【洒落怖】事件のあったアパート
【洒落怖】事件のあったアパート
中学3年の夏休みに友達と肝試しって言うか軽い気持ちで防空壕跡に行こうってなって
10人以上で一緒に行ったから
正確な人数とか誰が一緒だったかもあやふやなんだけど
主要人物はN子、O君、S君と怖がりだったK君の4人くらいなので
その4人を中心に書きます
防空壕跡は実際行って見たら
中は暗いし雰囲気はあったんだけど
ゴミがたくさんおちてたり
落書きがあったりで
あまり怖いって感じがなくて
これからどうする?
って話をしてた時に誰かが
「一家惨殺事件のあったアパートがあるところ知ってる」って言って
みんなでそのアパートに向かったのです
近くまで行くと
割と大きい通りだし
コンビニはあるし歯医者はあるし
全然怖くなさそうって思いながら
案内されるままついて行くと
ちょっと裏に入ったところに
建物と建物の間に雑草生え放題の車1台がやっと通れそうな狭い道があって
そこを通り奥に行くと
突然開けたような感じになって
右側に人の背よりやや高いくらいのブロック塀と
左側に古そうなアパート
気のせいかもしれないけど
ぶるっとくるような冷気がありました
アパートは2階建てで
外に階段がついてるタイプだったけど
階段は崩れてるのか
鉄組みだけ残ってるだけで塗装は剥げ錆だらけ
何より目を引いたのが
1階の1部屋の大きな窓にお札が張ってあったことでした
そんなに近くまで行って見たわけじゃないので
はっきりとはわかりませんが
お札には何か文字が書いてあって
下の方が破れてるようでした
誰かお札見て来いよ
なんて話してるとN子が行ってくるといって
近づいていきました
N子はなんの躊躇いもなく
その窓の前まで行って窓を触ったり中を覗いたりしてて
すると突然N子が
「うわぁぁぁぁぁ!」って叫んでこっちに走ってきたのです
みんなびっくりして
通ってきた細い道を抜け
一気に大通りまで逃げてきました
すっごい怖かったんだけど
大通りまで出たところで
怖がりだったK君がお漏らしをしてるのに気付いて
みんなでK君を馬鹿にして笑ってました
私は恐怖をごまかすような感覚で
一緒になって馬鹿にしてたと思うけど
多分みんなもそうだったんだと思う
その後とくに何もなく
夏休みも終わって新学期が始まって・・・
S君が家の2階から落ちて
足の骨を折る怪我をしました
入院とかはせず
松葉杖をついて学校に来ててみんなの注目を浴びてたけど
それからほんの数日後に
今度はO君が体育の授業中に人とぶつかって
網膜はく離を起こして入院することに
(失明はせず
視力は落ちたけどちゃんと見えるようにはなった)
その週の日曜にお見舞いに行って
その時にO君が
あのときのメンバー2人が続けて怪我したから呪われたんだー
ってなことを冗談っぽく話してました
でも、その後今度はK君が海で遺体で見つかりました
遺書もなく
海の近くの防犯カメラに一人で海に行くK君が映ってたこともあって
事件性はなく事故ってことになりましたが
私たちの間では本当に呪われたんじゃないか
お祓いしてもらった方がいいんじゃないか
なんて話も出てきました
するとN子が
「多分もう大丈夫」
と言うのです
N子の話は要約するとこんな感じ
あのアパートは昔N子が住んでいたアパートで
一家惨殺事件なんてのはデマで
破れたように見えたお札は
N子が小さいころ流行っていたキョンシーのお札のシールで
お菓子のおまけと言うこと
叫んで走ったのは
みんなを怖がらせてやろうとした
N子のいたずらだったとのこと
あのアパートをみたあと
その場で解散したあと
お漏らしをするくらい怖がってたK君にこのことを打ち明けたら
K君が
「呪ってやる
俺を笑いものにしたやつもみんな呪ってやる」
と言ってたとのこと
N子が言うには
S君の怪我もO君の怪我も呪いで
K君はまた誰かを呪おうとして失敗して死んだんじゃないかって
ちなみに本当にそんな事件があったのか
ちょっと調べてみたけど
小1の時に○○県○○市って形で事件があったけど
詳しい住所まではわかんなかったし
その事件も一家惨殺ではなく
夫が妻と子を殺して自殺未遂をした無理心中でした