【死刑判決】群馬・暴力団組長ら3人射殺事件とは
群馬・暴力団組長ら3人射殺事件
群馬県高崎市島野町の「サンピア高崎」で05年10月、山口組系の福本陽一幹部(当時56歳)が射殺された事件で、県警捜査本部により稲川会前橋一家総長の山下真史容疑者(42)ら4人が14日、逮捕された。同事件直前に同会系の渡辺良夫組長(当時61歳)が射殺される事件があり、報復とみられる。今回の逮捕で山口組と稲川会による一連の報復事件は全容解明へ大きく前進した。調べなどによると、事件の発端は同年8月。稲川会系組長だったが破門となり山口組に出入りしていた福本幹部の自宅に同会系組長ら数人が襲撃し、金属バットで殴るなどして重傷を負わせた。これに対し、同組系組長の高見沢勤被告(51)=公判中=らは犯人探しを始め、渡辺組長に接触。情報提供や傘下入りを求めた。だが、渡辺組長は拒否し、同年9月4日に安中市の路上で射殺された。翌5日、別の同会系組長が拳銃を持って高見沢被告宅を襲撃。そして10月、福本幹部が射殺される事件が発生した。
経緯
高見沢被告は幹部YA受刑者に指示し、土木作業員の男性(当時60)を連れ出した。組長代行YO受刑者と幹部O被告は2001年11月25日、群馬県安中市内(当時松井田町)の林道で射殺した。その後、遺体を山林に運び遺棄した。土木作業員の男性は、2000年7月頃に車3台で玉突き事故を起こして保険会社から約1300万円をだまし取った交通事故保険金詐欺事件で被害者役を演じていた。しかし2001年11月頃、詐欺容疑で組員ら7人が逮捕されたことや、男性が単独で保険会社に保険金を請求したことなどから、男性が逮捕されると高見沢被告らの詐欺事件への関与が発覚することを恐れ、口封じのために殺害した。
男性の遺体は受刑中の組員らの供述に基づき、高崎市上里見の山林で2006年10月4日に遺体が発見された。
出典:takamizawat"