お部屋決めに進みあぐねているあなたへ~賃貸物件決め処方せんアレコレ

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物件探しはワクワクとストレスの狭間

引越し先の賃貸物件決めは、ワクワクする反面ストレスもありますね。


一度は住み慣れたエリアを離れ、始まる新生活・・・仕事、家庭事情、環境の変化など、お引越しの事情はさまざまでしょう。


物件決めはやはり一大イベント。落ち着く先がなかなか決められないとストレスも大きくなります。うだうだと進みあぐねているもどかしい時間は、かなりのエネルギーを使うもの。


この章では、そんな物件決めにまつわるストレスを少しでも軽減できるよう、解決の手立てをまとめています。


進みあぐねているあなた様のストレスが、少しでも少なくなりますよう!

そもそも何を基準に決めようとしているか?判断軸確認のススメ

引越し先がなかなか決められない理由は、複数の譲れないポイントのぶつかり合いで起こることが多いものです。


一方で、


そもそも何を基準に決めようとしているのか??
結局、どこを重視して買おうとしているのか??
その判断軸自体あやふやであることが、決定できなくさせていることもあります。

「この物件は間取りはOK、でも立地がちょっとなぁ」という具合に、譲れない部分の引っ張り合いが繰り返される結果、判断に混乱を来たすこともあるでしょう。


処方せんとしては、ポイントを一度紙に書き出しながら絞っていくことをおススメしています。


書き出すことで、頭の中だけでもやついていたものやどうしたいのかが、具体的にハッキリしてくるためです。


引越し先の考慮ポイントとして、

・駅や職場などへのアクセスのよさ

・周辺環境のよさ

・生活コスト全般

・物件そのものへの基準

家賃、間取り、収納スペースなど設備全般、面積、築年数、日当たり、風通し、全体の雰囲気(空気感)、匂い、ペットの可否など。
・・・などがメイン項目として挙げられます。


これらの中で何をどこまで譲れるか、優先するかを見直しながら選択を絞っていきます。上げた条件に優先順位をつけていくということです。多少なりとも条件の妥協範囲を広げることで、思わぬ優良物件に出くわすことも!

なるべく絞りたい候補物件数

ネットからの閲覧であれ、不動産店舗であれ、当然いくつか候補の物件が上がりますね。


とくにネットで閲覧する場合、一度にたくさんの物件を合理的に見られる半面、逆に収拾がつかなくなってしまう方も多いのではないでしょうか。


あまりたくさんの選択肢がありすぎると、かえって不自由さを生み、結果として決定までの時間を遅らせることすら起こります。


迷う時間ロスを回避するためにも、

・絶対に譲れないポイント

・ある程度妥協できるポイント

を、優先順位をつけながら書き出しておきましょう。

決めやすくするためには、候補物件数をなるべく少ない数に収めることをおススメします。

総合ポイントの高さを取る手もアリ!

住まいや暮らしは、複数の要素と要素のバランスで成り立っています。
・土地(立地)、周辺環境

・家賃

・路線、駅やエリア

・アクセスのよさ、利便性

・最寄駅からの時間

・通勤、通学時間

・間取り、部屋数

・設備

・面積(広さ)

・築年数

・コスト(敷金、礼金、仲介手数料など初期費用、更新料、保険料など)

・セキュリティ面

・住戸の向き

どこを重視し、最終的にどこをあきらめるかは人それぞれ。ひとつの項目が相互に影響を受けているため、その影響バランスへの不納得から引越し先が決められないことがあります。


当然、内見ではこれから暮らすお部屋の「中身」を見ますから、内装や設備が抜群にいいなどポイントの高い部分を買うというのも考え方のひとつでしょう。決めあぐねている場合、不足ポイントを別項目で補うことで総合ポイントを上げる考え方もあります。


たとえばまず気になる物件を3つ書き出し(それぞれ物件A,B,Cとします)、注目ポイントとして「立地」、「家賃」、「設備」を上げたとします。


これを点数(10点満点)で表すとして、仮に立地が3点、家賃が5点、設備が7点として掛け算で表すと次のようになります。


物件A: 立地3点 × 家賃5点 × 設備7点 = 105点


「物件Aはちょっと利便性が落ちるから立地は3ポイント。その分家賃はリーズナブルでもなく高すぎでもない中間ぐらいかな?設備はなかなかいいので7ポイント」という判断の結果として、105点です。


これと同じことを、残りの気になる物件2つでも掛け算をしてみます。


物件B: 立地5点 × 家賃3点 × 設備8点 = 120点


物件C: 立地8点 × 家賃7点 × 設備3点 = 168点


比較している物件で同じか近しいぐらいの数値が出た場合、その物件のどこを買っているのかをいま一度見つめ直し、最終的に何をあきらめてその分何を重視するかに持って行きます。


「この物件は最寄駅からの時間は抜群に短いのがポイント。その分家賃はちょっと高くつくけど、そこはアクセスの良さも買っていると考えればそんなに悪くないし、むしろ時間ロスがなくなる分お得」「それに対してこの物件は家賃が安いぶん、習い事や投資に回せるコストがねん出できる」


・・・など、必ず自分の中にある何らかの価値判断の軸や経済事情などに照らし合わせ、決めていくことができるはずです。


数字で決めづらいのであれば、星3つ、などでもかまいません。

未踏の地なら極力下見で現地確認を!

未知のエリアを新生活の視野に入れている場合、極力現地へ足を運ぶことをおススメします。


今やPCやスマホ1台で検索可能のため、未知の気になる場所やエリアの特色など、ある程度の情報は簡単に入手できるでしょう。


そんな中で最終的に一番ものを言うのは、自分自身で感じた生の現地の情報です。


それは現地(駅周辺でも住居付近でも)を歩いたり目の当たりにしたからこそストレートに感じることができた、最も生きた情報だからです。

それは、「Googleマップでスーパーが近くにあったけど、実際には思っていたよりちょっと距離があるなあ」という具合に、周辺施設の実際の距離感覚を確かめることも含まれます。


お買い物施設や病院、銀行など、自分に必要な施設が住居や駅周りにあるか、距離はどのぐらいかなど、実際に歩いて確認して損はないでしょう。


駅周りや公共施設周辺など、そのエリアの住民が多く行き交うスポットは肌で確かめる意味合いが大きいです。一部だけに触れてすべてを分かることはむずかしいでしょう。ただ、直接その場に赴いて現地の人の雰囲気や空気感などを五感で直接感じることで、エリア全体の健康度のようなものをある程度確かめる物差しのひとつにはなります。


そこで自分自身で感じたことこそが、生きた情報となるわけです。


遠方などでどうしても現地の下見ができないという方も、現地の治安や口コミ情報など、最低限の下調べはした方がいいでしょう。そうした生の情報がいち早く入手できるのは、IT発達時代ならではの恩恵です。グーグル先生の力を借りて、気になる現地周辺のバーチャル闊歩もできます。


ただ、ネットの駆使よりも実際に足を運んでの確認がいいに越したことはありません。土地勘のない場所ならなおさらです。

仕事で帰りが遅くなる方や女性なら、夜暗くて危ない道はないかなど、夜の雰囲気も知っておくと安心でしょう。


これから新しい暮らしに親しんでいこうとする街です。引越しの段階で現地を目の当たりにしてから「思っていたのと違った!」というギャップを軽減するためにも、きちんと現地の下見をおすすめします。

近いに越したことはないお買い物施設。新しい暮らしも食生活から。2駅先ぐらいのスーパーや小売店などは予め下見偵察を。

捻出できるお金が少ないから・・・という方へ。必要な発想転換でストレス軽減!

資金問題は生活直結問題だけに、たいへん切実ですね。


お給料や預貯金など手元資金が少ないことで捻出資源が限られ、住居の選択肢が相当に限られてしまうという方も、決して少なくありません。


ただ、だからといってあきらめてしまうことはありません。

急に収入が増えてゆたかになることができなくても、発想の転換をすることならできます。


そこから、「住むところがなく、選べないからつらい」ストレスを少なからずゆるめられる可能性もあるからです。


生きる、暮らすという、各自の生き方優先順位が反映されるお引越しだからこそ、そもそも絶対的な正解などありません。


自分自身が適切な腹括りポイントさえ踏まえて納得のいく、意味のある暮らしができればそれでいいのです。

これを機にミニマリストを求道し、キレイさっぱり暮らすというのもまたいいでしょう。ここでは割愛しますが、なかには本当に必要なものだけを追求して月々の生活費を数万円台に収め、充実した生き方をされているツワモノもいます。暮らし方はひとつではありません。


逆にお金に余裕があり、たくさんの選択肢の中からあれもこれも選べる=必ずしもいいというわけではありません。


あれもこれも選べる状態というのは、一見自由なようで場合によっては真逆、多すぎる選択肢のせいでかえって不自由を引き起こすこともあるからです。(これは前述の「なるべく絞りたい候補物件数」でも触れています)。


では何が大切かというと、自身でそこそこ納得できる、都度意味のある選択をし、結果として意味のある暮らし方ができる(少なくともそういう方向へ向かう)ことではないでしょうか。


物件により敷礼ゼロなど、初期費用がほとんどかからないものも見受けられます。何かとコストがかかるお引越しで、安く上がるに越したことはないでしょう。ただ同時に、その後の暮らしを愉しめるかという意味では、やみくもにお得感だけに飛びついてしまわないよう、視野を持ちたいですね。


急を要する引越しなら別ですが、早く決めることよりも意味のある取捨選択こそが大切ではないでしょうか。

終わりに~ある程度の気軽さで