『脳深部刺激療法』で脳の機能が修復され病状が改善する可能性あり!
この世は大宇宙から微生物の動きに至るまで、実に奇跡的な働きをしていると言わねばなりません。天体の動きにしても、地球の動きにしても、そこに住む全ての生き物だけではなく全ての物が、偶然に、また自然に存在しているとは思えないです。そこには何か強大激烈な力が働き続けているとわたしゃ考えています。神の存在と言い換えた方がいいでしょうか。我々の肉体も神秘に満ち満ちております。
そこで、すかさずきょうは「脳」の働きについていろいろなことがわかり始め、それに伴って治療分野でも劇的な発展がなされている話を。
南米では7,000年前から脳神経関連の手術が行なわれていたということは、当時も脳疾患で悩み苦しむ人が多かったということでしょう。この先生によれば、「彼らは脳が神経病や精神病と関係がある事を知っていた」と。もっとも当時の人はこれらの病気が悪霊に取り憑かれて引き起こされるという考えでした。ですから脳に穴をあけてそこから悪霊を外に追い出した(これが手術です)のです。
脳内の領野において神経回路にトラブルが生じる
脳の領野別機能が分かるようになってきました。大別しますと10種類くらいでしょうか。物事がうまくいくといいのですが、うまくいかない時は脳神経回路にトラブルが生じます。これは誤作動している変異ニューロンが問題を起こしたり機能を低下させているのです。このトラブル場所が脳のどこにあるかによって病気の分野が異なってきます。パーキンソン病、アルツハイマー病、うつ病、、、
『脳深部刺激療法』がパーキンソン病やジストニアに効果!
そこで、問題のある領野の神経回路に入り込んで機能を修復することをやっています。問題のある領野が分かると、そこに電極を差し込み電流を流し、それを強弱調整する事によって領野の機能を正常にする療法です。「脳深部刺激療法」とよばれるものです。
独り言
聞いただけですごい事されてしまいそうです。
わたしゃ頭に五寸釘を打ち込まれるイメージをもってしまいやした。
雷が落ちないのでしょうか?
現在世界中で10万人の患者が「脳深部刺激療法」を受けているそうです。
特にパーキンソン病の患者の症例の動画は劇的な改善を見せるので驚きますね。
電気を流す事で変異ニューロンの活動を抑制しているそうです。
あるいは、ジストニアのケースでも子供の脳に電極を入れて治療をしたところ、恐るべき回復を見せています。(動画を見る限り、外見上ジストニアであったとは判別できないでしょう)
(ジストニアは子供が罹患し、ほとんど長生きせずに死にます。)
うつ病にはどうか?
うつ病はどうでしょうか?脳内の領野で健常者とうつ病患者とではちがいがあります。うつ病患者では全く機能していない領野があります。それは「動機、意思決定、意欲に関与している領野です」。
あと、逆に活発すぎる領野があります。それは「悲哀」に関与する領野です。うつ病患者はこの領野が活動が活発なのです。
したがって、活動機能が低下している意欲、意思決定、動機の領野に電気を流して活発にし、逆に活発すぎる悲哀の領野の活動機能を低下させる作業をします。(これは重度のうつ病患者に対して行なわれるようですね。)
ついにアルツハイマー病の脳に挑戦!
これらの事を応用して、脳の記憶回路を促進することができるのではないか?記憶と認知を制御する回路に電極を入れます。健常者にではなくアルツハイマー病の患者に実験を施してみます。脳弓(記憶を司る領域)と呼ばれる脳の領域の回路内に電極を配置したのです。
脳内ではブドウ糖の消費量が全体の20%もあります。
しかし、アルツハイマー病ではブドウ糖の消費を止めてしまいますので、脳の中のある部分で停電が起きているようなものです。
そこで、ブドウ糖の消費量のない分野に電気を流すと、再びブドウ糖の消費が見られました。
さらっと書きましたが、これってすごいことですね。
今後の更なる進展を期待!
正常に作動しない脳神経回路がどの領野なのかを見極め、そこに電極を入れる事で神経回路の活動を活発にすることができるし、逆に活動が過剰な領野にはそれを抑制するように働きかける事ができることがわかってきたので(現在実験中でもある)、これによって脳の機能を改善し、病状を改善できるかもしれないのです。この療法もすごいですが、他にもまだありますので、いずれ書きましょう。