまる闇のなかで目が赤く光り、

何とも言えない禍々しい悪鬼の顔だったと言う。


あの仏像が仏なのか魔なのか今もわからない。

『綺麗な淵』

324 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/29 00:32

友人の話。


学生時代、キャンプした場所の近くに、小さな滝と綺麗な淵があった。

淵の水でビールを冷やしておき、夜中に引き上げに行ったのだそうだ。

真っ暗な水の中で、光る物が群れをなして泳いでいた。

珍しいな、光る魚なんて本当にいるんだ。

彼がそう思って顔を近づけると、光っているのは魚ではなかった。


光っていたのは、ピンポン球くらいの大きさの、たくさんの眼球だった。


彼は黙って酒を引き上げると皆の所へ戻った。

大いに飲んで、そのことを忘れようと考えたのだという。

とんでもないピッチで酒を飲み潰れてしまったその夜の彼は、

しばらく仲間うちで笑い話のネタになったそうだ。

『グチ』

325 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/29 00:33

知り合いの話。


彼の親戚に筆作りの名人がいた。

彼が書道をたしなむせいもあって、よくその伯父さんの家に遊びに行っていたそうだ。

ある時、一本の変わった筆を見せられたことがあるという。

見た目は普通の白毛筆なのだが、何というか、手触りがえらく気持ち悪かったらしい。

毛の一本一本が、まるで自ら指にまとわりついてくるような気がしたのだという。


これはグチの毛から作った筆だ、と伯父さんは言った。

グチというのは伯父さんが勝手に付けた名前で、本当の名前は猟師しか知らないそうだ。

一種の禁忌に当たる獣らしく、その毛皮は滅多に手に入らない。

伯父さんの数代前の先祖が、かなり無理をして入手したということだ。


その筆には、人を呪う力があると伝えられていた。

呪いたい人の名前をその筆で書くと、ひどい災いがその人に降りかかるのだと。

試す気にもならないけどな。

そう伯父さんは苦笑していた。


伯父さんは、つい先日に亡くなったそうだ。

呪い筆がどこに行ったのかは、もう彼にはわからないのだという。

『西瓜畑』

326 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/29 00:35

私の体験した話。


私の友人に、瀬戸内の小さな島の出身の者がいる。

彼の実家は島の山裾で、西瓜などの野菜を作っていた。

学生の頃に遊びに行ったことがあるのだが、その西瓜畑の中で場違いな物を見つけた。


蛸壺が、畝の間にいくつか転がされていたのだ。

壺の口はまるで罠のような仕組みに改造されていた。


これは何だと尋ねると「蛸が西瓜を食べに来るんだ」と答えられた。

蛸が山を登るのか? 思わず聞き返すと、

「実際に畑を荒らしに来るんだから仕方がない」彼は肩をすくめた。


果たして彼にからかわれたのかどうか、私にはわからなかった。

畑の中の蛸壺の姿は、今でも私の記憶に残っている。

『山中でボーリングを掘っていた』

398 :聞いた話 ◆UeDAeOEQ0o :04/03/01 18:29

コンサルタント会社の社員に聞いた話。


地質調査のため山中でボーリングを掘っている最中に地震があった。

足場がすべて崩れてしまうほどの激しい揺れだったが、

近くのダムに設置された地震計には何も記録されていなかった。

後日、破損したボーリングマシンを回収して調べたところ、

地中を掘り進んでいた先端の刃に、血で固まった毛が絡み付いていた。

『山谷を渡る光』

740 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/12 00:36

アメリカで山岳ガイドに聞いた話。


ある州には、松林しか生えていない荒れ果てた山々があるそうだ。

『大昔、白人の婦人が産み落とした化け物がうろついている』という伝説があるらしい。


ガイドがこの地でキャンプした時に、遠くの松林の中で奇妙な物が見えたという。

光る球が何個も連なって、山谷を渡って行くのだ。


首を傾げている彼に、先輩ガイドが教えてくれた。

正体がわかるほど近づいた者はいない。

過去にはいたらしいが、皆、夜の山に呑まれたように行方不明になっているという。

地元の住人の間では、話題にすら上げられないのだと。


そこまで聞いて、彼はそれ以上関わらないことにしたのだという。


752 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/12 02:31

>>747 「大昔、白人の女性が産み落とした」ってところが、白状しちゃいますと、

この化け物ってジャージーデビルのことです。

山の怪談・・・というより、都市伝説の部類かなぁ。

でも、今でも目撃談が時々あるみたい・・・Xファイルでも取り上げてたし。

同じ地域だし、松林の怪火と何か関係あるのでしょうか。

『人里離れた峠』

399 :聞いた話 ◆UeDAeOEQ0o :04/03/01 18:31

測量会社の社員に聞いた話。


日が暮れてから、常宿に向かうために人里離れた峠を車で越えた時のこと。

途中、何度もヘッドライトに浮かび上がる人影に急ブレーキを踏んだ。

その度に停車して周囲を伺ったが、道の両肩は切り立った崖で、人の気配など全く無い。

ようやく宿に着き、案内された部屋の襖を開けた途端、お香の匂いが鼻をついた。

常とは違う様子にとまどいつつ足元に目をやると、小さな皿に塩が盛ってある。

急に背筋が寒くなり、早めに風呂に入ろうと浴衣に着替えて襖を開けた。

スリッパ越しにペチャリと冷たい感触。

足元を見ると、廊下は一面水浸しだった。

『山がわらう』

253 :山がわらう:03/09/06 01:50

親父に聞いた話ですが・・・


当時の親父の趣味は渓流釣りで、

たまたま山中で知り合ったマタギを生業にしていた

Aさんに教えて頂いたそうです。

Aさんは当時、群馬県の利根川を

7日~20日位かけて野宿をしながら鮎やマスなどを、

下流から上流へと釣りのぼり、

民宿などへ卸していたそうです。

そんなAさんが何度か経験した怖いお話です。


いつものようにポイントを変える為に山中を歩いていると、

その人の表現『山がわらう』で、

静かだった山中が急にザワザワと騒がしくなり、

四方八方から視線を感じる時があるそうです。

そして、そういう時は必ず決まった行動をしたようです。

釣った川魚を腐敗防止の為にさばきながら

ザックに入れていたそうですが、

さばきに使用するナイフをザックの口部分に

刃が真上に向くように固定して、歩き続けたそうです。

そうすると不思議と『わらい』が収まったのだそうです。


254 :山がわらう・2:03/09/06 01:59

Aさんとは一度だけ会ったことがあります。

私が小学生の時、親父に初めて釣りに連れていってもらった時です。

Aさんの容姿は全く記憶にないのですが、

釣り上げたその場で焼いてくれた鮎の塩焼きの味だけは

ハッキリと覚えています。

とっても美味しい鮎でした。。。


289 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/09/25 22:00

>>253

よく山がわらう、経験しています。

仕事でよく山に入るのですが今でもよく経験します。

私の場合は普段ナタを腰の後ろに吊るしているのですが、

それが横に水平になるように付け替えます。

これは地元の元営林署勤めの老爺から聞いて実践してる、

おまじないみたいなものです。

『何かが道を横切った』

400 :聞いた話 ◆UeDAeOEQ0o :04/03/01 18:36

知人に聞いた話。


山中を車で走っている最中、不意に何かが道を横切ったので急ブレーキを踏んだ。

「今の見たか!?」

ひどく興奮して助手席の方に話しかけた。

が、そこには誰もいない。そもそも、誰かを車に乗せた記憶がない。

灰皿には吸いかけの煙草があった。知人には車内で煙草を吸う習慣などない。

いったい助手席に何がいたのだろう?


401 :聞いた話 ◆UeDAeOEQ0o :04/03/01 18:37

三つ目の話の知人ですが、あの日は家に帰り着くのが1時間以上遅れたそうです。

そんなに長い時間、停車していた覚えはないらしいのですが…

あと、ブレーキを踏む前に何を見たのかも記憶から抜け落ちているようです。

『サエノ神』

803 :灰皿 ◆RxRt4/Lex. :04/02/14 02:03

ある旅人が、丹沢山中で夜をむかえた時、

夜露をしのぐ為に、仕方なく道端の

『サエノ神』(確かそんな名前)の祠で夜を明かそうとした。


夜も更けた頃、どこからともなく二人の声が聞こえてきた。

「お~い、サエノ神。そろそろ行こうや」

「いや~今日はダメだ。お客人が来てるんでな。今日のところはみんなで行ってくれや~」

そんな会話を、旅人はウトウトしながら聞いていた。


しばらくするとまた声がする。

「サエノ神よ~今帰ったぞ~」

「どうだったんだ??」

「あ~男だったよ。だが、アレは15までの運命だ。最期はは川で果てる事になるな~」


804 :灰皿 ◆RxRt4/Lex. :04/02/14 02:05

そんな会話を聞いた旅人は、翌朝、近くの村を周ってみた。

すると不思議なことに、昨夜生まれた男の子がいるという。

そこで、両親に昨日の出来事を話し、

子供の為にサエノ神を大事にするようにすすめた。


やがてその子は釣り好きになり、毎日のように山に釣りに入っていった。


そしてその子が15歳になったある日、

釣り竿を壊して家に帰ってくると、不思議な話をしだした。

「今日、おかしな事があった。

 川で弁当を食べていたら、上流の方から一人の男の子がやってきて、

 『お前は、本当なら今日で命が終わる運命だ。だが親が信心深いので、

  60になるその時まで命を預ける』って言われた」

そう不思議そうに話したという事だ。


806 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/02/14 02:58

>803

『サエノ神』は『塞の神』ですね。

道祖神とか結界を守る神様で、

遡ると、黄泉の国でイザナギが死者を封じる為に置いた大石の事だとか。

『サンダーバードにまつわる話』

853 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/17 01:06

先輩の話。


アメリカに留学した時に、クラスメイトから聞いた話。

インディアンの伝説で、サンダーバードという怪鳥の話が伝わっているという。

色々とタイプがあるらしいが、級友の地元ではかなり気持ちの悪い姿だったらしい。

馬をさらえるほど大きく、羽毛の間から鱗が見えたのだそうだ。

切り立った高い岸壁の中腹に、その怪鳥は巣穴を作っていたという。


ある時、大学のロッククライミング部が、この穴を調べに登ったそうだ。

穴に達して、中を覗いた学生は言葉を失った。

動物の骨がうず高く積み重なっていたのだ。

どうやら伝説は本当だったらしい。


遺骨はよく知られた動物のものばかりであった。

その中には、人間のものもあったのだという。

しかし、巣穴の主の骨は見当たらなかった。


「もしかすると、今でもこの国の空を飛んでいたりするかもな」

そう言って、友人は話を締めくくったそうだ。


860 :サンダーバード関連?のコピペ:04/02/17 04:58

北米先住民による一般的な描写は、雷鳴、稲妻、大雨を起こす鷲に似た巨鳥。


ナヴァホ族の伝説には、

雛鳥の餌にするために人間を攫った『絶壁の怪鳥』の言い伝え。


同じ様な話で、ミシシッピー上流域のイリニ族には、

大人の雄鹿をも鉤爪で易々と運び去れる程の巨大な、

『人食い鳥ピアソー』の伝説がある。

ピアソーは村人を次々と攫っては、断崖の洞窟に運んで貪り食った。

何百人もの戦士が、何十年にも渡り入れ替わり立ち替わり退治しようとしたが失敗。

しかし、イリニの大酋長ワートゴ達の毒矢により、ついに退治された。

彼等はこの恐ろしい事件を、現場の絶壁に書き残す事にした。


1673年8月、マルケット神父とジョリエ神父の一行が、

川下り中に絶壁の怪鳥の岩絵を発見。

岩絵は垂直の断崖の途中、25m前後の辺りに存在。

赤緑黒の3色で彫り込まれ、どれも長さ9m、高さ3m以上ある。


1839年には、先史文化研究家ジョン・ラッセル教授が2羽の絵を確認。

上記ピアソーの伝説を報告した人物でもある。

同教授は先住民2人と、ピアソーが人間を運んだとされる断崖中の洞窟に潜入した。

川面から20m近い高さにあり、形は不規則ながらも高さと幅は約6m、奥行きは約9m。

床面は白い人骨でぎっしりと埋め尽くされ、1m程ほっても地面には届かなかった。


その後、この付近の岸壁は採石場になるなどして、岩絵も1846~47には完全に消滅。

現在は戦いの現場付近の岸壁に、岩絵を復元した看板が吊り下げられている。

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