仕事の『やりがい』とは?「やる気」を持って働くための5つの見つけ方!
今の仕事に「やりがい」を感じられなかったり、人に「やりがい」は何かと聞かれたりしたら、即座に答えることができなったりすることはありませんか?「やりがい」とは何かわからない、見つけられない人も多いと思います。
しかし、仕事を続けていくためには、「やりがい」が見つからなければ、意欲も薄れてしまいます。やる気は「やりがい」がなければ湧いてくることはありません。
では仕事の「やりがい」とは何なのでしょうか。その「やりがい」を見つけるためには、どのように考えなければならないのでしょうか。
◆仕事のやりがいとは◆
まず、そもそも「やりがい」とは、どんなものを指すのでしょうか。「やりがい」の意味を考えてみます。
・「やりがい」の意味
言葉の意味は「物事をするに当たっての心の張り合い。しがい。」(『三省堂 大辞林』引用)とありますが、具体的にはどういうことでしょうか。仕事を枕詞に考えれば、「その仕事をするうえで喜びがある、もしくはその仕事の目的が遂行できればうれしい」ということになります。
もう少し具体例で考えると、「その仕事をやる前からワクワクしている」「仕事をするのが楽しみだ」「その仕事に携わることに幸せを感じている」「その仕事が終わればお楽しみが待っている」「その仕事は自分がやる価値がある」などでしょうか。
面接などの場合に聞かれる「やりがい」とは、このポイントで「うちの会社で何を求めているのか」を聞くための設問でしょう。
仕事で考えるとわからなくなったりしますが、上記の具体例の「仕事」の部分を、「遊び」や「旅行」などのプライベートな楽しみに置き換えてみると理解しやすいと思います。
特に子供や学生の頃の「運動会」や「遠足」、「学校祭」など、楽しかった記憶と重ねると、誰もが少なからず思っていたことではないでしょうか。
・あなたの「やりがい」とは
それでは仕事をしている今のあなたにとっての「やりがい」とは何でしょう。社会に出るとさまざまな利害関係が生じますから、「やりがい」を感じる「心の張り合い」も多種多様になります。
達成感という精神的要素や給料、報酬、出世、地位、また「かっこいい」「尊敬される」などの名声であるとか、「モテたい」「仲良くなりたい」などの異性からの賛美であるなど、十人十色ではないでしょうか。まずは自分の心に正直に、何をしたら自分はうれしいのか、どうしたら自分は楽しいのか、など書き出してみましよう。
「やりがい」は与えられるものではなく、自分が求めている「やりがい」を見つけるところから始まります。
◆仕事の「やりがい」を見つける方法
「やりがい」を自分で見つけるのは難しいことかもしれません。とくに仕事上での「やりがい」は、どのように見つけたらいいのでしょうか。「やりがい」を見つける5つの考え方を紹介します。
①仕事の存在価値を探る
仕事の「やりがい」を見つけるためには、まずその仕事にどんな魅力があるのかを探す必要があります。存在価値、大義とも言いますが、その仕事が世の中のどんな役にたっていて、何のためにある仕事なのか。うわべの業務ではなく、その仕事の本質を探ります。一例をあげてみると、携帯電話の販売業務では、このような大義が考えられます。
『初めて携帯電話を手にした時」の気持ちを覚えていますか。その時の感動と携帯電話であれをやろう、これをやろうとウキウキした時の気持ちを。
業務は携帯電話というモノを販売していますが、そのモノを介して相手の人生に幸せの可能性を広げているのがこの仕事の大義といえます。
今日も初めて携帯電話を契約してときめいている人がいるはずです。初めて持つ子供かもしれませんし、孫とメールするのを楽しみにしているおじいちゃんかもしれません。
その電話がつなぐものは人生です。
すべての仕事にはそんな存在価値、大義があります。まずはあなたのしごとの大義とは何か、探してみましょう。
②自分の役割を見つける
仕事自体の存在価値を見つけたらなら、その業務の中で自分の役割を見つます。仕事上の業務は通常、数々の作業(パート)に分かれていて、それぞれが役割を果たしてこそ、存在価値に結びつくからです。
例えば先程の携帯電話販売の例では、もしあなたが初めて携帯電話を契約して、商品の箱を開けたら包装袋が破れていました。どう思いますか。まして初めての記念すべき瞬間です。
悲しいと思いませんか。これでは存在価値がある仕事と言えるでしょうか。
つまり携帯電話を箱にしまうという業務もその仕事の大義を見ていないと、惰性やおざなりになってしまうのです。
このように、どんな些細な業務も、その積み重ねがなければ、存在価値のある仕事にはならないのです。
今の自分が担っている業務の役割を考えてみましょう。
③ゴールを設定する
人間はどんな楽しいことでも、つらいことでも永遠には続きません。まして「やりがい」を感じるためには明確なゴールが必要です。
マラソンは42.195Km先にゴールがあるから、山は頂上があるから達成感をやりがいとして進むことができます。
いつ終わるかわからない長距離走や、どこまで続くかわからない登山は不安でしかありません。
仕事を進める上でもゴールを設定しましょう。但し、最終ゴールだけではなく、ここで一区切りできるとか、ここまでやれば一安心だと思える短期、中期のゴールも想定します。
見えないゴールより目の前のゴール方が、やる気が湧いてくるからです。
④リセット出来る環境作り
一つのことだけを思い詰めても、廻りが見えなくなるだけで良い考えも浮かばず、仕事の効率も上がりません。前節で触れた短期ゴール毎や一日の終わり毎などに、一度すべてを忘れてリフレッシュすることも、次のスタートを切るために必要な事です。
スポーツやゲーム、飲みすぎない程度のお酒や映画や読書。
どのようなことでもいいのですが、外部から遮断されるくらい熱中できることが良いでしょう。
「やりがい」の要素の一つ達成感は、スタートからエンド、リスタートのメリハリがないと感じられません。このメリハリの振りが大きければ大きいほど、終わった時の達成感も大きく感じることができます。
⑤自分への褒美を見つける
「やりがい」の最もわかりやすいものが、自分への「褒美」です。「これが終わればこの褒美がある」「ここまでやればこの褒美をもらおう」「うまくいかなかったけど頑張ったから褒美にしよう」など。
理由やタイミングはいつでもいいのです。自分が自分に与えるご褒美なのですから。
物や食べ物、睡眠時間や自由時間、旅行や趣味でも何でもいいので、自分自身が心から喜べるご褒美を考えましょう。
頑張ったレベルに応じて、ご褒美をランク付けするのもいいでしょう。
もうお分かり頂いたかと思いますが、この最終説まで実践できたなら、この褒美こそがあなたが求めていた「やりがい」なのです。
◆「やりがい」が見つからなかったら◆
「やりがい」とは、人それぞれの価値観で違います。それ故、自分自身で見つけなくてはいけないものです。仕事に「やりがい」がある、ないではなく、自分のやりがい(楽しみや喜び)が、その仕事のどこにあるのか見るつけることです。
もし今いる職場で、「やりがい」が見つからないのであれば、転職も視野に入れてもいいのではないでしょうか。
仕事の大義は世のため人のためであったとしても、仕事の「やりがい」は自分自身のためです。「やりがい」の感じない仕事ほど辛いものはありません。
「やりがい」を見つけ、その仕事を全うすることこそ、社会人としての幸福なのではないでしょうか。