精神安定剤 向精神薬 「デパス錠」について やさしい添付書 翻訳
お薬の添付書 ちゃんと読んでいますか?医師や薬剤師が読むものと、患者に渡されるお薬の説明書は別です。
健康、命に関わることなのに、薬品名やカタカナ、感じが多くて読むのがめんどうだからと
読んでいない人が多すぎる~(T_T)
そこで、添付書を読み、やさしい言葉で書いてみました。
どうぞ、ご参考になさってください。
デパス錠について
精神安定剤 向精神薬 日本薬局方 エチゾラム錠■ デパス錠
(0.25mg 0.5mg 1mgの3種類があります。)
■ 製造販売元:田辺三菱製薬株式会社
ポロモーション提携:吉富薬品株式会社
何のお薬?
●神経症
●うつ病
●統合失調症
●心身症(高血圧症, 胃・十二指腸潰瘍)
…などの不安・緊張・抑うつ・睡眠障害、筋緊張 頸椎症 腰痛症 筋収縮性頭痛に使われるお薬です。
次の人は飲んじゃダメ!
・重症筋無力症神経と筋肉のつなぎ目に障害が生じ、筋力が低下する難病。
腕や脚の力が弱くなる、まぶたが垂れて下がる、物が二重に見えるなどの症状を起こす病気。重症になると食べ物が飲み込めない、息が苦しいといった症状が起こる。
・急性狭隅角緑内障目の中の房水という液体の排泄困難により眼圧が上がる病気。
かすみ、眼の痛み、頭痛、眼が真っ赤になるなどの症状が起こる。
・この薬で過敏症(肌が荒れたり、じんましん、ショック症状)が出たことがある人
●注意事項
・脳、心臓、腎臓、肝臓、呼吸機能が悪い人は、必ずお医者さんに言ってください。使う場合は慎重に!
・高齢者、こども、妊婦、授乳中の人も慎重に!
●重要な使用上の注意
・眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下が起こることがあるので自動車の運転や危険を伴う機械の操作はしないこと・飲み続けると依存症になる可能性が高いので、長期使用を避けること
・長期使う場合は、治療上の必要性を十分に検討すること
副作用
①依存性がある。飲み続けた場合、急激にクスリを減らしたり中止すると、けいれん発作、せん妄(認知症のような意識障害・頭が混乱した状態)、筋肉のふるえ、不眠、不安、幻覚(存在しないものが見える、聞こえる、におう、味がする、触れている気がするなど)、妄想など離脱症状があらわれることがある。
※薬を中止する場合には徐々に減量するなど慎重に行うこと
②呼吸抑制 こきゅうよくせい
呼吸が抑制されて弱くなる。
呼吸機能が高度に低下している場合、炭酸ガスナルコーシス(呼吸が弱くなり、血中の二酸化炭素の量が増えて、酸素が少なくなる状態)がおこる。
症状としては意識障害などの中枢神経症状が現れます。
ひどい場合、昏睡状態などの危険がある。
③悪性症候群 あくせいしょうこうぐん
原因が分からない高熱、汗をかく、ボーっとする、手足がふるえる、身体のこわばり、話しづらい、よだれが出る、飲み込みにくい、脈が速くなる、呼吸の数が増える、血圧が上昇する等の症状が出る。
④横紋筋融解症 おうもんきんゆうかいしょう薬により壊死した筋肉から流出した成分によって腎臓や全身の臓器が障害される。
・筋肉痛になる ・尿の色が赤褐色になる
・手足が痺れる、力が入らない などの症状がでる。
薬を飲み始めて筋肉にだるさや痛みを感じた場合は医師に報告してください。
⑤間質性肺炎 かんしつせいはいえん肺胞の壁が硬くなって肺の膨らみが悪くなる病気。
乾いた咳と息切れが特徴的な症状。
治療は困難。
⑥肝機能障害(かんきのうしょうがい)
肝臓の働きが悪くなる。
※肝臓の働きは、主に「代謝」「解毒」「胆汁を作る」
代謝=食べ物から得た「糖・脂肪・たんぱく質」を体内で使える形に変えて貯蔵し、必要に応じてエネルギーとして使う。
解毒=アルコールや薬、老廃物など、そのままでは体に有害な物質を分解したり、中和して、害のすくないものにすること。
胆汁=古くなった赤血球や不要な物質を排泄すしたり、脂肪やビタミンの吸収を助ける。
⑦その他の副作用
眠気、ふらつき、めまい、歩行失調、頭痛・頭重、言語障害、口渇、悪心・嘔気、だるい、脱力感、しんどい、血圧低下、まぶたの痙攣
不眠、酩酊感、振戦、眼症状、呼吸困難感、動悸、立ちくらみ、
食欲不振、胃・腹部不快感、嘔吐、腹痛、便秘、下痢、
じんましん、かゆみ、発疹など皮膚症状、
疲労感、筋弛緩等の筋緊張低下症状、
発汗、排尿障害、浮腫、鼻づまり
物忘れ、錯乱、不安、あせり、興奮、意識障害
黄疸、刺激興奮、紅斑、乳汁分泌、女性化乳房
高プロラクチン血症
(プロラクチンは脳下垂体から出る乳汁を分泌させるホルモン。
このホルモンが分泌されすぎ、乳汁が出る、無排卵月経などを起こすようになったものを高プロラクチン血症という)
●副作用の頻度
安全に関する臨床検査では、12,328例中866例(7.02%)1,133件の副作用が報告されている。
主な副作用は眠気444件(3.60%)
ふらつき241件(1.95%)
怠感77件(0.62%)
脱力感46 件(0.37%)など
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~以上、添付書に書いてあることを
あるべく やさしい言葉でかいてみました。
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副作用の頻度について
頻度が少ないから安心か?
副作用の頻度で、メーカーが公表している数値は、臨床実験段階のもの。
販売後、出てきたものは、医療機関等から厚生労働省へ報告がいき、副作用として追記されますが
正確な数値(何人中、何人発生したから〇%)がわからないので頻度不明となります。
しかし、%を見るよりも、実際に起こっているという事実に目をむけることも大切ではないでしょうか?
お薬を飲んでからの身体の異変が、食欲不振や動悸、記憶障害や精神障害、不安、あせり、だるい、疲労感などの場合、薬の副作用とは認めず、「心の病気」として精神科や心療内科に行くよう勧められることがあります。
自分の処方した薬で副作用が起きたことや、患者が体調をくずしたことを認めたくないお医者様の場合、患者が訴えても、平然と「私の患者で今までそういう症状を起こしたものはいない」とか「この薬が原因だっていう証拠はあるのですか?」とおっしゃいます。
原因を探すのは医者の仕事では?なんて思うのですが、これは実際にあったことです。
大事なことなので、もう一度言います。
頻度が少ないから安心ではありません。0.003%でも、重症になる人は、なるんです。
それが、自分ではないという保証はどこにもありません。
薬でも、病院食でも、いやだと思えば拒否できます。
自分の身体の中に入れるものは、薬でも 食べ物でも 自分で責任をもちましょう。