殿堂
よく考えると怖い話を集めました。 意味怖(意味がわかると怖い話)というやつです。 解説(ヒント)も載せてありますが、最初はヒント無しで考えながら読み進めた方が楽しいと覆います。 ゆっくりと、謎解き感覚でお楽しみください。
「どんな願いでもかなえてやろう。ただしひとつだけ、な」と魔神は言った。 ひとつだけ、か……。 富。いや、 名声。いや、 美女。いや、 絶対権力。いや、 不老不死。いや、 世界平和。いや、 究極の快楽。いや、 宇宙の真理の解明。いや、 悟り。いや、 時間旅行。いや、 超能力。いや、 他の生物に生まれ変わる。いや、 なんか漠然と「最高の幸福」。いや、 ……だめだ、決められん! 悩んだ末、おれは魔神にこう頼んだ。 「今挙げた中で、おれが本当に心の底から望んでいる願いをかなえてくれ!」 「わかった。それでいいんだな」魔神はそう言って消えた。 それから一年。いまだにあの時かなえられた願いが何だったのか、よくわからない。 もうすぐ戦争が始まる……。
解説 魔人は、「世界平和、嫌」と解釈してしまった。
解説 脳死、もしくは、心臓移植の可能性がある。
ある時ある男が死んでしまった。 彼には自分の想いを伝えられなかった女性がいた。 男は自分をあの世へ連れて行こうとする神の遣いに頼んだ。 「もう1度彼女と話がしたい」と。 神の遣いはダメだと言った。 死んだ人間は人間と関わってはいけないルールなのだ。 しかし男は食い下がった。 「伝えたいことがあるんだ! 一言だけでいい!」 そんな男を見た神の遣いは言った。 「そこまで言うのなら…しかしルールは破れない。だから人間に関わらずに彼女にメッセージ伝えろ」と。 男は必死に考えた…。彼女に想いを伝えたくて必死に… そして神の遣いに言った。 「彼女の家の時計を5つ止めて欲しい。彼女が時計が止まっているのに気付く毎に1つずつ」 「それだけでいいのか?」 「今から言う時間に、順番に止めて欲しい」 「わかった。時間は?」 「(1:11)(3:34)(4:44)(1:17)(3:33)だ。間違えないでくれ、彼女が時計が止まっているのに気付く毎に1つずつこの順番でだぞ?」 「わかった」 それから5日後、彼女の部屋には彼の写真が飾られていた。 その横には5つの時計が順番に並んでいた。
解説 携帯(ガラケー)で時計の数字を文字入力していく。 すると「あいしています」という言葉になる。
今日呪いのビデオというものを初めて見た 友達がビデオショップから借りてきたものだ 雰囲気を出すために部屋を暗くして見た 作り物だと割り切って見れば怖くなかった その後明かりを点け友達とTVゲームをして遊んだ ゲームに飽きて俺はパソコンをいじりだした 友達は用事を思い出して帰った 午前三時を過ぎた頃俺の名前を呼ばれた気がした 後ろを振り向いても誰もいない パソコンに向き直りサイトを行き来する また誰かに呼ばれた気がした 振り向いてもやっぱり誰もいない 少し怖くなってきた パソコンの電源を落として敷いていた布団に寝転がり目を閉じる また俺の名前を誰かが呼んだ 目を開けてもやっぱり何も見えない 呪いのビデオなんか見なきゃ良かったと思った
解説 目を開けても何も見えないのはおかしい。 誰かに目を塞がれているか、失明してしまったか。
解説 めきるぬ ↓ メキルヌ ↓ メル 木ヌ ↓ 殺 ↓ 殺す、殺した
解説 誰かが彼氏に成りすましている。
「それにしても、あなたS君と付き合い始めたってだけで女を敵に回してるっていうのに…ちょっとは自覚持ちなさいよ」 「あはは、この連休は彼と別荘地で二人きりなんて、皆にバレたら殺されるかもね」 「まったくもう…」 「しかも避暑地だから、夏が過ぎたらもう誰もいないの!いいよぉ、二人だけの世界って感じ?」 「もうシーズンオフみたいね、うるさいくらい鈴虫鳴いてるのが聞こえてるわよ」 「あ、聞こえる?そうなのよ、そっちはまだでしょ?ここはもう秋よ」 「まぁね…ところで、変な人とか熊とか気をつけなさいよ」 「大丈夫だって、携帯も通じるし」 「あ、ちょっとまって背中かゆい… ごめん、片手包丁でふさがってるの」 「ごめん、これから料理するところだった?」 「まぁそんなところかな、いいの、もう半分は済んだから」 「忙しいときに電話しちゃってごめんね、なんか彼の帰りが遅いから寂しくなっちゃって」 「いいのいいの、じゃまた後でね」
解説 鈴虫の音は、電話では拾えない。 つまり、包丁を片手にすぐ近くまで来ている。
解説 少女には手足がなかった。 大富豪は、少女をイジメて楽しんでいただけだった。
俺は、友人と一緒に夜道を歩いていた。 この道は、夜中になると幽霊が出没するっていう曰く付きの道で、正直俺はガクブルだったね。 暫く歩いていると、背後から足音がしてきた。 振り返った俺は卒倒しそうになったね。後ろから現れたのは、物凄く不気味な老婆だったからだ。 腰を屈め、髪を振り乱した凄い形相の老婆。 うわあ、あれ幽霊じゃね? あの不気味な雰囲気、絶対この世のものじゃないって。 俺は、老婆から目を伏せようと努力した。だが、そう思えば思うほど、恐怖と同じくらいの好奇心で、俺は背後からゆっくりと歩いてくる老婆を何度も振り返って見てしまった。 そして、俺は信じられない瞬間を目撃してしまったんだ。 前方からやってきた女子高生が、俺達の横を通り過ぎると、まっすぐ老婆の方へ歩いていった。 お互いに相手が見えない様子で、避ける様子もなく歩き続け、やがて二人はぶつかり――老婆は、良く出来た特撮のようにスーッと女子高生の身体をすり抜けた。 俺は、思いっきり悲鳴をあげてその場を逃げ出したね。 あの老婆は、やっぱり幽霊だったんだ。最初からおかしいと思ってたんだよ。最初から異様な雰囲気で……。 「おいおい、どうしたんだよ。」 追いかけてきた友人が尋ねてくる。俺は、うわ言のように呟いた。 「出た……。出たんだよ、幽霊が……。あの、婆さんが……。」 すると、友人は思わず噴き出し、笑い転げてしまった。 背後からのろのろとやってきた老婆に、友人は普通に挨拶しているし、近くでよく見ると意外と何の変哲もない、普通のお婆さんだ。 「あの人はうちのアパートの大家だよ。見た目ちょっと怖いけど、幽霊どころか当分死にそうにないくらい元気なババアだって。」 何だ、怖がって損したぜ。何が幽霊が出る道だよ、怖がらせやがって。
解説 女子高生が幽霊だった。
解説 なぜ、通り魔だと断定できる?
さて、そろそろ出かけるか 時計を見ると昼過ぎだった あー、まだ顔洗ってなかった めんどくさいけど仕方が無い 洗面所の水を出してジャバジャバ顔にかける 洗顔料を指の上に乗せ、泡立てて顔に広げ マッサージしながら洗う コポコポと排水溝に流れていく水の音が響く ちと水流しすぎたな・・・そろそろ洗い落とすか 手探りで水を探す あ、あれ? どこだ? 手に水がなかなか当たらない 泡が目に入るのをこらえながら、直接目で探す 蛇口、蛇口・・・どこだ? ああ、蛇口あった 蛇口をひねって水を出す 水を顔にかける・・・やっと洗い落とせた 顔にタオルをあて、水気を切る あ・・・なんか洗面所の鏡見るのが怖いな ヒゲまだ剃ってないけどいいや そのまま逃げるように家を出た
解説 なぜ、鏡を見るのが怖かったのか? それは、自分で水を止めてないのに、水が泊まっていたからである。 つまり、誰かが蛇口をひねっていた。
いつも車で山沿いの道を走るんだけど その道は夜通ると暗くて見通しが悪いのであまり好きじゃない おまけに道幅が狭くて通りにくい でも家に帰るには近道になるので仕事が遅くなったときはよく通る 先日土砂降りの雨の中どうしても見たいテレビがあって急いでいたのでその道を通った よく見ると路上に石が散らばってる 「ヤベぇ・・・土砂崩れか?」俺はビビッてスピードをあげたらドン!と衝撃 ちょっと大き目の岩に乗り上げたようだ ガガガッと乗り上げて抜けることが出来たがカラカラ音がするのでその先にあった店の駐車場 で降りて点検してみたらバンパーがへこんでた・・・おまけにずぶ濡れでテレビにも間に合わなかった 次の日、車はディーラーに取りに来てもらい修理に出しバスで行ったんだが また見たいテレビがあったんで会社の営業車で近道して帰ることにした そしたら今度は渋滞してる・・・orz・・・なんだよ・・・と思ったら検問してた どうやら昨夜ここら辺で轢き逃げ死亡事故があったらしい 結局またまたテレビに間に合わなかった あの道は俺にとってどうも相性が悪いからもう通らないようにしよう
解説 岩に乗り上げたのではなくて、人を轢いた(人に乗り上げた)。
解説 一文字目を縦読みすると、「こんどはにがさない」になる… (スマホからだと縦読みしにくいかも)
解説 「俺」が渡る一時間以上前に、吊橋は倒壊している。 おそらく、「俺」は死んでいて、発見された身元不明の死体は「俺」である。 音信不通になっていた友達は、すでに死んでいたと思われる。
解説 「もういいかい?」「もういいよ」 友達の鬼は、まだ空き家内にいる。
解説 鍵が閉まっているため、友達は玄関から帰っていない。 まだ室内にいるか、窓から出入りしたか…
解説 「ベタベタベタベタ…」 ↓ 「食べた食べた食べた食べた」
もう俺の息子が死んでから…いや殺されてから3年になる。 包丁でめった刺しにされた息子の死体が発見されたが、発見当初は犯人が誰なのか分からず警察は苦戦していた。 しかし発見から2週間後、隣に住む一人暮らしの男が逮捕された。 その男の家の庭から息子の血が付いた包丁が発見されたみたいだ。 「やっとか・・・」 警察は何やってんだと苛立っていた俺は男の逮捕に安堵の溜息をついた。 男は事件の冷酷さと惨忍さから死刑を宣告された。 しかし当然ながらこんな事で死んだ息子が報われる訳はないのである。 もし今俺が一つだけ願いが叶えられるなら、間違いなくこの犯人を生き返すだろう。 ん?なんでかって? 俺の息子が味わった痛みと同じ苦しみを与えて、この手であいつを殺してやるためさ。
解説 普通なら、もしも願いが叶うなら「息子を生き返らせる」はず。 それなのに、「俺」は隣の男を殺すことばかり考えている。 本当の犯人は、「俺」だと考えた方が良さそうだ。
ついさっき、彼女と喧嘩をした。 理由は些細な事で、彼女に何も告げずにツルツルのスキンヘッドにしてしまった事が原因だ。 その小さな言い合いだけならまだ良かったが 昔の浮気話を持ち出してくるなど別の文句に摩り替えて攻撃してきた為に、いつになく激情してしまい我を忘れて手を出してしまった。 今、女に初めて手を出してしまった事に動揺し頭を抱えてウロウロとリビングを歩き回っている。 隣の和室では彼女に寄り添った愛犬のマルチーズが、慰めるかのようにクーンと鳴いている。 暴力は絶対に許さないと言っていた彼女の言葉が、今更になって思い出された。 どうしよう。もう終わりだ。 抱えた頭を振って髪を掻き毟りまくっているこの現状 俺はどうしたらいいですか?
解説 「俺」に髪があることから、スキンヘッドにされたのは彼女だと思われる。
今日、友人の家に泊まりに来た。 友人の両親は旅行、兄は彼女とデートで今夜は帰らないらしい。 「この家に夜一人で居るの、怖くてさw」と友人。 確かに友人の家は古い日本家屋で、夜一人だと、不安になるかもな、と思った。 俺はPS3をやってて、友達はベットに寝転がって俺が持ってきた漫画を読みふけってた。 お互い夢中だったので、時計は確認しなかったが、だいたい1時過ぎ頃のこと。 友人の部屋のフスマが、ひとりでにス・ス・スーっと開いた。 「うぉわーーーー!」俺は思わず叫んでしまった。 ベットの上で友人が笑い転げている。「なんだよww叫ぶなよw よく見てみろ、ペイ助だよ」 ・・・よく見ると一匹の猫がフスマの隙間から入ってきた。友人家の飼い猫、ペイ助だ。 この猫は頭が良く、勝手にフスマを開けてしまうのだ。 過去にも何度もコイツに驚かされた。また驚かされたよ。 ペイ助はノンキに俺の近くで寝転がった。 気を取り直して、俺はゲーム、友人は漫画にそれぞれ熱中しはじめた。 それから何十分か経った頃・・・ またピタリと閉まっているフスマが、ス・ス・スーっと開いた。ペイ助だ。 「またオマエかぁw」「いつの間にか部屋から出て行ってたんだな。気づかなかった。」 今度は驚かされないぞ。まったくこの猫ときたら・・・。
解説 猫は、ふすまを開けることは出来るかもしれないが、閉めることは出来ない。
今日は父さんが帰ってくる日だ。 父さんは船乗りで家にあまりいないから、帰ってくるときはすごくうれしい。 にこにこ顔の父さんを久しぶりに見ると、僕も弟もつられてにこにこ笑ってしまう。 母さんもとても楽しそうで、父さんのいる間はテーブルにごちそうがいっぱい並ぶ。 お休みが終わるころ、父さんは僕と弟をかわるがわる抱っこすると、「大きくなるんだぞ!」と言って、また船の旅に出る。 僕も弟も、父さんに会えるのがとても楽しみなんだ。 哀しい知らせが入った。 父さんの乗っていた船が沈んで、父さんは二度と家に帰れなくなったという。 僕と弟は泣いた。 父さんがいない間だけだから、我慢できたのに。 最悪なことに、今日から僕らは夏休みだ。 僕と弟は、もう秋を迎えることはできないだろう。
解説 僕と弟は、母親に虐待されている。
「どっすーーん!!! 2階から大きな物音が聞こえた。 え!?何の音!? 今、2階には父がいるはず。そういえば、今日は朝から調子が悪そうだった。いやな予感がして、2階に駆け上がる。お父さん、まさか倒れたりしてないよね!? ダダダダ…! ガラッ…! 「お、お父さん!大丈夫!!?」 『おぅ!ミキ!悪い悪い、お父さん椅子から落っこちちゃった!ハハハ』 えぇ? ジャージ姿の父は思いっきり尻餅を付いている。 側にはネクタイが。なんだろ?まぁいいや。 「もぅ、なんだぁー、びっくりしたぁ。腰とか打たなかった?」 『ははは、ごめん、ごめん、大丈夫だよ。恥ずかしい所を見られちゃったなぁー!』 「本当だよ!もぉ、気をつけてよーw」 なんだぁ、お父さんったら。何ともなくて良かったぁ。 安心すると、尻餅を付いて恥ずかしそうにする父の姿が急におかしくなり、私は笑いをこらえながら父の部屋を出た。 お母さんが帰って来たら教えてあげよ!きっと爆笑するね!」
解説 お父さんは、ネクタイで自殺しようとしている。
Aは不思議な日記を手に入れた。といっても普通にデパートで買ったものだが。 書き込むと何日後かに返事がくるのである。 最初は誰かの仕業と思ったが一人暮らしのこの家に誰かを入れた覚えはない。 しかも押入れの奥や駅のコインロッカーに入れてもちゃっと返事が返ってくる。 自分しか知らないエロ本の隠し場所とかでも同じだった。 はじめは気味が悪かったが、 昔母親から虐待を受けていて対人恐怖症気味で友達の少ないAには 唯一の友達ができた気分で、色々と質問して親しくなっていった。 共通点も多い。性別は男で身長体重もほぼ同じ。 なんと言ってもそいつも、昔母親から虐待を受けていたらしい。 だが俺は虐待されている記憶があまり無いから大丈夫だが、 そいつはそうでは無いらしく、もっと深刻な状況らしい。 親近感を覚えた俺は「一緒に頑張ろうぜ!」と書いて返事を待った。 しかし三日後、期待してない返事が来た 「その程度で済んでいるお前が許せない」というのである。 驚いて「え、なんで!?」と返してまた返事を待った。 すると震えた字で「ぜったいにころしてやる」と返事が来た。 Aは三日後に自殺した。
解説 Aは二重人格だった。
先日あった嫌な話。 自転車に乗ったDQN女が、自転車のハンドルを腕にぶつけてったが、 謝らずに先の信号まで走って行った。 運転しながら携帯で話すとか、器用だがどんな神経してるんだと思ったね。 文句を言いたかったが、 チキンな俺は何もできずにそのまま同じ信号を待っていた。 まだ話してるんだけど、声がでかいから丸聞こえだった 「きゃはははは、まじで、きもー!!」 「えー、やだし、あいつくせーじゃんwww」 「わかった、すぐいくー」 とか話してた。 電話切った後もメールいじってたみたいで、カチカチやってた 俺、ここで靴のひもがほどけてるのに気がついて、右足前に出して結びなおしてたんだ。 トラックが過ぎ去ったと思ったら、目の前に轢かれた女が横たわってた
解説 俺が右足を前に出したため、女は信号が青になったのかと勘違いをした。
俺が高校の頃、友人がジャージ姿で一時間ほど遅刻して学校にやって来たことがあってさ 遅刻の理由聞いたら 『通学中に田んぼに落ちて一度家に着替えに帰っていた』って。 その時は皆でバカにして笑ってたんだけど、 どうも昼過ぎになって学校が妙に騒がしくなってきたんだよ。 クラスの女子に聞いてみたら 『ついさっき、隣町で女性の死体が見つかった』って言う話なんだよ。 で、その隣町っていうのが、その友人が落ちた田んぼの近く っつーかそいつの通学路なの。 家に帰ってから、詳しくニュースとかで見てみたら、その女性が殺された時間ってのが いつもそいつが毎朝そこを通ってる時間なのな。 翌日、みんなで『お前、田んぼに落ちてなかったら、殺人事件に丁度巻き込まれてたな~』ってヒヤヒヤしてたんだ。 これって怖くね?
解説 友人は田んぼに落ちたんじゃなくて、返り血を浴びたため着替えてきた。 つまり、犯人である。
解説 冷蔵庫は内側からは開かない構造。
解説 下半身全裸だった。
「うわっ、ゴキブリだ!」 「何ビビってんだよ。」 「俺ゴキブリだけはマジで無理なんだよ。」 「汚い家で悪かったな。そんなに嫌なら俺が殺してやるよ。」 「よくゴキブリ出るのか?殺したことあるの?」 「たま~に出るかな。殺すのは今日が初めてだけど、まぁ大丈夫だろ。」 「待て!汁とかたくさん出るんじゃねぇ?カーペット汚れるぞ。」 「当たり前だろ?後の処分のほうが大変なんだから。刃物使わなきゃ血とか内蔵とか出ないように殺せるだろうけど初めてだからなぁ~。」 「刃物じゃなくても新聞紙とかで潰したって出るだろ?なんか申し訳ねぇな。」 「気にするなよ。お前は友達だしせめて痛くないように一発でやってやるからさ。覚悟はいいか?」 「おう。」
解説 ゴキブリではなく、友達を殺そうとしている。
解説 ビデで妊娠することはない。彼女が浮気していた。
解説 メールの部分部分を斜め読みしていくと以下のようになる。 お れ は か 俺 え し れ に な そ い お う 前 は く る な 「俺は帰れない 俺死にそう お前は来るな」。
解説 その病気は、新しく発見された病気である。 つまり、治療法はわかっていない。
俺の、同棲してる彼女の話だよ。 彼女は物理学を専攻している大学院生。凄く優しくて健気な娘なんだ。 俺がどんなに酔っ払って暴力を振るおうと、彼女の大事にしてるものをぶっ壊そうと文句一つ言わない。 本当に、我慢強くて優しい娘だよ。それどころか、彼女は俺を凄く愛してくれてる。 俺が物凄く短気な性格だから、この前彼女はライターをプレゼントしてくれた。 イライラしたら煙草を一服吸って落ち着いてね!! って。 な? 優しい子だろ? さっき、彼女は俺の大好物のホットケーキを焼いてくれるっていって、たくさん小麦粉を買ってきてくれた。 買い込みすぎだろwww っていうくらい、大量の小麦粉を。 しかも、買い過ぎで持ち運べなくて床に落としちゃってるの。袋が破けて小麦粉が部屋中に飛び散って、何か物凄く煙たくなってる。 彼女は慌てて、「雑巾買ってくる。」とか言って外に飛び出して行っちゃうし。うん、ドジなところもまた可愛いんだよ。 ……それにしても、ちょっと遅いな。雑巾一枚買って帰るのにいつまで掛かってるんだよ。 イラつくぜ。……おっと、イラついちゃ駄目だ。ここは落ち着かなくちゃな。
解説 彼女は「俺」を粉塵爆弾で殺そうとしている。
まさかホントに効果あるとは思わなかったなぁ。 呪いの人形なんてあるんだ。 呪う相手の名前と持ち物の一部でもあればいいんだもん。 簡単なもんだ。 いつも人のこと見下げたような態度でむかついてたんだよ、あの女。 人形の足をペキッと折ってやったら、階段から落ちて骨折してやがんの。 そういや、クラス中に俺のことキモイってメール回してたはずだ。 クラスの女中が俺のことバカにしてるに違いない。 全員に思い知らせてやらなきゃいかんなぁ。 なぁに、人形はたくさんあるんだ。 一人ずつ、順番に痛い目にあわせてやる。 おもしろいなぁ、気持ちいいなぁ。 毎日一人ずつどこかしら怪我していく。 クラス中けが人だらけだ。ケケケ いやぁ、参ったな。 人を呪うと自分に返ってくるんだなぁ。 まさか、自分が宿直の日に職員室が全焼しちまうなんてなぁ。 持ち物全部職員室に置きっぱなしだったから 通帳からなにから全部燃えちまった。 やれやれだ。
解説 自分の持ち物と人形が燃えてしまっているため、自分も近々焼死する。
スーパーで買い物していた男が、ドッグフードを2缶持ってレジの所へ行った。 キャッシャーが尋ねる、「犬を飼ってらっしゃるのですか?」 「ええ、そうですよ」 「犬はどこですか?」 「家ですよ」 「申し訳ありません。犬を確認しないことには ドッグフードはお売りできないんですよ。規則なんです」 次の日、その男はキャットフードを持ってレジに並んだ。 「猫も飼ってらっしゃるんですか?」 「ええ、でも家に置いてきてますけど」 「申し訳ありません。猫を確認しないことにはお売りできないんです。規則なんですよ」 また次の日、その男は紙袋を持ってレジに並び、キャッシャーに言った。 「ちょっとこの紙袋に手を入れてみてくれないか?」 「何かしら、温かくて軟らかいものが触れたわ」 「今日はトイレットペーパーを買いに来たんだ」
解説 紙袋の中には、ウンコが入っていた。
「ただいま~」 私がランドセルを背負ったままリビングに入ると、知らない男の人が食事テーブルの椅子に腰掛けていた。 その男の人は見た感じ二十代前半くらい。机をジッと見たまま黙り込んでいた。 「お客さん?ってことは…」 「そうよ、お客様がいらしてるから今日はごちそうよ」 エプロン姿のお母さんが、晩ご飯の下準備をしながら言う。 私は嬉しくて万歳し、ピョンピョンとジャンプをして喜んだ。 「やったー!ね、ごちそうって何?」 「そうねぇ、お刺身にしようかしら。ほら、晩ご飯の用意するから部屋にいってなさい」 「うんっ、わかった!」 元気よく返事をしてニコリと笑った。それに釣られてかお母さんも、ニコリと笑い返してくれた。 私はランドセルを部屋に置きに行くために、リビングを後にした。
解説 「ご馳走」というのは、お客さんのことである。 つまり、お客さんがこの家族に食べられてしまうのだ。
俺が子供の時、ひいばあちゃんが言った。 大正五年生まれのウメばあちゃんだ。 ウメばあちゃんは、生まれてすぐにお父さん(源次郎さんという名前だ)が失踪して、 苦労したらしい。 ウメばあちゃんのお母さん、つまり俺から見たらひいひいばあちゃんにあたるヤスばあちゃんは、 気が強くて、世間からつまはじきにされていたらしい。 「あたしたちはほんといろいろ嫌がらせされたねえ。ずいぶんひどいことも言われたし」 「どんなこと?」 「おっかさんが嘘つきだとか、自分の亭主を殺したんだろうとか。もちろん、あたしゃそんなこと信じてないよ。おっかさんはやさしい人だったよ」 「ふうん、ずいぶんひどいことを言われたんだねえ」 「そうさ、あいつら何にも知らないくせにおっかさんのことを人殺しだなんて。どれ、おまえに見せてやろう。あたしのおとっさんはね、大陸に行ってたのさ」 そう言って、古い便箋を取り出してきた。そこにはこう書いてあった。 『ヤス、ウメ。 突然いなくなってしまって済まない。実は今、大陸にいる。詳しくは言えないが、お国の仕事だ。 今、おまえたちも知っているとおり、第一次世界大戦の真っ最中だ。 私は国の仕事で大陸の情勢を調べなければならない。危険な任務だ。 もしかしたら生きては帰れないかもしれない。 もし私が帰れなくても、おまえたちは強く、しっかり生きていきなさい。 ヤス、ウメのことを頼む。 大正七年一月』 「あたしも大人になった頃だね、どうかしてたんだろうね、おっかさんに本当はおっかさんがおとっさんを殺したのかって聞いたんだ。 そうしたら、おっかさんがこの便箋を見せてくれてね。お国の仕事だから今までおまえには言えなかったけど、おとっさんは死んだとしても国のために死んだんだよ、って言って」 でも俺は気づいてしまった。 そのことは、ひいばあちゃんには言えなかった。
解説 戦争をしていた当時は、大戦争と呼ばれていたらしい。 つまり、手紙は偽物。
解説 今月はまだ2時間。 2時間のうちに非通知電話が20回。
俺の友達にKというオカルト好きがいた。 ある日Kが俺に見て欲しいものがあると言ってビデオテープを渡してきた。 なんでも幽霊がでるというある廃トンネルに真夜中にネットで知り合ったオカルト仲間とともに行ったらしく そのトンネル内をKが撮影したものらしい 見てみるとKとオカルト仲間達が薄暗いトンネルをライトで照らしながら歩いていた。 するとKが 「そこで止めてくれ」 俺は慌てて一時停止ボタンを押した。 「左端の方をよーく見てくれ」 見てみると子供が背中を向けて立っていた かなり不気味だ… 「言っとくけどやらせじゃないマジだぞ」 なんか胡散臭いな~と思いつつこのビデオを別の友達に見てもらおうと思いKからビデオを借りた。 そして友達に先入観無しに見て欲しかったので何の説明もなく「見て欲しい」と渡した。 その晩から友達から電話がかかってきた。 「ビデオ見たよ心霊スポットを撮影したんだろ?」 「そうKが撮ったんだ。何が写っているかわかった?」 「子供だろ?あれなんか胡散臭いよな」 「そうそう、あれたぶん人形か何かだな」 「まー不気味であることは変わりないけどね。なんかすごい目が光ってた」 「でもKはやらせじゃないって言い切るだろうな」 「アハハハハ」 と言いつつも内心あれは本物かもと思っている俺だった。 友達もきっと同じ気持ちのはず。
解説 「俺」が見たときには、背中を向けて立っていたはずなのに、Sが見たときには目が見えている。 つまり、映像の中で動いている。
解説 先生が女の子を監禁し、死ぬまでずっと観察していた。
大学生になって念願の一人暮らしを始めた 立派ではないけど俺の城だ 自由って最高! ・・・だけどひとつだけ気になることがある 3ヶ月たつが隣の住人を見たこと無い たしか入居してるって不動産屋が言ってたけど・・・なんか気味が悪い・・・ 更に気味が悪いことに夜中になるとその部屋から女の押し殺したような笑い声が聞こえる 毎日決まって3時ぐらい・・・ヤバイ女でも住んでんのかな? ある日体調が悪く大学をサボっていたら不動産屋が新しい客を連れてきたのが窓から見えた そこで隣の入居者についてちょっと聞いてみた 『ああ、隣は君と同じ歳の男の子だよ、同じ大学の子じゃなかったかな?多分今いるよ』 俺は思いきって挨拶しに行くことにした 「こんにちはー、隣のものですけど・・・」 『はーい、なんですか?』 (お、いた!)出てきたのは普通の男だった 「いやー、なんか越してきて一度も会ってなかったんで・・・なんか不動産屋から同じ大学とも聞いたんで・・・」 『ああ、君も○△大学なんだ、これから宜しく!俺いつも遅くまで居酒屋でバイトしてるからあまり家に居ないんだけどね』(なんだそういうことねw) 俺たちは他愛も無い話をした 「そういやあ時々女の子の声するけど・・・」 『ああ、彼女同じバイトなんで一緒に仕事入った日は時々終わってからこっちに来てるんですよ』(マジかよ!?うらやましいなあ・・・) 「ふーん、そうなんだ、じゃあ彼女さんに宜しく」 『もし良かったら今度一緒に部屋で酒でも飲みましょう!そっちの彼女が来てる時に』(チクショー・・・俺彼女なんかイネーよ・・・)
解説 隣の部屋の人と「俺」は、同じ笑い声を聞いていた。 だが、お互いに違う。 つまり、笑い声は壁から聞こえているということになる。
ある山のふもとにある町では、火山活動の影響で稀に有毒ガスが噴出することがあった。 有毒ガスは空気より重いため、町外れの窪地に溜まる。 過去に何人もの人がその窪地で命を落としていたため、町では有毒ガスの 噴出が観測されると鐘を鳴らすのが慣わしとなっていた。 そんなある日、鐘が鳴らされるとある婦人が血相をかえて町の護衛団を訪れた。 「私の娘がいない。知らずにあの窪地に行ってしまったのかもしれない。」と。 護衛団が防護マスクをつけ出陣の準備をしていると、一人の老人が訪れた。 「鐘が鳴る前に、窪地に虫取り網と虫取りかごをもった子供が走っていくのを見た。」と。 護衛団は二人を救出すべく、窪地を懸命に捜索した。 結果、一人の遺体のみが発見された。
解説 「虫取り網と虫取りかごをもった子供」が男の子だとは書いてない。 つまり、女の子が虫取り網をもって窪地に行ってしまったのだ。
俺は腐れ縁で付き合っていたカノジョを殺すことにした。 高校生時代から、永年連れ添ってきた女なんだが最近結婚しろとかウザいからな。 でも、最近の警察は優秀だから、下手に証拠とか残すと捕まりそうだ。やっぱり殺人は俺には荷が重い。 そんな時、昔の友人に呼ばれ、家を訪ねてみた。Kという奴で、今は人気推理作家として名の売れた存在だ。 高校生時代はあいつは根暗な奴で、しょっちゅうイジメの対象にされていたな。ま、主にいじめてたのは俺とカノジョなんだけどさw だってウザかったしwww Kは、でも笑顔で俺を迎えてくれた。昔の恨みは忘れているようだし、最近喧嘩で作った俺の頬の大きな切り傷についても何も聞いてこなかった。ま、俺もその方が嬉しいけど。 一緒に茶を飲みながら、俺とKは語り合った。主にKの仕事の内容。 俺が「推理作家って、どういう風にストーリーを考えるんだ?」と尋ねたら、Kは笑顔で答えてくれた。 「今考えているのは、男が女を殺すストーリーさ。男は女を自分の家で刺し殺すんだ。その後、『外出先から帰ったら家に死体が転がっている』と警察に通報するのさ。」 「でも自分の家で殺したら足が付くだろ。それにその後警察に通報って……。」 「そこがその犯人の頭の良いところでさ、警察もまさか犯人がそんなバレバレの行動をするとは思わないだろ?だから男は容疑の圏内から真っ先に外れるって寸法さ。」 「なるほど。男は他に何か気をつけることはあるかい? 完全犯罪を狙うなら。」 「ふむ。例えば、凶器の包丁は近所のスーパーで堂々と買うこと。下手に顔を隠した方が怪しまれるんだよ。 そのナイフにはしっかり指紋を残すこと。警察はその指紋がお前のものだなんて考えもしないし、かえって操作を混乱させられる。」 さすが、推理作家のKは言うことが違う。俺は、その計画でカノジョを殺すことに決めた。 俺は帰り際に、意味深にKにこう言ってやった。 「ありがとう。お前と話していて気が晴れたよ。」 何もわかってないKは笑顔でこう答えた。 「それほどでもないよ。あくまでも俺は推理小説のネタを話しただけさ。」
解説 警察に捕まるように、わざと間抜けな手口を教えている。
近所の開業医が病に倒れた。 我が家では、親子2代に渡って世話になった医者だ。 俺は残念ながら、母親の死に目に会うことはできなかったが、 母親の最後を看取ったのも、その医者だった。 見舞いに行くと、1本のカセットテープを渡された。 医「君のお母さんが、死に際に録音したカセットだ。」 俺「なんで今まで・・・。」 医「墓まで持っていくつもりだったが、今の君なら乗り越えるだろう。」 カセットテープなんて前時代的な代物、見るのも初めてだ。 幸い、古いAV機器を収集している友人がいるので、頼むことにした。 友「これが巻戻し、再生、早送り、一時停止、停止。」 友「で、この赤いボタンが録音だから、押さないように。」 友「カセットの爪を折っておくと、録音できないようにできるぞ。」 友「爪を折ってしまっても、セロテープを貼ると録音できるんだ。」 友「更に、このボタンが押してあると、ぎゃ!」 いつ終わるとも知れない友人の説明に、うんざりしていた俺は、 半ば強引にカセットデッキを奪い取った。 俺「おう、それだけ聞けば十分だ、悪いが借りていくぞ。」 友「いいけど、大切に扱えよな!」 早速、家に帰って再生してみると、 ガタガタと騒がしい音が入っていた後、 しばらくして人の声が聞こえ始めたが、 はっきり言って、意味不明だ。 「えにせにせにせにす いのなねさわいそまみ あべれかねらむえあせあも いうきなげあも」 後日、その真意を知ったとき、 俺は本当に悲しかった。 テープを逆向きに入れている。 つまり、流れた声は逆再生された物である。 「えにせにせにせにす いのなねさわいそまみ あべれかねらむえあせあも いうきなげあも」 をローマ字表記に直すと 「ENISENISENIS INONANESAWAISOMAMI ABEREKANERAMUEASEAMO IUKINAGEAMO」 逆から読むと、 「お前が憎い お前さえ生まれなければ 今も幸せなのに 死ね死ね死ね」 となる。
解説 解説は必要ないであろう怖い話。
解説 少年が生き残るためには、無言を貫き通すか、「俺は殴られて殺される」と答えるしかない。 数学問題である。
解説 最後に発言した患者は、自分のことを神様だと思っている。
解説 生後1か月の赤ん坊に飴を舐めさせたら、喉につかえてしまう。
解説 休刊日だから、玄関にいるのは新聞配達員ではない。
ある男女がワインを飲みながら暖炉の前でくつろいでいた。 すると、男が突然泣き始めた。 「ああ、僕はこんなに幸せでいいのだろうか。僕は今までに3人の妻を亡くしているのに」 女は男の傍に行き、男を慰めた。 「大丈夫よ。あなたには幸せになる権利があるもの。でも、奥様はどうして亡くなられたの?」 男は泣きながら女の言葉に答えた。 「最初の妻は、心臓発作で。二人目の妻も心臓発作で亡くなったんだ」 「お気の毒に……じゃぁ、三人目の奥様も心臓発作で?」 男は涙を拭いながら言った 「いや、階段から落ちて首の骨を折ったんだ」 女は言った 「まぁ……お酒に酔って?」 男は言った 「いいや、彼女だけは酒が飲めなかったんだ」
解説 心臓発作で亡くなった妻たちは、ワインに毒を盛られた。 ワインを飲めなかった妻だけは、階段から突き落とした。
運送会社の配達員をしていた頃の話。 いつも通り昼間の配達にまわっていた。 それは繁華街の路地裏にある、築うん十年も経ってるであろう古くて人気もない雑居ビルに行った時のこと。 真夏だったし割と上階へ登らなければいけなかった為、つい怠けてエレベーターを使おうとした。 ボタンを押すと、すぐ扉は開いた。 と、突然女性が酷い顔をして「うわあああ」狂った様に叫びながら飛び出してきて、思わず後退りした。 その女性はそのまま繁華街へと走って消えた。 何だろう、ヤクザに酷い事でもされたか?ラリってるのか? こんな湿っぽい雰囲気のビルだ、中で何がやってるかわからない…。 恐る恐るエレベーター内を覗いて確認するが何も無い。 階段から人が降りてくる気配も無い。 不気味だな、さっさと荷物置いて出よう。 そう思いながらエレベーターに乗った。 宛先は8階。 おかしい。 ボタンがひとつしかない。
解説 内側から開かないエレベーターだった。
電話帳をめくっていると 台所から母と祖父の話し声が聞こえる 「弥生さん、晩飯はまだかのう?」 「ええ!?何言ってるんですか?さっき召し上がったばかりじゃないですか!?」 「え?そ・・そうじゃったかのう?オカズはなんじゃったかな?」 「魚の煮付けにキンピラゴボウ、酢の物に大根の味噌汁ですよ ちゃんとお義父さんの分も作ったじゃありませんか!しっかり してくださいよ!」 「・・・そうじゃったけ?けど腹減って仕方ないんじゃ・・」 「分かりました、後でおむすびこしらえますから先にお風呂に入っててください!」 「・・・、風呂ならさっき入ったとこなんじゃが・・」 「や~ね、おじいちゃんったらボケちゃって きっとそのうち近所中に『嫁が飯を食わせてくれん』って言いふらすわよ」 「そうだね・・」 俺はため息をつきながら近所の蕎麦屋に出前を頼んだ
解説 ボケてるのは、弥生さんの方。
僕は収集家だ。だけど変わった物を集めている。 宝石箱。小物入れ。裁縫箱。 そう僕は、箱を集めているのだ。 人に話すと変わった趣味と言われるが、 僕からしたら人形や絵を集めてる人の方が変わってる。 そして世界は広いもので僕と同じ考えの人と偶然出会って、 今日、僕はコレクションを見せてもらいに彼の家に行くことにした。 なんでも彼は、『悪魔の箱』という人食い箱を持ってると言うのだ。 僕は半信半疑で、でも、同時に期待もしながら彼の家に足を向けた。 玄関の扉をノックすると彼は出てきた。 しばらく玄関で談笑をしていると彼は、 「いや中々に大変だよ?何しろ餌が人間だからね」と 笑いながら『悪魔の箱』にちなんだ冗談を言ってくれた。 「レディーファーストだよ」とさらに冗談を重ねて、 僕を部屋に入れたあと玄関の扉を閉めた。 「・・・ふぅ」 扉ごしに彼のため息が聞こえた。
解説 人間を餌にするという悪魔の箱は、その「家」のことだった。
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厳選した「意味がわかると怖い話」をご紹介します。ヒント(解説)も書かれていますが、最初はヒント無しで考えた方が楽しめると思います。追加 かーちゃんからのメール追加 ...
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