スマイリーキクチさん ネット上の中傷対策をまとめた動画を公開「言葉の集団リンチ」なくすために

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動画上で説明するスマイリーキクチさん

根拠のない情報が原因で10年以上、インターネット上で「殺人犯」と誹謗(ひぼう)中傷されたお笑い芸人のスマイリーキクチさん(43)が、ネット上の中傷対策をまとめた動画を作製し、動画サイト「ユーチューブ」で無料公開する。警察への被害届の書き方や証拠の集め方など、自身の経験に即した実践的な知識を盛り込んだ。
 キクチさんは1999年ごろからネット上で根拠のないデマを流され、自身のブログなどに「人殺し」「早く自首しろ」などの中傷を書き込まれた。警視庁に被害届を出し、2009年には中傷を続けた複数のネットユーザーが名誉毀損(きそん)容疑などで書類送検された。立件されたユーザーは書き込みの事実を認めたものの、キクチさんに直接謝罪することはなかったという。理由は「他の情報にだまされた。自分だって被害者」だった。

 「一度広がったネットの誹謗中傷は消せない」。この事実を伝えるため、キクチさんは全国の学校や自治体などで講演し、自身のブログで情報発信を続けてきた。次第に「悩んでいるのに、警察に相手にしてもらえない」といった相談も寄せられるようになった。


 その中で痛感したのは、必要な情報に被害者がアクセスしにくい現状だ。学校などでは「相手が嫌なことを書き込まない」「困ったら警察に相談しよう」などとモラルに訴えるだけで終わる講演が多い。「正しいが、実際に今書き込まれたらどうするか。僕も被害を受けた時に迷った。しかし、いまだに具体的な情報がない。自分で作らないといけないと思った」と話す。


 動画はテーマ別に10本作り、それぞれ約3~7分にまとめた。重視したのは、自身の経験のほか、弁護士や警察関係者への取材を基にした実践的な知識だ。警察への相談をテーマにした動画では、警察を総合病院に例え、症状(被害)に合わせて相談する課を選び、中傷を受けた証拠をそろえて持って行くことを勧める。


 証拠集めについても「ネット上の書き込みは言質になるので、データを保存する。ツイッターやフェイスブックでは虚偽の情報は否定するが、中傷した相手とは議論しない」と丁寧にアドバイスする。


 キクチさんは「被害を受けている人にも、支援する人にも役に立つ情報を集めた。まず一度見てほしい」と話している。

出典:<スマイリーキクチさん>ネット上の中傷対策をまとめた動画を公開 実践的な知識でアドバイス (毎日新聞) - Yahoo!ニュース

	

スマイリーキクチさんの動画ページ

ネット上の中傷「加害者を減らしたい」 お笑い芸人のスマイリーキクチさん

 川崎市の多摩川河川敷で中学1年の少年(13)が刺殺体で見つかった事件で、真偽が不明な「犯人」情報がインターネット上であふれ出した。根拠の無い情報が原因で10年以上にわたってインターネット上で「殺人犯」と誹謗(ひぼう)中傷を受け続けたお笑い芸人のスマイリーキクチさん(43)は自身のブログ内で「自分の言葉と行動に『責任』を持とう」と呼びかけ話題になった。


 ◇「言葉の集団リンチ」に見える

 −−川崎市の事件でも真偽の不確かな情報がネット上にあふれました。


 スマイリーキクチさん 問題は少年事件にとどまりません。大人でも同じです。名字が同じだからという理由で犯人の親族だと疑われ、ネット上に情報が流されるといったことも起きています。誰かが個人を無作為におりの中に放り込む。その人に対して集団で強い言葉を発する。僕には「言葉の集団リンチ」に見えます。川崎の事件も第一報を聞いたときから「これはまずい事件になるのではないか」と思いました。ネットで調べていたら、犯人探しが始まっていたので、これは過熱すると思いました。


 僕はネット上の「私刑」に、ずっと違和感を持ち続けています。彼らは何を根拠にたたくのか。なぜ被害者をないがしろにするのか。今回の川崎市の事件で考えないといけないのは被害者、そして残された被害者遺族の人権です。13歳で生きる権利を奪われています。事実であったとしても、顔にあざがある写真を載せたり、拡散したりしていることも僕には理解できません。


 10年後、20年後に遺族の方がネット上で事件と関係ないことを検索した時、ふとしたことでこの写真を見たらどう思うでしょうか? 加害者の実名を見つけたらどういう気持ちになるのかな、と。そういう気持ちを考えてから公開してもらいたいと思っています。


 ◇「加害者」を「被害者」にしてはいけない

 (今回の事件の)加害者が許せない、というのは気持ちは僕も同じです。だからこそ、僕は加害者は加害者のまま罪を償ってほしいと思っています。


 (ネットで氏名や顔写真などの情報を流したことで)もし加害者から「名誉毀損(きそん)だ」と訴えられたらどうするか。民事訴訟を起こされたらどうするか。裁判で損害賠償の支払いを命じられ、加害者にお金を支払うことになったらどうするか。加害者を被害者にしていいのか、と問いたいです。


 みんな自分の言葉に責任を持たないことが一番怖いことです。加害者の自宅とされる場所から生中継するような事態も起きています。それ見てあおる人たちもいました。ネット上の誹謗中傷だけでなく、実際に被害が起こる可能性もあるでしょう。加害者の家族に暴力がふるわれるようなことが起きたらどうでしょうか。軽い気持ちで加担した「私刑」から新しい事件を生むだけではないでしょうか。それでは問題は解決しません。


 本来、いじめや集団暴行で命を落とした事件を憎むなら、集団で1人あるいは少数をおとしめることをやめないといけません。ところが、「あいつらがやったなら俺たちも集団でやる」「集団なら何をやってもいい」と集団で抵抗できない人を選び、言葉を浴びせる。僕はこれを加害者への「憑依(ひょうい)」と呼んでいます。憎むべきはずの加害者と同じ行動を取っている。


 僕を「殺人犯」にした人たちと集団暴行の加害者は同じ価値観を持っていると思います。


◇いまだに続く「殺人予告」

 インターネットの言葉は生き続けます。書き込んだ人はその言葉にどこまで責任が持てるのでしょうか。僕のところにはいまだに「殺人犯」という言葉が来ます。「真実を話せ」「事実を言え」「なぜ自分をかばうのか」……。


 事実無根であると本も出版させていただき、こうして取材をお受けしたり、講演の依頼も頂いたりしてます。しかし、現実はまだ「殺人予告」が来ますし、「殺人犯」だと信じている人もいます。ぱっとインターネットで事件を調べて、僕が殺人犯だという偽の情報にたどり着き、信じ込むようです。発信できる立場にいる僕ですら、まだ払拭(ふっしょく)できないのだから、ネットの言葉は簡単には消えないというのがわかっていただけると思います。


     ◇        ◇


 昔の殺人事件に関与していたとする事実無根の書き込みに約10年間、悩まされてきたスマイリーキクチさんは2008年、ブログに悪意の書き込みをされたとして警察に被害届を提出。その後、警視庁は悪質な事例について、名誉棄損容疑などで摘発した。

出典:http://mainichi.jp/feature/interview/news/20150313mog00m040017000c.html

	

スマイリーキクチ

すまいりーきくち 1972年、東京都生まれ。お笑い芸人として活動していた1999年から10年以上、身に覚えのない殺人事件の犯人だとインターネット上に書き込まれ続けた。自身の経験をまとめた著書「突然、僕は殺人犯にされた」(竹書房)を出版。ブログでも積極的に発信している。

誰もが加害者になり、被害者になる。そうならないよう肝に銘じたいが、被害者になった場合は参考にさせてもらおう。
※<スマイリーキクチさん>ネット上の中傷対策をまとめた動画を公開 実践的な知識でアドバイス(毎日新聞)

	

ネット上の中傷対策をまとめた動画を公開 実践的な知識でアドバイス(毎日新聞)

ネット上の書き込みは言質になるので、データを保存する。ツイッターやフェイスブックでは虚偽の情報は否定するが、中傷した相手とは議論しない

これな

	

<スマイリーキクチさん>ネット上の中傷対策をまとめた動画を公開 実践的な知識でアドバイス(毎日新聞) - Yahoo!ニュース いつ自分にその災厄が降りかかるか分らないからね。こう言う体験談は貴重ですよ

	

<スマイリーキクチさん>ネット上の中傷対策をまとめた動画を公開 実践的な知識でアドバイス(毎日新聞) - Yahoo!ニュース  綺麗事だけじゃ何らの問題も解決しないもんなぁ。ケーススタディ的なもので対処法を知るのは大切だわ。

	

まさにプロ中のプロだな。しかし今お笑いやってないのかね、地味にボキャ天とか好きだったんだが - <スマイリーキクチさん>ネット上の中傷対策をまとめた動画を公開 実践的な知識でアドバイス(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

	

<スマイリーキクチさん>ネット上の中傷対策をまとめた動画を公開 実践的な知識でアドバイス(毎日新聞) - Yahoo!ニュース ここんとこのデマに開き直る人を見て思い出すのがこの人の事件。いつ誰がこうなってもおかしくないよ、ほんと。

	


センセーショナルな記事や健康記事、健康被害記事など、つい反射的にRTしてしまいたくなるけど、立ち止まってその記事の根拠を調べてみるのを心がけたいね。そうすることで自分も勉強になるし騙されにくくなるし、冤罪に手を貸さずにすむ。

	

<スマイリーキクチさん>ネット上の中傷対策をまとめた動画を公開 実践的な知識でアドバイス 今も似たようなことが繰り返されているし、自分だって「加担」してしまう可能性がある。

	

著者プロフィール
Sharetube