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ギャラクシー賞(大賞)を取った「特集 独ワイマール憲法の“教訓”」古館報ステ最後のメッセージ

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ギャラクシー賞(大賞)を取った「特集 独ワイマール憲法の“教訓”」古館報ステ最後のメッセージ

Author:
AIOAIO
Posted date:
ギャラクシー賞(大賞)を取った「特集 独ワイマール憲法の“教訓”」古館報ステ最後のメッセージ
 		

出典:http://lite-ra.com/2016/06/post-2305.html

	
	
 		

出典:http://lite-ra.com/2016/06/post-2303.html

	
ギャラクシー賞は、1年間で放送された優れた番組に贈られる賞で、6月2日に2つ選ばれた。一つは、「特集 ノーベル賞経済学者が見た日本」、もう一つが「特集 独ワイマール憲法の“教訓”」。古館・報道ステーションから2つテレビ大賞に選ばれたことに成る。特に「特集 独ワイマール憲法の“教訓”」は、安倍・自民党の改憲草案でもある「緊急事態条項」が、ナチス・ドイツ、ヒトラーの「国家緊急権」により、全権委任を経て・独裁・が・民主的・に作られてしまったことと酷似していること。このことを、現地ドイツに赴き、渾身の古館トークまくしたてながら、28分の報道ドキュメントとした非常に重要な内容だ。まだ、安倍首相は「緊急事態条項」を手に入れてない。だから手に入れて独裁を我がものにしたヒトラーとは、明確な比較が出来ない。しかし、この特集から読み取れるのは、未来においてこの自民改憲草案「緊急事態条項」を手に入れた総理は、ほとんど何のチェック(議会の権限を無視できる。首相に権限移るから)もされないまま、「緊急事態条項」を使い、その権限・大権力において行使できる言わば・独裁性・が可能になってしまう。その危険性を古館は説いたのだ。
付け加えて述べるならば、安倍・自民党改憲草案での決定的な危険性は、現在、沖縄在中アメリカ人政治学者ダグラス・スミス氏によれば、彼は「隅から隅まで自民改憲草案を読んだが、あまり指摘されない危険性として、西欧でもないような文言があると。現行憲法の「主権を在民」から「主権を国家へ、在民の上にしていることです」。つまり天皇中心とする明治時代回帰に等しいのだ。安倍・自民とその背後にある明治天皇制崇拝の改憲右傾勢力「日本会議」等との整合性もここにある。したがって、古館の指摘した「緊急事態条項」から全権委任された安倍総理は、主権を国家の位置にして下部に在民を置く、前近代的な憲法改正を行い、明治天皇の・教育勅語・をセットで推進する。恐ろしいと思う(特集番組未見の方は、是非観た方がよい。また番組内でドイツのユダヤ人虐殺画像がある。「いいや、貴方は知っていた」である。閲覧はご注意下さい)。

以下、リテラに特集内容の要約があるので引用する・・・。

「ヒトラーというのは、軍やクーデターで独裁を確立したわけじゃありません。合法的に(独裁を)実現しているんです。じつは、世界一民主的なワイマール憲法のひとつの条文が、独裁につながってしまった。そしてヒトラーは、ついには、ワイマール憲法自体を停止させました」

「ヒトラー独裁への経緯というのを振り返っていくと、まあ、日本がそんなふうになるとは到底思わない。ただ、いま日本は憲法改正の動きがある。立ち止まって考えなきゃいけないポイントがあるんです」

 独裁の道に走らせたワイマール憲法の条文、それこそが「国家緊急権」だ。「大統領は公共の安全と秩序回復のため必要な措置を取ることができる」という条文をヒトラーは悪用、集会やデモの開催を禁止し、出版物を取り締まり、共産主義者を逮捕し、野党の自由を奪い、あらゆる基本的人権を停止させた。ここまでは教科書にも書いてあることだが、本題はここから。この「国家緊急権」が「緊急事態条項」とそっくりではないか、と言及するのだ。

 国家緊急権と緊急事態条項がそっくりだというのは、本サイトでも昨年から繰り返し指摘してきた。安倍政権は大規模な自然災害時に迅速に対応するために緊急事態条項が必要なのだと強調するが、これは建前に過ぎない。事実、自民党による憲法改正草案の該当箇所には、こうある。

《(緊急事態の宣言) 
 第九十八条 内閣総理大臣は、我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急事態において、特に必要があると認めるときは、法律の定めるところにより、閣議にかけて、緊急事態の宣言を発することができる。》

「災害時のために」と言うわりに、自然災害が出てくるのは最後の3番目である。しかも草案では、緊急事態宣言は国会の承認が必要だが事後でもいいことになっており、これは事実上、事後承認でやりたい放題できる、ということだ。

 くわえて草案には、ダメ押しで、《この場合においても、第十四条、第十八条、第十九条、第二十一条その他の基本的人権に関する規定は、最大限尊重されなければならない。》とある。つまり、法の下の平等、身体の拘束と苦役からの自由、思想と良心の自由、表現の自由といった人類普遍の権利でさえ「最大限尊重」(厳守ではない)程度の扱いになるのである。

 夏の参院選で与党が3分の2以上の議席を獲得し、緊急事態条項の新設となれば、いよいよ本当に安倍首相はヒトラーのように独裁にひた走るのではないか──。実際、昨夜の『報ステ』では、ワイマール憲法の権威であるドイツ・イエナ大学のミハエル・ドライアー教授にこの緊急事態条項を見せたところ、ドライアー教授はこう述べていた。

内容はワイマール憲法48条(国家緊急権)を思い起こさせます。内閣の一人の人間に利用される危険性があり、とても問題です。
  一見、読むと無害に見えますし、他国と同じような緊急事態の規則にも見えますが、特に(議会や憲法裁判所などの)チェックが不十分に思えます。(中略)なぜ一人の人間、首相に権限を集中しなければならないのか。首相が(立法や首長への指示など)直接介入することができ、さらに首相自身が一定の財政支出まで出来る。民主主義の基本は「法の支配」で「人の支配」ではありません。人の支配は性善説が前提となっているが、良い人ばかりではない」

 良い人ばかりが首相になるわけではない。現状の安倍政権の強権的な態度を考えると、じつに含みのある話である。さらに番組ではスタジオゲストとして、昨年の安保法制の国会審議の際、与党の推薦で参考人として国会に招致され「安保法制は違憲」という見解を示した長谷部恭男・早稲田大学法学学術院教授が登場。長谷部教授は、「内閣総理大臣がそう(緊急事態だと)思えば(緊急事態宣言を行える)という、主観的な要件になっている。(発動要件が客観的ではなく)非常に甘い」「場合によっては怪しいと思われれば令状なしで逮捕される、そんなことになるということも理屈としてはあり得る」と緊急事態条項の危険性を述べ、また、“緊急事態条項が必要ならば憲法に入れるのではなく法律を設けたらいい話なのではないか”という見解も示した。

 このように、多角的に緊急事態条項を掘り下げた『報ステ』。しかし、古舘キャスターは番組中、「ヒトラーのような人間が日本に出てくるとは到底想定できないんですが」と何度も念を押し、さらには一度たりとも「安倍」という二文字を発しなかった。

 だが、この特集のテーマは緊急事態条項と国家緊急権の類似性のみに留まらず、緊急事態条項の新設を目論む安倍首相の危険性をも暗に伝えるものだった。

 たとえば、ドイツからのリポートVTRでは、ヒトラーが経済政策と民族の団結を全面に打ち出したこと、ヒトラーが「強いドイツを取り戻す」という言葉で民衆から支持を得ていったこと、そしてヒトラーは巧妙に言葉を言い換え、独裁を「決断できる政治」に、戦争の準備を「平和と安全の確保」と表現していたことを、古舘キャスター自らが紹介した。お察しの通り、これはすべて安倍首相に置き換えられるものだ。

 というよりも、ヒトラーの手法を安倍首相が多分に意識し、真似ているといったほうがいいだろう。現に自民党は、自民党東京都支部連合の事務局広報部長(当時)がヒトラーの選挙戦略を学ぼうという『HITLER ヒトラー選挙戦略』(小粥義雄/永田書房)なるナチス礼賛本を出版。高市早苗総務相が「著者の指摘通り勝利への道は『強い意志』だ。国家と故郷への愛と夢を胸に、青年よ、挑戦しようよ!」という推薦文を寄せていた(ちなみに同書は批判が殺到し、わずか2カ月で絶版回収されている)。

 まさに、日本がいま置かれた危機的状況のなかで警鐘を鳴らす、渾身の特集。既報の通り、政権からの圧力によって降板に追い込まれた古舘キャスターだが、この放送はそんな古舘氏と番組スタッフたちによる、じつに真っ当な方法による“政権への反撃”だったのだろう。

 古舘キャスターは特集の最後を、こんな言葉で締めくくった。

「とにかく立ち止まってじっくり議論をする、考えてみるということが、この条項に関しては必要ではないか、その思いで特集を組みました」

 こうした重要な情報を視聴者に伝えるのが、本来の報道の役割であるはず。だが、ヒトラーよろしく日本の独裁政権はこれを“偏向報道”と呼び、不都合な事実を伝えるキャスターたちをことごとく握り潰すことに成功した。まさしくいま恐ろしい国になりつつあるが、最後に気概を見せた『報ステ』は、古舘キャスター最終日の31日の放送まで見逃せないものとなりそうだ。大いに期待したい。

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