
市原市ファミレス内組員2人射殺事件
ファミレス2人射殺事件(ファミレスふたりしゃさつじけん)は、2005年4月25日、千葉県市原市のファミリーレストラン店内で暴力団員が起こした拳銃発砲事件。
浜崎勝次
事件当時年齢 56歳 犯行日時 2005年4月25日 罪 状 殺人、銃砲刀剣類所持等取締法違反 事件名 市原市ファミレス組員2人射殺事件お気に入り詳細を見る
浜崎勝次の裁判焦点
2007年7月13日の初公判で、浜崎被告は起訴事実を認めている。 8月10日の論告求刑で、検察側は「一般客のいる中で行われた無差別な殺りく行為。酌量の余地はない」「不特定多数の一般客を死傷させる危険性が極めて高い、テロ行為とも評すべき犯行」と断罪した。 9月7日の最終弁論で、弁護側は不当な現金要求を繰り返すなど被害者側にも落ち度があるなどと主張、死刑の回避を求めた。 古田裁判長は判決で「強固な殺意に基づく残忍かつ執拗な犯行。一般市民を巻き添えにする恐れも極めて高かった」と述べた。 控訴審で浜崎被告側は、起訴事実を認め、死刑は重すぎると主張した。 安広裁判長は「組のメンツを守るためという、暴力団特有の価値観に基づく身勝手かつ自己中心的な発想により引き起こされた」と指摘した。「極めて危険かつ独善的な犯行で、死刑はやむを得ない」と述べた。 2011年11月10日の最高裁弁論で、弁護側は「被害者の不当な金銭要求が発端で、被告らだけが非難されるべきではない」と主張し、死刑回避を求めた。 判決で横田裁判長は、「強固な殺意に基づく残忍かつ執拗な犯行」と指摘。そして「『けんかを仕掛けられたから、相手を皆殺しにする』という暴力団特有の動機に酌量の余地はない。一般市民が巻き添えとなる可能性が高かった危険な犯行で、反省の態度を考慮しても、死刑はやむを得ない」と述べた。
宮城吉英
事件当時年齢 48歳 犯行日時 2005年4月25日 罪 状 殺人、銃砲刀剣類所持等取締法違反 事件名 市原市ファミレス組員2人射殺事件お気に入り詳細を見る
宮城吉英の裁判焦点
検察側は論告で「不特定多数が使用するファミリーレストランで、一般の客が死傷する可能性が高い発砲事件を起こした刑事責任は重い」と述べた。弁護側は最終弁論で「暴力団同士の抗争という側面がある」として、有期刑適用を求めた。 金谷裁判長は「一般市民に対する危険をまったく顧みることなく殺害に及び、被告は終始主導的に犯行に加担した」と述べた。 控訴審で宮城被告側は「刑が重すぎる」と主張した。 池田裁判長は「銃撃を受け、逃げようとする2人に向けてさらに発砲するなど犯行は執拗で残忍。責任はまことに重く、一般客らを巻き込む危険もあった。死刑が重すぎて不当とはいえない」と判決理由を述べた。 最高裁の弁論で弁護側は「犯行を主導しておらず、死刑は重すぎる」と死刑回避を求めた。 今井裁判長は「暴力団組織の面目を保つためという犯行動機に酌量の余地はない」と指弾。「被告は自ら実行役を申し出て積極的に犯行を遂行した。一般客17人と店員5人がいたレストランで敢行された犯行。客のテーブルに着弾するなど、無関係の市民が巻き添えとなる危険性も甚だ高かった。社会に与えた衝撃や不安も極めて大きい」と述べ、死刑の判断はやむを得ないと結論づけた。
死刑
産経新聞2013.4.26 12:04 法務省は26日、宮城吉英死刑囚(56)と浜崎勝次死刑囚(64)=いずれも東京拘置所=の2人の死刑を執行したと発表した。第2次安倍政権発足後の今年2月21日、谷垣禎一法相のもとで3人に執行して以来、2回目。 法相就任から2カ月で初執行した谷垣法相は、前回から2カ月で再び執行を命令。2カ月に1回の執行ペースが今後定着するかが注目される。これで未執行の確定死刑囚は134人となった。
暴力団抗争の裁き
射殺によって暴力団組長2人がこの日本から消されたことば、社会的には「よかった」ことだろう。暴力団は社会の「ダニやシラミ」のように人びとにたかって血を吸い上げている存在であり、また、「蛇蝎だかつ」のように人々の前に現れ、おどす存在だから、被告たちは結果的にそれを「駆除」したことになる。それはりっぱな社会貢献をしたことになる、と私は思っている。表彰したいくらいだ。その社会貢献をした分を減刑してやりたいとも思っている。彼らは、社会貢献したとはぜんぜん思っていないだろうが、実質的に「社会によいこと」をしたのだ。 暴力団同士の抗争は、とばっちりで一般人が被害に合うこともあるけれど、基本的に暴力団の世界の中で行われることであり、警察が介入するのは、いわば、子どものけんかに親が口出しするようなものだろう。発想を変えると、暴力団同士の抗争をどんどんやらせて、複数の暴力団がともに活力を失って行けば、警察としては楽だろうし、人々もうれしいだろう。 暴力団の抗争は生死をかけたもので、相手に屈すれば面目を失うだけでなく、「なわばり」を奪われたりして実質的な収入源が断たれ、果ては路頭に迷うことを意味するから、最高裁が「動機に酌量の余地はない」としたのには、私はやや疑問に思う。彼らにしてみれば、仕方がなかったことだろう。〈やらなければやられる〉という状況があったのかもしれない。 宮城被告が「共謀した」といっても、共謀の相手は組長であって、組長と組員では格が違う。両者が打ち合わせのレベルで話し合ったことはあったとしても、組員は組長の指図を受けて、それを実行したものだ。組長の指図は絶対であって、組員はその指図に従って拳銃の引き金を引いたわけだから、指図した側に重大な責任があるのだ。その拳銃にしても、個人的な所有でなく、組として入手したものを、組長が組員に手渡したものにちがいない。そんな立場の組員を極刑に処するのは、フェアではない。上官の命令で捕虜を殺したB級戦犯を死刑にするようなものだろう。 今でも各地で暴力団がはびこっている理由としては、警察の取締りがゆるいことが一番の要因だろう。何か表おもて立った事件が発生しないと、警察としても取り締まれない事情があるのだろう。この事件では暴力団組長2人を射殺した暴力団二人に死刑の判決を下したのだから、暴力団の抗争が社会的には一挙両得のチャンスになったのだ。抗争事件に引き続き、さらにまた、暴力団員二人の「生息数」を減らすことが出来るのだから、よしとするか。
出典:暴力団抗争の裁き
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