古くから愛される高級貝の鮑(アワビ)グルメ
高級な貝類として日本で重宝され、美味な鮑(アワビ)のステキな料理の紹介。
鮑(アワビ)とは
アワビ(鮑、鰒、蚫、英語: abalone)は、ミミガイ科の大型の巻貝の総称。アワビ属についてはHaliotisではなくてNordotisとしている図鑑もある。雌雄の判別は外見からではほぼ不可能で、肝ではなく生殖腺の色で見分ける。生殖腺が緑のものがメスで、白っぽいものがオスである。アワビの殻は、殻の内側全体から層が付加されて厚くなってゆき、成長した殻は長径5cmから20cm、短径3cmから17cm程度のおおよそ楕円形である。形状は種により大きく異なるが、皿状の殻をもつ点では共通する。東アジアでは日本の北海道南部から九州、朝鮮半島および中華人民共和国北部の干潮帯付近から水深20m程の岩礁に生息し、アラメ、ワカメ、コンブなどの褐藻類を食べている。主に夜行性の物が多く、日中は岩の間や砂の中に潜っている。
アワビの殻の背面には数個の穴が並んでいる。この穴は鰓呼吸のために外套腔に吸い込んだ水や排泄物、卵や精子を放出するためのもので、殻の成長に従って順次形成された穴は古いものからふさがっていき、常に一定の範囲の数の穴が開いている。アワビではこの穴が4 - 5個なのに対し、トコブシでは6 - 8個の穴が開いている。また、アワビでは穴の周囲がめくれ上がっており穴の直径も大きいのに対し、トコブシでは穴の周囲はめくれず、それほど大きくは開かない。
アワビは高級食材で、コリコリした歯ざわりが特徴。刺身、水貝、酒蒸し、ステーキ、粥などに調理される。採れたての生きの良いアワビを磯焼きにして賞味する地方もある。また地方によっては、アワビの肝も珍味として食べられる。変わったところでは、塩で硬く締めたアワビの肉を下ろし金で摩り下ろし、同量のとろろと合わせた「鮑のとろろ汁」という料理が存在する(小泉武夫著『奇食珍食』に詳しい記述あり)。中華料理ではアワビをゆでてから干したものを乾鮑(乾鮑 / 干鲍、拼音: gānbào ガンパオ)とよび(なお、アワビそのものは鮑魚(鮑魚 / 鲍鱼、拼音: bàoyú パオユー)と呼ぶ)、大きいものはたいへん高価でかつ珍重される。日本でも古来、内陸部で食べる鮑は羅鮑(身取り鮑)で殻から取った物を干し乾燥していた。高級な干し鮑の産地として、日本の青森県や岩手県が知られており、大間町産のもの(広東語で「禾麻鮑 オウマパーウ」)や、大船渡市吉浜産のもの(きっぴん鮑。「吉品鮑 カッパンパーウ」)は香港で非常に高値で取引されている。大きいほど高価になり、1斤(600g弱)当たりの頭数で、十頭鮑(乾燥品1つの重量が60g)などと呼ぶ。遅くとも江戸時代には日本から中国(当時は清)に輸出されていた(俵物)。日本以外では、南アフリカなどのものが比較的高級とされている。
日本列島では縄文時代や弥生時代における貝塚から他の海水産貝類とともに貝殻が出土することから、食用とされていたことがわかる。平安時代においても度々木簡にその名が登場しており、貴族が好んで食べていたことがわかる。中世から江戸時代にかけては内陸部の遺跡からも出土している。
うますぎアワビグルメ
高級食材だけあって、研究しつくされた料理ばかりでどれもおいしいです。