2013年にPlayStation 4をSony Interactive Entertainment(SIE)が発売してから5年近くが経過しており、PlayStation 4の後継機となる「PlayStation 5」の情報が一部リークされるなど、「近いうちにPlayStation 5が登場するのではないか？」と大きな注目を集めています。そんな中、海外ゲームメディアのKotakuが、PlayStation 5の見通しについてゲーム業界関係者から得られた情報をまとめています。
Sources: The PlayStation 5 Is Still A Ways Off
https://kotaku.com/sources-the-playstation-5-is-still-a-ways-off-1825152206

 PlayStation 4の発売から5年が経過しているため、インターネット上では「早ければ2018年にもPlayStation 5が登場するのではないか？」という期待混じりのウワサがささやかれています。SIEから公式の発表はありませんが、Kotakuの編集者であるJason Schreierさんが複数のゲーム業界関係者から話を聞いたところ、「まだ不確実な要素が多く、PlayStation 5が登場するのはしばらく先になりそうだ」という結論に達したとしています。

Schreierさんが2018年3月に接触した数十人のゲーム業界関係者のうち、2人はSIEのゲームハード計画をよく知っている人物であるそうです。2人は「PlayStation 5が2019年中に発売される可能性は非常に低いが、ゲームハードの計画は競合企業の動きによっても前後する」と語り、Microsoftや他の企業がゲームハードを発表する等の動きを見せれば、PlayStation 5の発売日がズレる可能性があるとしています。多年にわたるゲームハード開発計画においては、最も適した発売日を探って計画が左右されることは当たり前であり、PlayStation 5と言えども他社の動きを無視して発売されることはないとのこと。

多くのゲーム開発企業に対し、Schreierさんは電子メールで「PlayStation 5についての情報を知らないか」と調査を行っています。SIEのファーストパーティー製品を開発するゲームスタジオの従業員でも、「PlayStation 5について説明を受けていない」と回答してきたそうです。SemiAccurateの有料会員限定記事において、「早ければ2018年末にはPlayStation 5が発売されるかもしれない」という情報が流れましたが、もし2018年中にPlayStation 5が発売されるならすでに製造に入っているはずだと、SIEのゲームハード計画に精通する人物は笑い飛ばしたとSchreierさんは語っています。

また、同じくSemiAccurateの記事に記された「すでにSIEのファーストパーティーやサードパーティーのゲームスタジオに、PlayStation 5の開発用キットが配布されている」という情報も、決してPlayStation 5の発売が間近に迫っている証拠とはならないとのこと。「初期の開発用キットは、単にPlayStation 5のゲームを開発可能なCPUとGPUを搭載したPCに過ぎない」とSIEのゲームハード計画に詳しい人物は述べており、開発用キットと聞いてゲームハードのプロトタイプに近いものを連想することは間違いだとしています。

また、ゲームスタジオは新しいゲームハードのリリース前に、複数の開発用キットでの動作チェックを行います。Schreierさんが接触した大手ゲーム企業での開発経験がある人物は、「PlayStation 4がリリースされる18～24カ月前に使っていた開発用キットは、カスタムされたPCだった」と述べており、別の人物は「2013年11月にPlayStation 4がリリースされる1年前に、『Orbis』と名付けられた正式な開発用キットを受け取った」と語っています。

また、現在ゲームスタジオに初期の開発用キットがあったとしても、厳重に存在自体が隠匿されていると考えられており、開発用キットにアクセスできるグループは限定的だと考えられるとのこと。開発者たちはPlayStation 5がPlayStation 4で動作しないゲームをプレイできるマシンになることを期待しており、Schreierさんは2020年ごろのリリースを予想しています。