立ち技世界最強の格闘家 アーネスト・ホースト
打撃テクニック世界一のアーネスト・ホースト
アーネスト・ホースト(Ernesto Hoost、男性、1965年7月11日 – )は、現在のスリナム出身、オランダ国籍のキックボクサーである。
打撃系格闘技のヘビー級選手は、どうしてもパワーや重さ重視の戦い方が多いのですが、ホーストはとてつもないテクニックを持っています。以前、K-1ミドル級の世界王者であった魔裟斗さんが、テレビで言っておられました。
「打撃を習った中で一番ためになったのは、ホーストの指導だった」
魔裟斗さんが言うのだから、説得力が凄いです。
MAXで一番厳しい魔裟斗から頭を下げられるファイターの一人はホーストらしい。実際に魔裟斗にローキックやミドルキックの指導を行なったのも
ホーストらしいし、 この人の伝説ぶりがよく分かるよね。
他にも。自他共に認める重度の格闘技マニアの関根勤さんが、以前雑誌のインタビューでこのようなことを仰っていました。
「立ち技格闘技の完成形って、ホーストなんだよ。ホースト以上の技術はもう出てこないだろうね。あれが、キックボクシングの完成形なんだよ。仮にホースト以上の選手が出たとすれば、それは【ホースト+パワー】とか【ホースト+スピード】になるんだと思うよ」(言い回しなど細部は違うかもしれませんが、言っている内容は合っていると思います)
それくらいホースト選手はキックボクシングの技術が高いのですね。
突出した技術の高さから、ミスター・パーフェクトと呼ばれる。
ミスター・パーフェクトの異名は生半可ではもらえません。また、他にも「コンプリートファイター」とも言われていた時期もあります。
コンプリートというのは、「完成された」のような意味です。
悪魔王子の異名を持つ、ビッグマウスで有名なバダハリ選手ですら、ホースト選手に対しては以下のように言っています。
バダはホーストについて、「彼は戦術に長けている一方で、リスクを背負ってでも、その先にあるものを取りに行く闘争心を持った偉大なファイターだ。そこがレミーとは違う」
この試合、実はホースト側は3R判定決着の予定だったそうです。(おそらく数カ月後の試合のことまで考えて、試合で調整するつもりだったのでしょう)ですが、対戦相手のステファンレコ選手が、ホースト選手入場時にリングの上で、「ホーストダンス」を踊って挑発していたそうです。
その挑発に激怒したホースト選手は、判定決着を取りやめて、1RKOを狙ったそうです。
結果は見ての通りです。
当時のレコ選手は、世界中でベスト8に入るくらいの実力があり、決して弱い選手じゃありませんでした。
そのレコ選手相手に、これですから、強すぎますね。
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他にもあります。
ISKAフルコンタクト世界ライトヘビー級タイトルマッチ(2分12R)で、リック・ルーファス(王者/アメリカ)と再戦。9Rにパンチでスタンディングダウンを奪うと、11Rに右ハイキックでKO勝ちした。負けたルーファスは失神してしばらく立ち上がれないほどダメージを負っており、酸素マスクが必要なほどだった。
当時のリック・ルーファスは、世界トップレベルのキックボクサーです。
ボブサップの出現で、地に落ちてしまう評価
この試合はリアルタイムで見ていましたが、手に汗握りました。
こちらは二回目の試合です。
二度に渡りホースト選手をKOしたボブサップの評価は急上昇。日本中にビースト旋風を巻き起こします。
これらをみると、素人にKOされたホーストは弱いのでは?と思ってしまうかもしれません。
ですが、違うと思います。
理由は二つです。
一つ、よく試合を見るとホースト選手は前半サップ選手をボコボコにしています。
サップ選手の攻撃はホースト選手に一切当たってません。
体重が違いすぎたんです。
70キロくらいの体重差があり、パワー型ではないホースト選手の打撃にサップが耐えることができてしまったのです。
もう一つ。
このときのサップ選手が強すぎるということがあります。
実際、後年にミルコクロコップ選手がこんなことを言っています。
「あのとき俺がサップを止めてなかったら、今頃格闘技界がどうなっていたか分からない。」(細部の言い回しなどは違うかもしれません)
そう、格闘技に対する恐怖心が芽生えるまでのボブサップ選手は無敵状態でした。
当時、総合格闘技団体のプライドヘビー級のチャンピオンであったノゲイラ選手ですら、半殺し状態まで追い込まれていましたからね。(試合はスタミナが切れたサップからノゲイラ選手が一本取りました)
ミルコ・クロコップ VS ボブ・サップ
この試合以降、ボブサップ選手の失速は凄まじいものでした。ミルコ選手のパンチがよほど痛かったのか、打撃を怖がってしまうのです。
アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ VS ボブ・サップ
この試合以降、ブラジリアン柔術の広告には「あのボブサップを倒すことができた唯一の格闘技」と宣伝されていたのを覚えています。
全盛期のアーネストホーストの強さは尋常じゃなかった
当時、ワンマッチ最強と言われていたマイクベルナルド選手とのワンマッチです。2連打とか3連打というのは、キックの試合でよく見かけます。
ですが、ホースト選手の場合、なぜか10連打くらいを流れるように打ちます。
ホントにこの人の技術はヘビー級とは思えません。
ホーストがK-1チャンピオンになったのは、K-1の全盛期
ホースト選手がK-1で優勝していたのは、K-1が廃れていくずっと前のことです。全盛期と言ってもいいでしょう。
とくに99年の優勝は、とてつもない価値があるように思います。
出場メンバーは、
・ミルコ・クロコップ選手・武蔵選手
・ピーター・アーツ選手
・ジェロム・レ・バンナ選手
・アンディ・フグ選手
・サム・グレコ選手
・レイ・セフォー選手
とそうそうたるメンバーです。
しかも、この多くの選手が若く輝いていた時代ですからね。
後期のK-1の優勝とは重みが違います。
後年、ホースト選手自身もインタビューの中で、「99年の優勝は私の誇りだ」という趣旨のことを話しておられました。
2016年現在 未だに現役ファイターです
一度引退しましたが、その後現役に復帰しました。以前、ボクシングのマイク・タイソン選手が仰っていたのですが、「一度格闘技の魅力を知ってしまった奴は、二度とそこから抜け出せないよ」というようなことを仰っていました。
きっと、KO勝利をしたときなどは、とてつもない充実感を味わえるのでしょうね。
2016年で51歳になるホースト選手。
これからも、多くの人々に勇気と感動を与えていくことでしょう。
おまけ
趣味はカラオケらしく、「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」に出演したときは、吉幾三さんの「Dream」を熱唱しました。お茶目な一面がある方ですね^^
Dreamはこの曲です。ホースト選手がこの曲を歌った番組をリアルタイムで見ていましたが、なんだかとても笑えました(笑)
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