【料理の作り方】作る上でのそもそもの基本とは!?
レシピどおりに作っているのに失敗する
昨今では、結婚する成人が減少し、男女問わず1人暮らしの方が増えてきています。会社からのお給料がなかなか上がらない中で、自炊する機会も多くなってきているのではないでしょうか?出来るだけ出費を抑える為に、食材を買ってレシピを見ながら料理する事も多いでしょう。しかし、何故かレシピ通りに作っていても失敗してしまうケースが多いようです。また、レシピにない食材や調味料がないと、たちまち迷子になってしまい、レシピ通りの調味料や食材をわざわざ買いに走るパターンも少なくありません。これでは、せっかくの節約生活も台無しですよね。
今回は、レシピを使っても失敗しない料理方法とそのポイントをいくつか紹介していきましょう。
料理をする上で最低限あたまに入れておく事
レシピを見る前に、料理における基本中の基本はあたまに入れておいた方が得策です。基本を知らないままレシピ通りに料理をしても、何を意図したレシピなのかが分かっていないと失敗してしまいます。基本を押さえることで、レシピの役割を本当の意味で果たせると言えるでしょう。
料理の仕組みを知る
レシピ通りに料理をしているにも関わらず、失敗してしまう原因の一つに「そもそも料理がどの様に成り立っているのかを把握していない」ことが挙げられます。この部分を押さえておかないと、いくら良い食材を使ってレシピ通りに料理したとしても、失敗してしまう可能性は高くなる一方です。
旨味
料理を美味しく感じるのは、塩や醤油だけが活躍しているからではなく、旨味が含まれている前提のもと味が成り立っています。旨味がなければ塩辛いだけで、とても美味しい料理とは言えません。逆に旨味が濃い場合には、塩を少し足すだけで絶品料理に大変身することもあります。旨味には、和出汁や中華出汁等さまざまな種類がありますが、一番認知されているのが味の素でしょう。いわゆる化学調味料と言われるもので、少量でグンと旨味が増す優れもの調味料です。それ以外にも袋ラーメンについている粉末スープにも旨味調味料が入っているので、余った粉末スープがあれば使ってみるのも良いかもしれません。
油
料理には、一定の油分が含まれています。特に中華料理においては、油を大量に使った料理が多く、味も濃いイメージがありますよね。油は、料理の味において少量の調味料で食べ応えをプラスするアイテムです。塩メインの料理にも、油を使う事で物足りなさがなくなり、塩加減が旨味を通して広がる様な効果を発揮します。和食の場合に、油を使う習慣はない様に感じますが、豚汁では豚の油が含まれ、ぶり大根では魚の油が調理中に抽出されます。油は、お肉や魚に含まれる事が多いので、こう言った食材を使う事で調理方法によっては上手く油分を使う事が出来ますよ。
塩
料理において、塩気は重要な役割を担う事が多くあります。小豆を使った甘い和菓子でも、塩をどれだけ上手く使えるかが味の決め手となるぐらい、塩加減は料理の上手下手が分かれる部分になるでしょう。塩だけ味を見ても、単純に塩辛いだけですが、甘みを足す事で塩味に深いが増します。逆に甘めの味付けには、塩を足す事で甘さに厚みが出てきます。甘味だけだと、全体の味がぼやけることが多いですが、塩を足せば食材に負けない味付けが実現できますよ。また、醤油は塩分とほのかな旨味があり味に厚みもある調味料になります。そう考えれば、塩に比べると万能調味料である事が分かりますよね。基本的に醤油を使う場合には、塩よりも砂糖を使う場合が多いと認識しましょう。
食材の特徴を把握する
食材にも様々な種類があり、それぞれ固さや大きさ、臭みの有無等で処理方法が変わってきます。ここでは下処理については紹介しませんが、特徴に合わせた調理方法を紹介していきましょう。
お肉
強火で焼くと、表面が焦げる事で中の旨味が外へ出ずに調理されます。肉の旨味を残しておきたい時には、強めの火で調理すると良いでしょう。但し、分厚くなると中まで火が通らなくなるので注意が必要です。逆に弱火でじっくり調理すれば、肉の旨味が外に漏れます。肉の旨味を調味料として利用したい時には、弱火でじっくり油と旨味を出してあげる方が良いでしょう。お肉は、煮込む事で旨味が外に抽出され、肉の旨味を使った料理に使われる事があります。逆に他の食材で旨味を足したい場合には、肉の表面を焼いてから煮込む方法が有効です。旨味が外へ出てしまう事が心配になるかもしれませんが、よほど高くて良い肉でなければ、そこまで神経質になる必要はありません。
お魚
お魚は食材の中でも最も風味が強く、料理全体にインパクトを与える食材と言えます。崩れやすい性質があるので、煮込み料理や炒めものをする際には、ちょっとしたテクニックが必要になってきます。料理初心者には向かないかもしれませんね。また、お魚は切り身に塩を振って焼くだけでも立派な料理になります。調理酒やニンニク等の臭みを消す調味料を使えば、お魚の風味と相まって味わい深い料理に仕上がる事が期待できますよ。風味が強い分旨味も強いので、そこまで神経質な味付けにこだわる必要がないのもメリットの一つと言えるでしょう。
野菜
野菜は、固さや大きさによって調理方法が異なってきます。人参やごぼうは、野菜の中でも密度が高く火が通りにくいので、調理する際には早めに投入した方が良いでしょう。逆に、小松菜やホウレン草、ネギ等は火が通りやすいので後半に投入すると良い感じに仕上がります。一見固そうに見えて意外と火の通りが早いのが、大根やズッキーニです。煮物のように、全ての食材の旨味を抽出する際には、あまり深く考えなくてOKですが、炒め物では投入する順番をある程度考えましょう。また、炒め物では逆に歯ごたえをある程度残しておきたい場合も出てきます。自分で炒める時間と、野菜の固さを把握しておくことも大切ですよ。
基本的な手順を知る
料理には、普遍的な手順を自分なりに持っておく事が重要です。その上でレシピを参考程度に使う事で、より料理に幅ができてレシピ自体を汎用的なツールとして扱う事が出来ます。また、自分なりの手順を持っておく事で段取りよく料理を進める事ができ、片付けも楽に進める事が出来ますよ。
煮物
煮物は、料理の中でも一番楽で美味しい料理を作る手段であると言えるでしょう。簡単に言えば、食材と調味料を全て鍋へ放り込んで火にかけてしまえば、特にする事がありません。料理が苦手でも煮物なら出来るという方が多いのは、この点にあります。また、食材の旨味を余す事なく抽出させるので、味付けも結構な適当加減でもある程度のクオリティになってしまいます。煮物で気をつける点と言えば「小松菜やホウレン草等の葉物野菜を使う場合に、後付けで投入する方が美味しそうに見える」という事ぐらいでしょうか。
焼き物
焼き物は、フライパンに油を引く所から始めます。前述のとおり火加減が強ければ、表面が焦げて中まで火が通らず、火加減が弱ければじっくり中まで火が通ります。この事から、最初に表面を強火で焼いてから弱火で火を通す方法が、美味しい焼き料理の作り方と言えるでしょう。とにかく、終始強火では焼かない事が重要です。
炒め物
炒め物は、油と熱で食材に火を通してから味付けをしていく流れです。食材は油で熱を加える事で、調味料の味が入りやすい状態になります。なので、炒め物は油で十分に熱を通してから調味料を絡めると、失敗する確率も減りますよ。炒め物でうまく作れない人は、終始強火で炒めている事が多く見受けられます。前述のとおり強火で炒めると、表面だけが焦げて中まで火が通らないので、調味料が食材に浸透せず、料理が失敗に終わる事が少なくありません。
使えるマル秘テクニック
どうでしたか?断片的ではあるものの、料理におけるノウハウがそれなりに理解できた方がいれば幸いです。では、実際に料理をする上で、どの様なケースが考えられるのでしょうか?前述までの内容を踏まえて、具体的に使えるテクニックを紹介してきましょう。
火が通りにくい野菜には塩を使う
ピーマンや人参など固くて火が通りにくい野菜は、炒めてしんなりさせるまでに時間がかかる事も少なくありません。野菜は塩を使う事で、中の水分が外に出て味が中に入りやすい状態になる特徴があります。お漬物でも、先に塩でしんなりさせてから調味料を投入しますよね?あの要領を利用して、炒め時間を短縮させる事が出来ますよ。
パスタ作りは常温から
オリーブオイルとニンニクを使ったパスタ作りで、失敗した方は多くいるのはないでしょうか?パスタ作りの際には、強火は1番の天敵です。ニンニクとオリーブオイルは、フライパンが常温の時から投入しておきましょう。その後、弱火でじっくり香りを出していくのが、パスタ作りにおいて失敗しないコツです。これが出来れば、あとの味付け等は結構適当でも美味しいパスタ料理が出来ますよ。
煮物は冷めてからが美味しい
煮物は、味付けや料理の工程が一番楽で作りやすい特徴があります。しかし作りたての煮物の味は、食材と調味料の味がバラバラに感じる事が多くあります。想像していたのと少し違う味になり「また失敗かなぁ」と肩を落とす事があるかもしれません。しかし、煮物は完成から時間をおく事で食材に味が浸透していきます。煮物に限らず、基本的な料理の特徴として温度が下がるに従って食材の中に味が入ります。なので多くの料理を作る場合には、煮物を先に作ってしまってから、炒め物や揚げ物等に取り掛かると良いでしょう。
レシピはあくまで参考程度
いかがでしたか?料理の特徴や基本を踏まえれば、レシピはあくまで参考程度に抑えておく方が料理のアイデアも広がる事が分かってきたと思います。筆者が実際にレシピで参考にしている部分が、食材や調味料同士の相性になります。最近では、バジルと和出汁が意外と相性が良いと言う事を知りました。この事から、バジルパスタに鰹節を使っても合うと言う事が分かりますよね?この様に、自分のノウハウをアップデートする感覚でレシピを使えば、料理で失敗することもなく、自分の料理の幅を広げる事に繋がるのでないでしょうか?