財務省が「改ざん」した森友文書全文、政治家の名前は削除
国有地の森友学園との取引を巡り交渉記録を改ざんした疑惑は、原文の公表で新聞社の捏造ではないことが明らかになった。
《3分でわかる》財務省が「書き換えた」森友文書、4つの要点はこれだ...
https://www.huffingtonpost.jp/2018/03/12/moritomo-mof_a_23383988/
野党は政治責任を追及、自民は佐川氏&昭恵氏の証人喚問を拒否
「官庁の中の官庁」と言われる財務省が、国権の最高機関である国会に提出した公文書を、決裁後に書き換えていた――。この事実は、日本中に大きな衝撃を与えた。財務省が公表した報告書がどんな内容だったのか、ここで4つの要点をふりかえっておこう。1 :「書き換え」は14文書
2:複数の「国会議員」の名前が消された
3:安倍昭恵・総理夫人に関する記述、全て削除
4:「日本会議」と安倍首相・麻生財務相に関する記述も削除
改ざんを指示したのは前理財局長佐川宣寿・前国税庁長官とされるが、なんといっても気になるのは全て消された安倍昭恵・総理夫人に関する記述
「特例承認の決裁文書(1)『普通財産の貸付けに係る承認申請について』」(平成27年2月4日)では、近畿財務局と森友学園との打ち合わせについて言及した部分が削除されていた。削除されていたのは、以下のような内容だった。
近畿財務局から森友学園に対し、資料提出を速やかに行うよう要請したところ、森友学園から(1)当初計画していた本年7月の大阪府立審議会への諮問を本年12月に変更したいので、その前提で対応してほしいとの要望とともに、(2)豊中市との開発協議を急ぐ必要があるため、大阪府が小学校新設に係る設置計画書を受理した段階で、近畿財務局から豊中市に「森友学園との本財産の契約を締結することを証する」旨の文書を提出してもらいたいとの要望あり。なお、打合せの際、「本年4月25日、安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから、前に進めてください』とのお言葉をいただいた。」との発言あり(森友学園籠池理事長と夫人が並んで写っている写真を提示) 。
出典:《3分でわかる》財務省が「書き換えた」森友文書、4つの要点...
<以上書き換えの前の文書>「安倍昭恵総理夫人〜」が消された。
さらに「書き換え前」の文書には、昭恵氏が森友学園で講演・視察した事実や、「安倍首相夫人が森友学園に訪問した際に、学園の教育方針に感涙した」と報じたとする産経新聞のネット配信記事も紹介されていた。ところが、「書き換え後」には、これらの内容も削除されていた。
昭恵夫人の名前が出てくるのは5カ所。「書き換え後」の文書からは、全て消えていた。
※関連記事:財務省、森友文書の報告書に安倍昭恵氏の名前 消された文言はこれ
NHK NEWS WEBでは書き換えられた全文書を掲載した(リンク)
「森友」文書 書き換え 財務省の調査結果 全文書掲載|NHK NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/news/special/moritomo_kakikae/
財務省が書き換えを認めた14の文書はあわせて78ページ。元の文書が削られたり、書き換えられたりした部分を一続きの文書や文言ごとに数えるとおよそ310か所に上りました。
本文リンク先の文末に全文のPDFリンクリストがある。
書き換え前の文書には安倍総理大臣の妻の昭恵氏など政治家やその家族の名前が数多く書かれていて、財務省や近畿財務局が森友学園と政治家などとのつながりを意識していたことがうかがえます。そして、こうした名前が書かれていた部分はこれまで開示されていた文書ではすべて削られていました。(青のラインが削除された記述)
このうち、昭恵氏の名前は国有地の貸し付け契約に関する決裁文書に添付された「これまでの経緯」という資料の中にありました。
削除される前は平成26年4月28日に行われた打ち合わせでの学園側の発言として、打合せの際、「本年4月25日、安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから前に進めてください』とのお言葉をいただいた」との発言あり(森友学園籠池理事長と夫人が現地の前で並んで写っている写真を提示)と書かれていました。さらに平成27年1月8日に森友学園が小学校の運営に乗り出すことを伝える新聞社の記事がインターネットに掲載されたとしたうえで、記事の中で、安倍首相夫人が森友学園に訪問した際に、学園の教育方針に感涙した旨が記載されると書かれていました。
また「森友学園の概要」をまとめた文書では、理事長だった籠池泰典氏が「日本会議大阪」に関与しているとしたうえで、この団体を説明する注意書きとして、国会においては、日本会議と連携する組織として超党派による「日本会議国会議員懇談会」が平成9年5月に設立され、現在、役員には特別顧問として麻生太郎財務大臣、会長に平沼赳夫議員、副会長に安倍晋三総理らが就任と書かれていました。