【豊洲ルポ】硬くならないイクラの醤油漬け②すじこの選び方のまとめ
クイズ美味しい生筋子はどれかな?
いきなりですがクイズです!下の画像の内、豊洲市場で実際買って来たすじこは①②③のどれでしょう?因みに同行した寿司屋の店主が、店用に選んだものと同じものを選んでいたので満足の結果が出ております。
①宮城県産キロ4800円
②青森県産キロ4800
③北海道産キロ7500円
正解は②番の青森県産でした。
①宮城県産のすじこを選ばなかった理由
一見、宮城県産の生筋子が色も鮮やかで粒も大きく、とても美味しそうに見えますが、明らかに旬の最終期といった状態です。腹も大きく割れていてこのまま自分でイクラのようにパラパラになってくれそうなくらいです。この状態で買うと既に皮が硬いのです。色鮮やかで思わず買いそうになるかもしれませんが、色が濃いほど卵が育っている証拠なのです。市場ではあり得ませんが、スーパーなどで見るすじこの中には更に色が濃いものもあり、卵の成熟度の他に新鮮ではない事が原因で色が濃くなっている場合があります。
③北海道産のすじこを選ばなかった理由
色の状態はとても良いです。これ以上色が薄くなると若すぎるのですが、この時期これくらいの小さめの粒と色の薄さを持って来れる辺り、さすが北海道獲れる場所が豊富な証拠ですが、若いが故に張りが足りません。若過ぎることはありませんが、少し若いうちに腹を裂かれた状態です。これは好みの問題なので選び方はその人自体という事にもなりますが、もうひとつの問題は、輸送量の関係でやはり高い!北海道の商品は往々にしてそういう事がつきものです。北海道ブランド価格という事でしょう。北海道の観光客専門の市場に行くと大差ない値段で売られる事もあります。特に〇条市場ですね。築地や豊洲よりも高いんじゃないのか?と思う事が何度もありました。それよりは、港町の道の駅で購入する方が格安で上物が買えます。
②青森県産のすじこを選んだ理由
粒の大きさも申し分なく、張りがあって適度に腹も割れています。北海道産のものと比較しても、色の具合も一腹自体の大きさも申し分ありません。価格が北海道産の物よりも低いので2級品と感じる方がいるかもしれませんが、こちらの方が断然良い品だと思います。
硬くならないイクラの漬け方
作業①手が入れられるくらいの温度(今回50度)で外皮を取る
作業②お湯に入れる事で外皮が簡単に取れる(裏返す感じで)
作業③粗方の皮を取る(画像のベロベロ的な部分)
作業④30度程度のぬるま湯を何度も取り替えながら薄皮を取る。ここで冷水を使うとキュッと締まって硬くなるが、火が入らないよう今度は30度。
作業⑤これくらいで止めた
作業⑥お醤油をひと回しして余分な水気を排除する。(ムラ洗い)
作業⑦大量に作る時は容器を消毒する。漬けタレは筋子が少し出る程度にする。多くするとタレをギリギリまで吸い込んで硬くなる。
作業⑧2時間程度(またはそれ以上)置く
2時間経過で既に付けダレをこれ位吸う。
今回のレシピ イクラ丼2つ分
生筋子ひとはら濃い口醤油 おたま1
アルコールを飛ばした酒 お玉2/3
ムラ洗い用のお醤油ひと回し
すぐ食べる予定だったので
いつもより若干酒の割合が低い。
豊洲市場の魚屋さんに訊くと、生筋子は11月の終わりくらいまでは出回るそうです。
最後までご覧頂きありがとうございました。
ギンアンコ。