「引越ししないヤドカリ発見!」京都大学教授ら、鹿児島県奄美群島にて【新種発見】
ヤドカリと言えば・・・。
ヤドカリといえばこれ。高木ブーさんの唄声が最高です。
”宿を借りる”からヤドカリっていうんだよ、とか”仮の宿”だからヤドカリなんだよ、とか由来についてはいろいろ語られていますが、そんなヤドカリの常識を覆す新種ヤドカリが、京都大学教授らによって奄美群島で発見されました。
その名も「スツボサンゴツノヤドカリ」
加藤教授が奄美群島の近海の生態調査をしていた時、水深約50メートルの海底から引き上げた網の中にスツボサンゴを見つけた。水槽に入れて数日観察していると、頭部やハサミが出てきた。「サンゴの中に暮らして移動するヤドカリはこれまで知られていなかったのでびっくりした」と振り返る。
そもそもヤドカリというのは貝殻を背負っているイメージですが、なんと新種ヤドカリは貝殻ではなくサンゴを宿にしているのだそう。ということは家が危険にさらされてもサンゴが守ってくれる…セキュリティ対策万全ということでよろしいでしょうか。
新種ヤドカリが背負っているサンゴは…
出典:スツボサンゴ-海ずかん-
スツボサンゴツノヤドカリが背負っている「スツボサンゴ」は群れを成さない小さなサンゴ。ホシムシというミミズのような無脊椎動物と共生することで知られています。ホシムシの写真は…ちょっとムニュムニュしててグロテスクなので控えておきます。
2012年に発見、観察続ける
教授が新種ヤドカリを発見したのは2012年のことで、そこから水槽で生態について観察を続けていたのだそう。その後の観察では、サンゴが砂に埋まらないようにしている姿もみられたのだとか。
行動観察の結果、ヤドカリがホシムシと同様にサンゴを牽引し、転倒や砂泥中への埋没からサンゴを救出している様子が確認されました。
ヤドカリがサンゴを救出…なんて可愛らしい場面なんだ(想像)。
そんなキュートなヤドカリさんがこちら↓
赤いボディにピンクの宿って女子力半端ないです。しかも直径約1㎝の小柄さ。ホシムシが入る小さい穴にからだを収納しているのだそう。スリム。
貴重な海の自然を大切に
スツボサンゴツノヤドカリは、現時点では奄美でしか存在を確認されていないようです。これは日本の海も貴重な生物の源だということ。今回の新発見を機に海の尊さをよりいっそう深く考えて、(もちろんホシムシさんもいっしょに)大切にしていきましょう!
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2017/170920_1.html
井川桃子 人間・環境学研究科修士課程学生(現・水産庁職員)と加藤真 同教授は、奄美群島加計呂麻島で採集された、生きたサンゴを家として持ち運ぶ新種のヤドカリを調査し、「...