<福島原発事故:保存版>今も緊急事態宣言は解除されていない〜まず真っ先にやることは子供たちを汚染地帯から避難させること:小出裕章
<福島原発事故>今も緊急事態宣言は解除されていない〜「もし、私が安倍さんであれば、まず真っ先にやることは子供たちを汚染地帯から避難させるということです」小出裕章氏4/25日本外国特派員協会
福島第一原子力発電所の事故からすでに4年が経ってしまいました。日本政府、あるいは東京電力の発表される報道というものは、非常に限られたものだし、
誤りに満ちたものだと私は思ってきました。
今日は、福島の現状がどうなっているか?ということをかいつまんで聞いていただこうと思います。
ご存知だと思いますが、これが事故を起こした福島第一原子力発電所の写真です。
一番右にあるのが1号機、次が2号機、次が3号機です。
1号機、2号機3号機は2011年3月11日に運転中でした。そして地震と津波に襲われて原子炉の「炉心」と私たちが呼んでいる部分が溶け落ちてしまいましたし、
その過程で、水素という爆発性の気体が噴き出してきて、爆発して、原子炉建屋が吹き飛んでしまった、という時の写真です。
一番左にあるのが4号機ですが、これは2011年3月11日に運転していませんでした。
すべての燃料も、炉心にはありませんでした。
そのため炉心が溶けるということは「なかった」のですが、
なぜかこの原子炉建屋でも水素爆発が起きまして、このように建屋が吹き飛んでしまいました。
4号機の燃料は炉心から取り出されて、使用済み燃料プールというプールの底に移されていたのですが、
そのプールは、今この写真で写っている原子炉建屋の、全て壁が抜けてしまった4階という階に埋め込まれていました。
たくさんの放射性物質が原子炉の運転によって生み出されてきているのですが、
その中で私が一番人類にとって危険を加えるだろうと思っているのは、セシウム137という放射性物質です。
この4号機の半分壊れた原子炉建屋の中に、使用済み燃料プールが宙づりになっているのですが、
そのプールの底には広島原爆に換算すると、約1万4000万発分のセシウム137が含まれていました。
それがプールの底で発熱を続けているわけで、プールの水が干上がってしまって、燃料が溶けるようなことになれば、「東京すら放棄するしかない」と当時の原子力委員会の近藤駿介委員長が報告書を出しました。
記者のみなさんはご記憶かもしれませんが、当日から数日間にわたって、自衛隊のヘリコプターが福島第一原子力発電所に飛んで行って、上空から水を落としたことがありましたし、
東京消防庁は放水車で現場に駆けつけたこともありましたが、
それらはこの4号機の使用済み燃料プールの中に、なんとかして水を補給しなければ東京が壊滅するという、そのためでした。
そうしながらすでに4年が経ってしまいましたが、これもみなさんご記憶かもしれませんが、
2011年という事故が起きた年には、民主党という政権が政党を握っていました。
12月になって当時の野田首相という方が「事故収束宣言」というのを出しました。
私はその時にも「冗談を言わないでください」と思いました。
事故からずでに4年経っていますが、残念ながら事故は全く収束できないままです。
先ほど聞いていただいたように、運転していなかった4号機の場合には、使用済み燃料プールに、広島原爆に換算すれば1万4000発分ものセシウム137が眠ったままだったのです。
危機がずーっと続いていて、一刻も早くそれをなんとかしなければいけない状態でした。
そして、その危機に関しては東京電力も国も十分に知っていて、
一刻も早く危機を除去しようと努めてきました。
そして2013年の11月から、使用済み燃料プールの底の燃料を運び出す作業をようやくに始めて、
2014年、昨年の11月に使用済み燃料プールから燃料を取り出して、
少し危険が少ないであろう、隣の共用プールというところに移動を終えました。
このことに関しましては、私は本当にホッとしました。
この作業が曲がりなりにも終わったということで、東京を放棄しなければいけないという自体は、たぶん避けられただろうと私は思います。
しかし、それで危機が去ったわけではありません。
先ほど聞いていただいたように
2011年3月11日に運転していた1号機から3号機は、原子炉が溶け落ちてしまったわけですが、
その溶け落ちた炉心が、今現在どこに、どのような状態で存在しているか、誰もわかりません。
なぜなら、4年経った今でも現場に行くことができないからです。人間が行けば即死します。
そのため、ロボットを行かせようとしているのですが、ロボットも放射線というものに関しては大変弱いので、送り込んだロボットはみんな戻ってこられないという状態ににっています。
4年経っても現場に行くようなことができないという事故は、原子力発電所以外には決して起きないという、そういう過酷な事故です。
仕方がないので、これ以上炉心を溶かすことはできないというので、ひたすら4年間水を注入し続けています。
しかしそんなことをすれば、送り込んだ水が放射能で汚れた汚染水になってしまうということは避けようがありません。
今現在も毎日300トンから400トンというような放射能汚染水が増加しています。
それをなんとか環境に出さな(いようにしな)ければいけないということで、労働者が福島第一原子力発電所の現場で苦闘しています。
その労働者たちはもちろん東京電力の社員ではありません。
下請け孫請け、そのまた下請け、孫請け。
8次、9次、10次というような、多重な下請け関係の中で、
労働者が賃金を受け取る時には最低賃金にも満たないというような労働者が現場で苦闘しています。
皆さんもご存知だろうと思いますが、1986年に起きたチェルノブイリ原子力発電所の事故の場合には、
60万人とも80万人とも言われる軍人、退役軍人、労働者、一部は囚人と呼ばれるような人たちが、
事故の収束作業に狩り集められました。
この日本でそれだけ大量の労働者を確保できるか?といえば、多分出来ないだろうと思いますし、
今現在もすでに外国人労働者が大量に福島に連れてこられています。
今現在、日本というこの国は自民党という政党が政権を取っていて、安倍さんという人が首相をやっていますが、
安倍さんは「何よりも経済最優先だ」ということで、オリンピックを誘致しようとしています。
そのために「福島第一原子力発電所はアンダーコントロールだ」と彼は言ったわけですが、
残念ながらいまだに苦闘は続いていますし、
これから労働者がどんどん被曝をしながら、何年も何十年も戦わなければいけないという、
そういう状態になってしまっています。
労働者の苦闘によって、これから環境に放出する放射性物質の量をなんとか少なくしなければいけないと私は思いますけれども、残念ながらすでに大量の放射性物質が環境に放出されてしまいました。
今この瞬間も福島県を中心にした汚染地帯で、人々が被曝をし続けているわけですが、
その状況はこれから何年も、何十年も、あるいは何百年も続かざるを得ないという状況になっています。
これが福島第一原子力発電所の上空からの写真です。1号機、2号機、3号機、4号機が、北から南に並んでいます。
そのほか、5号機と6号機がもう少し北に2基あったのですが、
この2基は、本当に幸いなことに、非常用発電機の1機が生き延びたために、原子炉の炉心が溶け落ちるということは防がれました。
そして1から4の、この部分の炉心が溶けたり、あるいは使用済み燃料プールが危機に陥ったりしたわけです。
そして大量の放射性物質が噴き出してきて、あちこちにお汚染を広げている。
そして、水をかけ続けているので、放射能汚染水が増加しているわけですが、
それを東京電力はとにかくタンクを作って溜め込もうとしてきました。
それがここに、一群のタンク群としてどんどんどんどん膨れ上がってきているという状態です。
今現在50万トンを超える放射能汚染水がこの中に溜まっています。
何れにしても福島第一原子力発電所の敷地には限りがありますので、
タンクの増設も無限にできるわけではありませんし、
あまり遠くない将来、「東京電力は放射能汚染水を海に流す」という、そういうことになるだろうと私は思っています。
そしてこういうタンクは、ほとんどが応急タンクです。
きちっとしたタンクを作ろうとすれば、労働者がどんどん被曝をしてしまいますので、
応急タンクしか建設できないという状態できていますし、
あちこちで漏れが進んでいます。
その上、壊れてしまった原子炉建屋、タービン建屋などにも汚染水がたまって、
そこからどんどん、日常的に放射能汚染水が敷地の中に漏れてきてしまって、
今現在福島第一原子力発電所の敷地全体が、放射能の沼のような状態になってしまっています。
東京電力は福島第一発電所の中の敷地の中にある井戸水を分析していましたが、
去年の10月に撮った井戸水の分析結果を東京電力が公表しました。
その結果、「セシウム134が1リットル当たり6万1000ベクレル入っていた」と公表しました。
セシウム137が1リットル当たり19万ベクレル。
全ベータと私たちが呼んでいる放射性物質は、1リットル当たり780万ベクレルあったということです。
日本の法律で環境に放出が許されているような、これらの放射性物質の濃度は、
セシウム134の場合は、1リットル当たり60ベクレル。6万1000ベクレルに比べれば1000倍というような、そういう濃度のものが井戸水にありました。
セシウム137の場合の環境に放出してもいい濃度は1リットル当たり90ベクレルですから、この場合には2000倍以上というようなものが、もう井戸水の中にあふれてきてしまっているというような状態です。
さらにこの全ベータと呼んでいるものの正体は私はストロンチウム90だと思っていますが、
ストロンチウム90の環境に放出していい濃度は1リットル当たり30ベクレルでしかありません。
ですから、何十万倍というような猛烈な放射能を含んだ汚染水が敷地の中にあって、それが井戸としてくみ上げられているという状態です。
こういう危機がこれからずーーっと続いていくし、
その危機を少しでもなんとか乗り切るために労働者が被曝を続けるということになるわけです。
その上もっと困難な課題が残っています。
それは、溶け落ちてしまった炉心をこれから一体どうするか?ということです。
東京電力と国は、その溶け落ちた炉心をいつの時点かで外につまみ出して、安全に保管するという工程表を書いています。
これが東京電力が示した工程表のスライドで、日本語で大変申し訳ないのですが簡単に説明させていただきます。
東京電力の説明によると、「溶け落ちた炉心は原子炉圧力容器の底に一部が残り、そして格納容器の床の上に饅頭のように堆積している」
と彼らは主張しています。
今現在は格納容器という、放射能を閉じ込める最後の防壁として設計されたこの容器もすでに破壊されてしまっていて、いくら水を入れても中に水が溜まらないという状態になっています。
東京電力はいつの時点かで圧力容器の底に残っている燃料と格納容器の底に落ちた燃料を上方向に取り出そうとしています。
しかしこの状態で圧力容器の蓋を開けてしまうと、大量の放射線が下から上方向に飛び出してきてしまって、全く作業ができません。
そのため東京電力は、
「今は壊れてしまっている格納容器をまず補修して、格納容器全体に水が張れるようにする」と言っています。
その上で上の方から機器を下に挿入していって、圧力容器の中にある燃料、あるいは格納容器の中に饅頭のように溜まっていた燃料を上につかみ出す、というのが東京電力と国の計画です。
しかし、「こんな作業は決してできない」と私は思います。
何よりもまずは、穴の空いた格納容器をきちっと調べることが困難を極めていますし、
「どこに穴が空いているか」ということがわかっても、それを補修することすらできないだろうと思います。
仮にその補修ができて、水が格納容器の中に蓄えられるようになったとしても、
実は、溶け落ちた燃料は格納容器の床の上に饅頭のように堆積しているということは決してないと私は思います。
事故は非常に過酷な状態でドラスティック(drastic)に進行したわけで、
溶け落ちた燃料は、もうそこらじゅうに、格納容器の中に散らばってしまっている。
あるいは既に格納容器の床を突き抜ける。
あるいは横方向を突き破ってそこらじゅうに散らばっていると私は思いますので、
この絵にあるように、上方向から機器を入れて掴み出せる燃料の量などというものは知れていると思います。
そのことは原子力の専門家であればみんなわかるはずだと私は思いますし、
最近になって福島県の新聞がこのような記事を出しました。
今聞いていただいたように、溶け落ちた燃料が圧力容器の真下の格納容器の床の饅頭のように溜まっているようなことはなくて、
「もうそこらじゅうに散乱してしまっている」と、国の方の研究者も認めているという、そういう情報です。
結局、溶け落ちた燃料を取り出すことはできないと私は思いますし、
チェルノブイリ原子力発電所でやったように
「石棺」というもので封じ込めるしかないと思います。
しかし、1号機、2号機、3号機にも4号機と同じように使用済み燃料プールがあって、
そのプールの中に、未だに使用済みの燃料が沈んだままです。
それをなんとかして掴み出さない限りは、石棺を作ることすらができません。
1号機2号機3号機の使用済み燃料プールの底から、燃料を少しでも危険の少ない場所に移すまでに、
何年かかるのか?私にもわかりませんし、東京電力も国も、ほとんど分かっていないだろうと思います。
その石棺を作る作業に作手するわけで、一体石棺というものが何年後にできるのか、それすらがわかりませんし、たぶん私は死んでしまっているのではないかと私は思います。
仮に石棺ができたとしても、皆さんがご存知の通り、
チェルノブイリ原子力発電所では、29年経った今、はじめ作った石棺がボロボロになって、第二石棺というものを作ろうという作業が進んでいます。
チェルノブイリで壊れた原子炉はたった1基ですけれども、福島第一原子力発電所では少なくても1号機2号機3号機という3つの原子炉が溶け落ちてしまっているわけで、これから何十年、あるいは何百年という期間に渡って、放射能を閉じ込めるという作業をしなければいけません。
これがこれから戦いを続けなければいけない課題ですけれども、
「すでに放出されてしまった放射性物質にどうやって向き合うか」という課題も現に存在しています。
福島第一原子力発電所の事故でどれだけの放射性物質が環境に放出されたか?ということに関しては、
日本国政府がIAEA国際原子力機関に報告書を出していますので、その数字を今から見ていただこうと思います。
私が見ていただくのは、
先ほど聞いていただいたセシウム137という放射性物質がどれだけ放出されたかというデータです。
左の下にいま黄色い四角を書きましたが、これは1945年8月6日に日本に落とされた広島原爆が、どれだけのセシウム137を大気中に放出したか、というデータです。黄色の四角の大きさでそれを表しています。
数字はテラベクレルという単位で示した放射能の量です。
福島第一原子力発電所の場合には
「1号機だけで広島原爆の6発分から7発分のセシウム137を大気中に放出した」
と日本国政府が言っています。
一番大量に放射性物質を吹き出したのは2号機だと国と東京電力が言っています。
3号機もやはり吹き出させて、
当日運転中だった1号機2号機3号機を合わせると、
「広島原爆が放出したセシウム137の168発分を環境にばらまいた」と、日本国政府が言っているのです。
そしてこれは待機中にばらまいたセシウムだけであって、先ほど聞いていただいたように、今現在も放射能汚染水としてどんどん海へ流しているという、事故が進行しているわけです。
つまり、福島第一原子力発電所の事故というのは、広島原爆の何100発分というような放射性物質を環境にまき散らし、今現在も撒き散らし続けている事故だということです。
大気中に吹き出してきた放射性物質はどうなるか?といえば風に乗って流れるだけです。
結局どんな腑に放射性物質が汚染を広げていったか?というと、
これはフランスの研究機関のデータですけど、こんな風に汚染を広げたと考えられています。
ここが日本で、赤いところが一番汚染の強いところで、その周りに黄色いところが東北地方関東地方にありますが、少し汚染の少ないところ。それから青いところがありますが、ここが汚染のもっと少ないところです。
汚染の程度は右に書いてありますが、赤が一番汚染が強い。
黄色が汚染が少ない。
だんだん汚染が少なくなってくるに従って青くなるという色分けをしてあります。
もちろん日本の東北地方関東地方は猛烈に汚れているわけですけれども、
日本というこの国は北半球温帯という地域に属していて、上空では偏西風という強ーい西風が吹いています。
そのため福島から吹き出してきた放射性物質は偏西風に乗って太平洋の方向に流れていって、
北アメリカ大陸の西海岸を強く汚染しています。
一つの事故がその現場だけではなくて地球全体に及ぶような汚染を引き起こす。
というようなものも、やはり原子力発電所以外には起きないはずだと思います。
ともあれ日本国内は強い汚染を受けました。
上空では偏西風が吹いていたとしても、
地上では南風の日もある、北風の日もある、東風の日もあるわけですから、
東北地方を中心として、このような汚染が生じたと日本国政府が地図を公表しています。
赤、黄、緑と色分けしたこの地域が猛烈な汚染を受けた地域で、今現在も10万人を越える人達が故郷を追われて流浪化してしまっています。
そのほかにも汚染はもちろん生じていて、青く塗ったところ、あるいはくすんだ緑で塗ったところというのがあちこちにありますが、こういうところは一番汚染が少ないところでも1平方メートルあたり3万ベクレルを超える放射能で汚れています。
日本には放射能に関する法律がたくさんありまして、
放射能を取り扱う場所は、放射線管理区域という地域に指定して、その中で厳密に取り扱えということになってきました。
その放射線管理区域から何か物を持ち出す時には、1平方メートルあたり4万ベクレルを超えているようなものはどんなものでも持ち出してはいけないというのが日本の法律でした。
放射線管理区域というのは普通のみなさんが立ち入ることすら禁じられる場所ですし、
私のような職業的な労働者であっても、中に入ったら最後水すらが飲めないという、そういう場所です。
放射線管理区域の外側には、1平方メートルあたり4万ベクレルを超えて汚れているようなものはどんなものでも存在してはいけないというのがこれまでの法律だったのですが、
この青いところは1平方メートルあたり6万ベクレルをすでに超えてしまっていますし、
くすんだ緑のところも3万ベクレルから6万ベクレルという汚染を受けているのです。
日本が法律を守るというのなら、およそ1万4000平方キロメートルに及ぶ場所を放射線管理区域にしなければいけないほどに汚れていると、日本国政府自身が地図に示しているのです。
しかし日本国政府は原子力緊急事態宣言を出して、「今は緊急事態だから法律を守らなくてもいい」ということにして、人々をこの汚染地に捨ててしまったのです。
今、「放射性セシウムが大気中に放出されたのは広島原爆の168発分ぐらいだと日本国政府が言っている」
と私が言いました。
その量が1万5000テラベクレルという放射能の単位です。
その大部分が偏西風に乗って太平洋の方へ流れていきました。
そして一部分が、日本の東北地方関東地方に降り注いだわけですが、
その量は約2400テラベクレルです。
今私は放射能の単位でセシウム137の量をみなさんに聞いていただいたのですが、
このセシウム137を重量にする、重さで測ったらどのくらいになると思われるでしょうか?
福島第一原子力発電所が撒き散らしたセシウム137は、全量でも、4.7kgしかありません。
日本の東北地方関東地方を中心に、広大な地域を放射線管理区域にしなければいけないほど汚染したセシウム137の重量は、わずか750gです。
放射能は人間の五感で感じられないとよく言われますけれども、当たり前です。感じられるほどの放射能があれば人間なんて簡単に死んでしまうという、そういう生き物なのです。そういう汚染の中で今、福島を中心にして、人々が被曝をし続けているわけですが、
なんとか被曝を少しでも少なくしたいと言って、
自分の家の周り、学校の校庭、とかいうところから、土を剥いで集めています。
もちろん田畑の土を全部剥ぎ取るということもできませんし、
山の線を剥ぎ取ることもできないのです。
ごくごく一部の汚染を剥ぎ取って、こういう袋に詰めて積み上げてきています。
何千万袋というような袋が、汚染地帯にこんな形で積み上げられて、
どんどんどんどん、今現在も増えてきてしまっています。
しかしこれは袋ですので、どんどんどんどん破れてきます。実際にはこのように一度は詰めたつもりでも、中から植物が袋を突き破って外に出てくるということになっていて、この袋をこれから一体どうやって管理をしていくのか、ということは今の課題になっていますし、
これから何十年も何百年もこういう放射能に向き合わなければいけないという状態になっています。
時間を大幅に消化してしまいましたが、
福島の事故は未だに進行中だということを皆さんにもわかっていただきたいと思います。
終わりにします、ありがとうございました。
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-4220.html
Hiroaki Koide: "The Trouble with Nuclear Power"FCCJchannel 日本外国特派員協会 2015年4月25日福島第一原子力発電所の事故からすでに4年が経ってしまいました。日本政府、あるいは東京電力の発表される報道というものは、非常に限られたものだし、誤りに満ちたものだと私は思ってきました。今日は、福島の現状がどうなっているか?ということをかいつまんで聞いていただこうと思います。ご存知だと思いますが、これが...